新建ハウジングさんからのむちゃ振り企画?で、映画『アアルト』監督のヴィルピ・スータリさんにZOOMインタビューをさせて頂いたのですが、そのYouTube動画が公開されました。

■映画「アアルト」ヴィルピ・スータリ監督インタビュー
https://youtu.be/2pikWVQBFko?si=zHgjuXnolpRo1GE5

私自身、映画を3回ほど観てそこで感じたことや疑問などもあり、そんなことを直接監督に聞ける機会とあって、かなり緊張しましたが対話を楽しませていただきました。

本編ではアルヴァとアイノの往復書簡の公開などに衝撃を受けましたが、あれはどのように入手したのか、家族の許可を取るのにどのくらい時間がかかったのか、アアルトのもつ性格の二面性、映画をアイノの視点で語られている(ように感じた)ことに対する監督の編集意図、などなど。

通訳を挟んでの対話だったこともあって、スムーズなキャッチボールというわけにもいきませんでしたが、お聞きしたいことは聞けたかなと思います。

ヴィルピさん、お忙しいところフィンランドからつながって頂きありがとうございました!映画をすでにご覧になった方は、内容の答え合わせとしてご覧頂いても楽しいと思います。


OMソーラー主催の小泉誠さんのオンラインセミナーが昨日あり、私は特別ゲストということで相羽建設の会場から参加させて頂きました。

私は3週間前のわざわ座セミナーで登壇し、同様に小泉誠さんとセッションさせて頂きましたが、今回はその逆の立場で質問役ということでの登壇でした。リアルSWITCHインタビューのようでもあり、状況も含めて楽しませて頂きました!

今回のセミナーの事前登録者数は450名超!さすがですね。セミナーも今回のためにゼロベースで構築されたそうで、意外なことに「インテリアデザイン」というテーマで話をするのは初めてだったのだとか。

私にとって小泉誠さんは、駆け出しの頃からの憧れのデザイナーのひとり。そのミニマルな線や素材使い、機能を直球ではなく一癖あるカーブをかけて返すトンチなど、この発想はどこからくるのだろうといつも不思議でなりませんでした。

思考を重ね、手数を増やすほど線が減っていくというデザイン手法は、トランプで言うところの「ばば抜き」をするような感覚に近いのかなと思ったり。最後のセッションも示唆深くとても楽しい時間でした。

ちなみに私のハートシャツ、前回の私のセミナーで小泉さんがハートのドットシャツを着てきてくれたことへの返歌のつもりでしたが、結局セミナーでで触れてもらえなかったので、ただのハート好きなヒトになってしまいました…。ここで補足させて頂きます。

小泉さん、相羽建設さん、どうもありがとうございました!


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sekimoto

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映画「アアルト」がいよいよ10月13日に全国ロードショーとなります。今日はその関係者向け試写会があり足を運んで来ました。

映画「アアルト」
https://aaltofilm.com/

この映画は本国フィンランドではすでに公開され、ユッシ賞(フィンランドのアカデミー賞)で音楽賞や編集賞を受賞している映画になります。日本では2020年に封切られる予定だったところコロナで公開延期、3年後の今年ようやく満を持しての公開となります。

私は2020年の関係者試写会で一度鑑賞させて頂き、その素晴らしい内容に大感激したのですが、その内容には触れられないという箝口令が敷かれていたのでこれまでずっと黙っていましたが、ようやく言えます。これ本当に素晴らしい映画なので、是非劇場に足を運んで下さい!!

もっとも衝撃的なのは、モノクロ写真でしか見たことがなかったアアルトが、スクリーンの中でフルカラーで動き、そして語っていることです。アイノとのハネムーンの秘蔵写真やら映像、夫婦の間で交わされた赤裸々な手紙の内容も本編ではモノローグで語られ、本編を貫く美しいストーリー軸にもなっています。

高画質ドローン撮影されたパイミオサナトリウムやマイレア邸、夏の家など、その美しい映像は建築の鑑賞としても十分に耐えられるレベル。これを眺めるだけでも十分に価値があります。

ほかにもクリスチャン・グリクセンのインタビューがあり、ナレーションにユハニ・パッラスマー、エサ・ラークソネン、ヨーラン・シルツなど、これまた鼻血が出そうなレジェンド陣でびっしり固められています。これはもう、本当にすごいことなんですから!サッカーなら、ジーコからペレからマラドーナまで全部出てくるやつです。

でもやっぱりなんといっても、動くアアルトでしょうね!もうたまらないです。幕末好きなら、坂本龍馬を演じている役者じゃなくて、本物の龍馬が出てきてしゃべってる映画を見せられている感覚といえば良いでしょうか。

アアルトってよくわからないという人、アアルト大好きになっちゃいます。そしてパンフレットには私も寄稿しています(これは嬉しかった!!)。とりあえず前売り買って、10月までお待ちください!



