23. 12 / 29

素にもどる年末

author
sekimoto

category
> 思うこと
> 生活


みなさま、仕事は無事納まりましたでしょうか?

私は仕事は26日にとっくに納めていまして、この忙しかった1年分ののんびりを取り戻すような日々を送っています。朝起きて、今日は何も予定がないという一日のなんと贅沢なことか。

我々の仕事は土日にも建主との打ち合わせが頻繁に入ります。丸一日取られることはあまりありませんが、朝起きて、今日は午後から打合せがあると思うと午前中はリラックスはできません。ずっとエンジンをアイドリングしているような状態が続きます。

また仕事以外にも、諸団体のお役目やその活動準備があって、メンバーも私と同じように平日は仕事があるので、結局土日も緊張感あるメッセージが飛んできて、やっぱりギアは入りっぱなしなのでした。

我々建築を仕事にする者にとって、現場や社会の動きが束の間ストップするお盆と年末年始は、そういう意味では心から休まる束の間の貴重な休日だといえそうです。

なかでも年末っていいなと思います。
私はお正月よりも、断然“年末派”です!(そんな派があるのか知りませんが)

しかし不思議なのは、どの月にも月末があって、わずか一日またげば次の月になりますよね。それなのに一年で12月の月末またぎだけは、まるで大気圏突入のようにすべての時が止まって、厳かに過ごす感じになります。けれどもそれが背筋が伸びるような緊張感もあって、なかなか良いなと思うのでした。

ところで、この時期の恒例行事といえば忘年会ですが、正直私は忘年会があまり好きではありません。もちろん、親しい者同士が集まって盃を交わし合う時間は、そこに居合わせれば私もとても楽しいですし、嫌だなとはけして思いません。

けれども、先の話のように「今日は忘年会がある」と思っただけで、妙なエンジンのアイドリングがはじまってしまって、なんだかその日は日中にあまり予定を入れられないような、また入れても時間が気になってしまって、その日一日の行動パターンをつい無理のないように考えてしまったりします。それが面倒くさい。

私自身もおそらくそういうオーラを出しているためか、正直あまり飲みの席に誘われることはありません。SNSをひらいて、知人が忘年会で楽しそうにしている写真を見ると、アレ?自分は誘われてないぞと思うこともありますが笑、先に書いた通り、朝起きて何も予定がない一日というのが贅沢すぎて、なかなかこの喜びに勝つことはありません。

何も予定がなく、仕事の緊急なメールも入らない年末、私は思いつきで掃除を始めたり、自分のためだけの仕事をしたりして過ごします。そして思いつきで家族と出かけたり、外食をしたりするというのもこの時期ならでは。私にはこれもとても贅沢で、自分を取り戻せる貴重な時間になっています。

今日はそんな流れで、思いつきで庭木の剪定をしていたのですが、作業しながらふと「料理男子」という言葉が唐突に頭に浮かんでぐるぐる回りはじめました。なんなんですかね、料理男子。なんか料理できる男は良いみたいなのが流行っているじゃないですか。

私は料理はしません。そのかわり、それ以外のことは大概のことはやります。例えば庭木の剪定もそのひとつですし、力仕事や家の中の「意匠」に関わることもやっぱり私の担当となります。朝はコーヒーを淹れ、旅行の計画は私がすべてを取り仕切ります。なぜなら、私はそれをやるのが妻より得意だからです。

家族や夫婦というのは、詰まるところ合理的に役割を分担しあうことに意味があるように思うんですよね。その人がやることに合理性や必然性があるからやる、みたいな。

年末の過ごし方の話から急に飛躍しているようですが、実はつながっていて、要は年末はそういう個人の素の部分が出るので、自分の立ち位置や家族の体幹みたいなことが見えやすくなるということなんだと思います。

対外的なことばかりについ目が向かいがちな一年のなかで、年末に鎖国政策のように社会とのつながりを一時的に断ち切り、自分自身に戻れる素の時間を持つことはやっぱり大事だよなとしみじみと思うのでした。

ということで、素に戻ったついでに、大した中身のない駄文をダラダラと書いてみました。これもまた自分自身のデトックスと言えそうです。

ちなみに、ここで「みなさま良いお年を!」で締めくくるかどうかも悩みどころでして、、。そうやって締めくくったメールの直後に、再び別件でメールをしてしまうことのバツの悪さを何度も経験しているので、年末のメールでその刀を抜くときはかなり慎重になってしまうのでした。

また思いつきで何か書くかもしれないので、ここはいつものようにしれっと筆を置くことにします!
この服いいな、この靴いいなと思うと、たいがいそこには「Lady's」と書かれている。そこには私のサイズはない。とても残念だ。一方の「Men's」と書かれたものは、やたらとワイルドだったり無骨だったりして、全然かわいくない。これもいつも残念に思う。

