11. 05 / 22

新緑

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sekimoto

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> 生活



毎年このくらいの季節から,中庭の緑がぐんぐん繁ってゆきます.
今年は暑さ対策として,事務所の窓前にグリーンカーテンを作ることにしました.ゴーヤを種から育てているのですがなかなか芽が出ず,しびれを切らして苗を数株植えてみました.

少し繁りすぎている枝を落としたり,少し汚れてきた大理石の床を高圧洗浄機で洗ってみました.窓前に提げた風鈴が涼しげな音を鳴らしています.この季節,ダイニングから見下ろす景色がとても気に入っています.

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sekimoto

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> 未分類


リニューアルしたサイトで「あれ,あの住宅が載っていないな」と思った人はスルドイです.最初の公開で載せきれていなかったいくつかの作品を,追加にてアップしました.
(左の[これまでの作品]よりご覧ください)

それでも構成上の理由からご紹介しきれないお仕事もまだまだたくさんあり…
関係者の皆様には申し訳ありませんが,どうかご容赦ください.

私は”エコ”という言葉があまり好きではありません.
我々が”エコ”という言葉を発するときは,「はいはい,こういうのを世間的にはエコって言うんだよね」的な,ちょっと醒めた目線からの言葉になっているような気もします.

世間ではとにかく”エコ”とつければ許されるみたいな風潮があります.買った商品などにも,これみよがしにエコマークがついていると企業の免罪符にしか見えないこともあり,本当にそう思っているの?と複雑な思いがします.

またエコ運動を推進している人の中には融通が利かない,自分が絶対に正しいという視点があって傲慢な印象を受けることもあります.言っていることは正しいけど従いたくないみたいな,それでは私は逆効果のような気がします.

私は原発には反対ですが,でも現状を考慮に入れないで今すぐ全部止めろみたいなことにはあまり賛成できません.その前提として,原発がなくても十分にやっていける社会の枠組みづくりをすることが重要だと思うからです.

建築でもエコ建築を推進する立場の方は,何が何でもエコが優先みたいに言う人がいます.この人の前では間違っても「エアコン」なんて言えないみたいな.
ソーラー発電は良いけどいくらかかるんですか?という問題や,高性能の断熱や,ガラスや,国産材の問題ももちろん大事だけど,なんでも徹底されていないといけないみたいに言う人には違和感を覚えます.少しずつできることからやるしかないと思うからです.

先のオゾンのコンペでも,私は自然エネルギーを使った自立循環型住宅の提案を行いました.でもそこには目くじらを立てて,”高気密高断熱”と叫んでいる人たちに向けてのささやかな反発も込めていました.住宅の高気密化,高断熱化は前提とした上で,それでも僕は日本の家は夏を旨としてもっと開いてゆくべきだし,暖かくて夏も涼しくて,ローコストで,かつ光熱費もかからない家をつくりたいと思うのです.(実践レベルではまだ課題も山積みですが)

昨日は自立循環型住宅の設計講習会に行ってきました.
写真はそのテキストなのですが,講習会に出席した動機の一つはこのテキストを入手したかったことがありました.この本は300Pくらいあるのですが本当に貴重なテキストで,話によると国が200人の学者を動員し,4年の歳月をかけて完成させたものだとか.

残念ながらこれは書店では手に入りません.このウン万円の,年に数回しか行われない講習会に出ないともらえないのです.そんなことで広まるのかという疑問もなきにしもあらずですが,ただ昨日は講習会自体も大変有意義な講習で勉強になりました.

11. 05 / 16

課題提出

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sekimoto

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> 大学



今日は非常勤を勤める日本大学2年生,第一課題の提出日.
課題は『パブリックスペース』.お茶の水駅前の角地に提案する空間なのですが,かなり難しい課題だと思います.そもそもこの国には都市に”パブリック”と言えるようなスペースはほとんどないので,学生さんもイメージが膨らまずかなり手こずったようです.

また2年生になると1年生よりもより高度な構想力や表現が求められ,我々講師にもおのずと力が入ります.それについて来れなくなってしまう人,どんどん面白くなってグイグイ攻めてくる人など学生もそれぞれで,苦労も多いですがやりがいのある学年とも言えるかもしれません.

うちのクラスも心配していた学生も何人かいましたが,まずは最低条件である提出図面は揃えられた学生がほとんどだったのと,また頭ひとつ抜けた秀作も何点かあり,少しほっとしました.

ここに来て苦手意識を持ってしまった学生さんは,まずは課題の最低条件である提出図面を揃えることをまずは念頭に取り組んでもらいたいのですが,一方の建築の面白さに目覚めた学生さんにはどんどん先に行ってほしいと思います.

建築家の故丹下健三氏は都庁舎のコンペでは,ただ勝つのではなく,「ぶっちぎりで勝つ!」を合い言葉にしていたそうです.思い起こせば僕の学生時代も,人に負けるのがいやなので,まさにそんな気持ちで毎回課題をやっていました.

だからそんな学生に向き合うと,指導にもついついスイッチが入ってしまいます.
さて来週の全体講評会も楽しみです!

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> イベント



お伝えしていたオゾンの公開コンペですが,接戦の末,残念ながら決勝には進めませんでした.う~ん,残念!決勝進出は中村康造さんです.おめでとうございます.
決勝では是非ともグランプリをもぎ取って頂きたいと思います.

我々は再生可能な自然エネルギーを使ったリフォーム提案を行いました.
太陽光や自然通風を駆使した環境提案に加え,子供が独立して老いに向かうご夫婦と愛犬が共生する住まいのありかたについての具体的な空間提案です.一方の中村さんの案は家の中央に,強化ガラスの床と大きな光の井戸を穿つという大胆なデザイン提案.

50代のご夫婦が住まわれるというより,30代の住まいか…という印象も持ちましたが,常識に囚われない自由な発想には意表を突かれました.事前の会場投票では少し水をあけられていたようでしたが,当日のプレゼンで盛り返し,ただあともう一歩届かず,わずか2票差の僅差で涙を呑みました.

わざわざ会場に足を運んでくださった方,どうもありがとうございました.
おかげさまでとても心強くプレゼンをすることができました.ただ結果を残せず申し訳ありませんでした.今回はいろいろ勉強をさせて頂きました.あたらめて関係者にこの場をお借りして御礼申し上げます.

[caption id="attachment_408" align="alignnone" width="396" caption="通り土間のある家|関本竜太案"][/caption]