JIA支部広報誌Bulletin取材のため、いま最も活躍する校正者のひとりである牟田都子さんにインタビュー。

牟田さんは私が設計したカフェmoi の常連さんで、昔からうっすら繋がりはあったものの、こうして対面でお話を聞くのははじめて。私も最近本を出したばかりで、校正の難しさや奥深さを実感していたので、とても良い機会となりました。

お話をお伺いして、我々設計者と同じような悩みもあり、深く共感するお話ばかりでした。間違いを正す仕事に最も求められるのは「謙虚さ」なんですね。牟田さんのお人柄に触れた気がしました。またお話をしていると、思いのほか共通の知人が多くいることもわかり、、。ご縁の深さを感じた次第です。

私の本も、事前に隅々まで熟読下さったみたいで冷や汗が。誤植については怖くて聞けませんでした笑



拙著 『すごい建築士になる!』 が6月5日(月)に晴れて発刊となりました。
https://amzn.asia/d/bWhKwtx

私の手元には先週には届いていたので、すでにもう一度自分で読み直したり、献本をお送りしたりする作業もしていたので、自分の中ではとっくに発刊していたのですが、実は一般には今週からです(あたりまえか、、)。

過去何冊か上梓させて頂きましたが、今回の本は事務所のスタッフや建て主さん、私の身近にいる人しか知り得ないようなコアな情報を詰め込んだ一冊になっています。

すでにお読み下さった何人もの方から、「こんなに赤裸々に書いて大丈夫ですか?」と心配されていますが、人の悪口は書いていませんのでたぶん大丈夫です笑。事務所が借金背負った話とか、私がしくじった話などはいろいろ書いていますが。

過去の本も、「こんなに手の内を開かして大丈夫なの?」と良く言われていました。うちの図面全公開とか、秘伝の(とは私は思っていませんが)ディテールを包み隠さず公開してしまうので、料理人でいえば”隠し味(テレビだとモザイクかかるやつ)”まで教えてしまうようでもあり、パクられたらどうするの?と思われるのでしょう。でも大丈夫。

「安心して下さい。はいてますよ」 (by とにかく明るい安村)

安村ならパンツをはいてるわけですが、私の場合は何をはいているかというと、それは「自分」というアイデンティティかもしれません。

たとえば、モノマネ芸人が声音からしぐさまで本人ソックリに真似たとしても、その人本人にはなれませんよね。私も、私の仕事に関わるすべてを開示したとしても、誰も私にはなれません。私の考え方、感情や感覚。これには法則がありそうでないからです。

これってほんと、困りますよね。たぶんスタッフが一番困っているんじゃないでしょうか?このあいだはこう言っていたのに、また違うこと言い始めたみたいな。だから本に書いてあることも真に受けちゃダメですよ。こんなこと全部徹底できるわけないんですから。

だからいくらノウハウを開示したって、誰も私にはなれないんです。アレクサやChatGPTであっても太刀打ちできません。私の中の一番大事なアカウントには鍵がかかっていて、それは家族であっても開かないようになっています。もしかしたら、それは自分でも開けられないものかもしれません。

これからの時代、AIに勝てる方法はそれしかないんじゃないでしょうか?


ところで、以下は発売当日(6月5日)のAmazonの売れ筋ランキングです。「建築」の総合ランキングで2位に入りました!



でも悔しい。折角なら1位になりたいですが、1位に鎮座している書籍はKindle版といって、Amazonプライムなどに登録している人なら無料で読める本なんです。登録していなくても数百円。こんな本に勝てるわけないですよね、、

自分でも恥ずかしいタイトルなので複雑な思いもありますが、折角なら多くの方に読まれてほしい!と思います。応援よろしくお願いします。