12. 10 / 24
消費増税について
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sekimoto
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再来年、平成26年4月1日より消費税が5%→8%に増税になることは周知の通りかと思います。でも,この時期に工事がまたがる場合、どちらの税率になるのでしょうか。
たとえば、平成26年4月30日に竣工する住宅があったとします。この場合、工事請負金額の消費税は5%でしょうか、8%でしょうか?
答えは8%です。
普通に考えたら、その工事のほとんどは消費税5%のうちに終えているのだし、資材もその期間に購入しているはず。だから5%でしょう?と思うのですが、現時点で示されている経過措置によれば、消費税の税率は引渡した時点で決まります。従ってこの場合の契約金額は「8%」となるのです(上図を参照)。
ということは、平成26年3月末竣工を絶対条件とする契約が来年にかけて殺到するのでしょうね。ということはこの時期、職人不足も懸念されます。工務店は今から戦々恐々でしょう。
もう一つの措置によれば、平成25年9月末までに工事契約を結べば、4月を過ぎても5%が守られるというものもあります。
ただ一般の木造住宅の場合、工期が6ヶ月を超えることはあまりありません。ですので、大規模住宅や鉄骨・コンクリート造の場合に限り、こちらが工事契約期限のリミットになりそうです。(弊社も来年10月以降の設計契約分より、設計料率の見直しをさせて頂きます)
さてそんな影響からでしょうか、ここ数週間で尋常ではない数の設計相談のご連絡を頂いております。本当にありがとうございます。
ただ現時点の状況では、今からお受けする設計に関しましては、先行する計画のキャンセルがない限り、消費増税前の竣工は困難な状況にあります。今から家づくりをご一緒させて頂く場合は、竣工までおおむね2年ほどのお時間を頂いておりますので、どうか予めご了承下さい。
ただ…一生の買い物です。3%の消費税分を節約するがあまり、誤って本質から外れた選択肢を選ぶことのないよう、じっくりと準備をして家づくりをして頂きたいと思います。
12. 08 / 23
もはやアート
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sekimoto
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ここ数年,大学1年生後期の課題として『シェアハウス』というものに取り組んでいる.シェアハウスというのは,従来の集合住宅のようにひとつの部屋にすべてが装備されているのではなく,寝る時以外はキッチンや水回り,ダイニングや玄関などを共有し,空間をみんなで”シェア”する住宅のことだ.これが首都圏を中心に,若者の間で人気が高くなってきているという.
そう聞くと,我々は思わず昔ながらの”学生寮”を想像してしまうのだけれど,現代のシェアハウスは感覚が全く異なる.単にお金がないということではなく,また団体が結束を高めるために合宿生活を行っているというのとも違う.自立した普通の学生や社会人などが,自ら好んでシェアハウスに入居しているのだ.
正直,個人的にはそういう居住形態は気疲れしてしまいそうだけれど,最近の学生の傾向や社会の動きを見ていると,むしろ今後主流になっていくのかもしれないとも思ってしまう.それはシェアする感覚,共有感覚が昔とは異なってきているのを感じるからだ.
それが端的に現れているのは,Facebookやツイッターといったソーシャルメディア(SNS)の発達と爆発的な拡がりかもしれない.
今や,少なくとも自分の身の回りではアクティブか否かは別として,これらを全く使っていないという人はむしろ少数派になりつつある.こと学生に至っては,皆お互いがお互いをフォローし合って,24時間常に情報が飛び交っている.その緻密な情報網と使いこなし方を見ていると,彼らにとってプライバシーという概念はもはや時代遅れなのかもしれないとも思ってしまう.
これまでインターネットは,個人でホームページを作る時代からはじまって,掲示板,ブログへとその使われ方も変化してきた.それを管理する人がいて,固有のアドレスもある.ここまでは僕は”所有”感覚だと思う.
でもSNSはこれらとは全く概念が異なる.そこに書かれていることはブログと同じでも,そこに投稿された時点でそれはすでに”共有”感覚に足を踏み入れている.
そこにはヒエラルキーがなく,お気に入りのサイトを順番にネットサーフィンする感覚ではもはやない.そこに訪れるのではなく,皆が常にそこにいる.呑み会の席で語られる個人的な話題と,その話題に隣の席からいつでも入っていけるような居酒屋感覚.それがSNSであり,それを居住に置き換えると「シェアハウス」になるのではないかと思う.
ネットのこうしたやりとりやシェアハウスのような共同生活は危険だという人もいる.けれども過剰なプロテクトはその網をかいくぐろうとする人達を生む.でもすべてを白日に晒してしまうと,むしろそこには秩序や良識が生まれる.きっと人は壁をめぐらして孤立するよりも,社会的なつながりの中でゆるく守られていたい生き物なのだろう.そしてそれは思いのほか健全なコミュニケーションのあり方なのかもしれない.
シェア感覚というのは,もともと村社会からはじまった日本的な感覚だとも言える.シェアハウスに限らず,今後個人住宅を考えてゆく上でも,この感覚は大きなキーワードになるのではないかと思う.
そう聞くと,我々は思わず昔ながらの”学生寮”を想像してしまうのだけれど,現代のシェアハウスは感覚が全く異なる.単にお金がないということではなく,また団体が結束を高めるために合宿生活を行っているというのとも違う.自立した普通の学生や社会人などが,自ら好んでシェアハウスに入居しているのだ.
正直,個人的にはそういう居住形態は気疲れしてしまいそうだけれど,最近の学生の傾向や社会の動きを見ていると,むしろ今後主流になっていくのかもしれないとも思ってしまう.それはシェアする感覚,共有感覚が昔とは異なってきているのを感じるからだ.
それが端的に現れているのは,Facebookやツイッターといったソーシャルメディア(SNS)の発達と爆発的な拡がりかもしれない.
今や,少なくとも自分の身の回りではアクティブか否かは別として,これらを全く使っていないという人はむしろ少数派になりつつある.こと学生に至っては,皆お互いがお互いをフォローし合って,24時間常に情報が飛び交っている.その緻密な情報網と使いこなし方を見ていると,彼らにとってプライバシーという概念はもはや時代遅れなのかもしれないとも思ってしまう.
これまでインターネットは,個人でホームページを作る時代からはじまって,掲示板,ブログへとその使われ方も変化してきた.それを管理する人がいて,固有のアドレスもある.ここまでは僕は”所有”感覚だと思う.
でもSNSはこれらとは全く概念が異なる.そこに書かれていることはブログと同じでも,そこに投稿された時点でそれはすでに”共有”感覚に足を踏み入れている.
そこにはヒエラルキーがなく,お気に入りのサイトを順番にネットサーフィンする感覚ではもはやない.そこに訪れるのではなく,皆が常にそこにいる.呑み会の席で語られる個人的な話題と,その話題に隣の席からいつでも入っていけるような居酒屋感覚.それがSNSであり,それを居住に置き換えると「シェアハウス」になるのではないかと思う.
ネットのこうしたやりとりやシェアハウスのような共同生活は危険だという人もいる.けれども過剰なプロテクトはその網をかいくぐろうとする人達を生む.でもすべてを白日に晒してしまうと,むしろそこには秩序や良識が生まれる.きっと人は壁をめぐらして孤立するよりも,社会的なつながりの中でゆるく守られていたい生き物なのだろう.そしてそれは思いのほか健全なコミュニケーションのあり方なのかもしれない.
シェア感覚というのは,もともと村社会からはじまった日本的な感覚だとも言える.シェアハウスに限らず,今後個人住宅を考えてゆく上でも,この感覚は大きなキーワードになるのではないかと思う.