私はなにもフリルの付いた服が欲しいわけではなく、ニュートラルなデザインのものが欲しいだけなのに。そういうカテゴリーの決めつけに遭遇すると、ついイラッとしてしまう。男は男らしく、女は女らしく、みたいな。

じゃあ男らしいって何だ。革ジャン着てトガッた靴を履いたら男らしいのか。それはある意味「男らしさ」のわかりやすい記号ではあるけれど、浅はかだし、そこに安易に乗っかるのはしゃくに障る。

かくして「男は男らしく」「女は女らしく」の無意識な決めつけや刷り込みが、社会に無意味な同調圧力を生んでゆく。

それは建築にも言える。
たとえば一般の人が口にする建築の評価に「格好いい」がある。

でも私は「格好いい建築」にはあまり興味がない。そもそも「格好いい建築」って何だ。光と影的な?コンクリート打放しとか。はたまた、スポーツカーが停まっていそうな空間?うす暗くて、イケメン俳優がワイン飲んでそうな空間とかだろうか。

それより私は「かわいい」といわれる方が嬉しい。「かわいい」には愛嬌や、ひらかれた価値観としての明るさや普遍性がある。人を寄せ付けないカリスマではなく、すべて受け容れてくれる懐の深さとか、お茶目さとか、そういうものがある空間っていいなと思う。

私は仕事においても、個人においても、いつもニュートラルでありたいと思う。あらゆる派閥やグループから距離を置きたい。団体に所属はしても、所属先のためにではなく共に活動する誰かのために汗をかきたい。どこまでも個人でありたい。

だから北欧が好きなのかもしれない。

author
sekimoto

category
> 生活



先だってはアプローチのデッキ塗装のことを書きましたが、じつはそれに先がけて中庭の石のクリーニングを実施しました。

冒頭の写真は今年の9月の状態の中庭です。中庭には白い石を敷き並べていて、私が定期的に高圧洗浄をかけてきれいに保ってはいるのですが、木の樹液のせいで数ヶ月で真っ黒になるというのを繰り返しています。

それでも愚直に手入れを続けると、「きれいではないけど味がある」みたいな状態になってそれはそれで好きなのですが、最近では高圧洗浄をしても汚れが落ちなくなってきて、そろそろプロの手を借りるかということで、過去にもお願いしたUGカンパニーの原田さんに特殊洗浄をお願いしました。

ちなみに前回2016年に実施した際のブログはこちら↓
https://www.riotadesign.com/blog/161102.html


まずは現状から。




こんな感じで、石のみならずウッドデッキにも黒いシミのようなものが見られます。これは石の表面に発生しているカビ類なんですよね。表面の汚れは落ちますが、カビはなかなか高圧洗浄では落ちません。コケもうっすら生えていますね。

まずは高圧洗浄を使って表面の汚れを落としていきます。この作業自体は私も年に数回やっているのですが、さすがプロ、めちゃくちゃ丁寧に洗浄してくださり私がやるより2倍くらいきれいになっています。


ここでミヤキの特殊洗浄剤の登場です。洗浄剤である「アクロン」とあわせて、ミヤキの新製品「カビコケモ」を使ってガンコなカビやコケを洗浄していきます。

それにしても「カビコケモ」って、そのまんまのネーミング笑






そして作業完了です。
どうですか、ピカピカになりました!!




これが、 ↓↓


こう。 ↓↓


そしてこう。 ↓↓


生まれ変わりました!
石の表面にも強力な撥水剤をコーティングして頂いたので、しばらくは石の汚れについては悩まなくて済みそうです。

我が家も竣工して17年目を迎えました。設計者の自邸ということもあり、傷む前にかなりこまめに手入れをしているので、普通の建物よりは美しくエイジングしていると感じています。

女性なら日頃のお肌のお手入れを欠かさないように、建物も愛情を持ってお手入れをしていくと美しく歳を取ることができます。私も50を越えてそんな老い方をしていきたいと思うところ。皆さんも家のお手入れは愛情を持って続けてくださいね!

自邸アプローチの再塗装。全部塗られちゃったらどうやって玄関に入ろう?と思っていたらこう。その手があったか!今日残りを塗るそうです。

このままでも良いかも!?

23. 09 / 13

52

author
sekimoto

category
> 生活



今日もう過ぎてしまいましたが、11日は自身52歳の誕生日でした。

事務所ではスタッフ達からサプライズのプレゼント!それぞれ思い思いに選んでくれたみたいで、安いお給料なのにと申し訳なく思いながら、すごく嬉しかったです。みんなありがとう!

家に帰ると、大学生の息子が即興のギターでハッピーバースデーを挽いてくれました。これもはじめてのことでした。本当にありがとう!!

もう最近は猛烈な忙しさで、一分一秒が惜しいという毎日が続いています。日々のスタッフや家族のサポートが本当にありがたいです。幸せな誕生日でした。