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昨日は秋晴れの中、「暁の家」オープンハウスを無事開催させて頂きました。多くの方に足をお運び頂きまして、誠にありがとうございました。

一部外構が間に合っていないところもありましたが、現場も一生懸命追いつけて下さいました。実は先の鬼怒川決壊による浸水被害の対応で、工務店も職人が取られてしまい、最後の追い込みが難しくなってしまった中での作業でした。

昨日来れなかった方のために、以下ダイジェストにてご紹介したいと思います。


まずはじめに。以前ブログでも謎かけをしていた金物ですが、正解はこちらのカヤックを掛けるためのものでした。これ、ありそうでなかなか適当な金物がないのです。

アウトドアが好きなクライアントの持ち物のひとつにカヤックがあったのですが、これをどこに置いたら良いか迷った挙げ句、この家の顔にしてしまおうと決めました。玄関脇の木の壁はこのためのものでした。金物はクライアントのお手製。すごいです。


次にこの家のハイライトのひとつ、高い吹抜け空間です。左に見えるのはキャットウォーク。そして天井は構造あらわしで仕上げています。


上下の関係でいうとこんな感じ。下階にキッチンがあり、吹抜けを介してすべての空間がつながります。2階の廊下に面して子供の個室があり、左奥にはスタディコーナーがあります。

アイランド型のキッチンにはカウンターチェアがあります。ここでご主人が奥さんとおしゃべりしながら一杯やるのだそうです。家で呑むお酒がますます美味しくなりそうですね。


この住宅のクライアントさんは、細部に至るまで自分たちの生活イメージを何度も反芻して、事細かにご要望を出されました。

ご主人は家づくり中も、毎晩晩酌をしながら図面をめくるのが楽しみな日課だったとか。いやはや頭が下がりますが、設計者としては少し恐い気もします笑


キッチンから、外部のパーゴラテラスに繋がる眺め。私はこのつながりの空間がこの家で一番気に入っています。

ナナメに切り取ったFIX窓はちょうど真東に向いていて、繁みの向こうから昇る朝日を受け止めます。キッチンからがベストポイント。開放的な気分で朝を迎えて頂きたいと思っています。


デッキにはハンモックが下がります。この家にはあちこちに、こんなハンモックが吊せる場所が用意されています。

庭に植わっているのは玉りゅうです。猫の足を汚さないように、またリードが草木に絡まないようにとの配慮から植えられました。びっしりと伸びるには3~4年ほどかかるそうです。


こちらはタニタハウジングウェアの新しいくさり樋「ensui」。

当日はタニタ社員さんもたくさんいらして下さいました。そして激写&檄萌え。まるでアイドルの撮影会のようです笑。タニタ社員の”愛”を感じます。


玄関の奥には土間収納と、さらにその奥にご主人の書斎があります。下足入れの上に見える窓は開閉式で、ご主人のお仕事の様子が見えるとともに、家族からの差し入れが届けられるはずです。(たぶん?)


トップライトのある子供部屋。広さは4畳半ですが、十分なスペースです。

隣接するお姉ちゃんの部屋には外を眺められる窓があります。こちらの部屋は外が眺められない代わりに、星空が眺められるようにしました。でも、なぜかこちらの部屋の方が人気があります。お姉ちゃん、ごめんなさい。


この日も、オープンハウス終わりにクライアントとちょっとしたプチ打ち上げがありました。この日はクライアントのお宅が近かったこともあり、お料理などもお持ち込み下さいました(とっても美味しかったです)。私は残念ながら運転があるのでノンアルコールで…。

この日クライアントはしみじみと「家づくりを楽しみ尽くした」とおっしゃっていました。また「いい家だなあ…」と何度も噛みしめるように呟いておられたのも印象的でした。

設計中には熱心にショールームに通い、現場が始まればほぼ毎週のように足を運んで下さいました。現場から一緒に花火を観たこともありました。苦難もありましたが、それらを含め、まさにプロセスを楽しみ尽くしたようなクライアントさんでした。

こういう方は設計事務所に頼んでトクをする方かもしれません。我々としても大変嬉しく、また心から満たされた気分になりました。


そして最後に思わぬサプライズが。
なんと、特製「RIOTADESIGN」の焼きゴテ!!


いやはや、こんなプレゼントは初めてです。

ちなみにこのロゴはどこから取ったのかと聞くと、請求書のロゴからだと。う~ん出しておくものですね、請求書は笑。これからは、バンバンこのコテで設計した家に署名をしてゆきたいと思います!(うそです。ご希望の方はおっしゃってください笑)

Sさん、本当にありがとうございました!!
まだ引渡しが残っていますね。引続きよろしくお願いします。

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さて今月のオープンハウスは柏です。

車通りの激しい国道から少し入った敷地周辺には、里山とも呼ぶべき手つかずの自然が残されていました。真夏でもそこだけは風が止むことはなく、体感でも2~3度は涼しく感じられるほど。そんな敷地の持つ環境を最大に活かした住宅です。

少し高台となっている家の窓からは、数キロ四方の景観を見渡すことができます。月見テラスからは中秋の名月を、パーゴラデッキからは柏の大花火を望み、東から昇る朝陽は東西に配置した家の中を貫いてゆきます。

内部にはご家族4人と、ペットの猫たちが共に楽しく暮らすための細かな設えを随所に散りばめました。自然をこよなく愛するご家族のための、自然と共生する家です。

また、当日はタニタハウジングウェアさんの新製品のくさり樋ensui もご覧頂けます。タニタプロジェクトと称して、過去にも何度か”ネタ”にさせて頂きましたが、一部のアタッチメントについて弊社と共同制作させて頂きました。


【暁の家】オープンハウス(内覧会)
日時:2015年10月18日(日) 11:00~17:00 ごろまで


☆建築関係者のみならず、一般の方も自由にご見学頂けます。
☆お引渡し後の内覧会となります。小さいお子さんをお連れの方は、お渡しする手袋着用の上どうか手を離さずご見学下さい。
☆近隣の方のご見学はご遠慮ください。

場所:千葉県柏市
JR・東武野田線『柏駅』よりバス、または徒歩で約30分


見学ご希望の方にはご案内をお送り致します.関本までメール下さい.
riota@riotadesign.com

★★★
さて、竣工まで残りわずかとなった現場をちょっとだけ実況中継…。


まずはこちら。
これだけを見た人は訳がわからないと思いますが、私はこのカットがこの住宅の特徴を実に良く表しているように思っています。ラフすぎず、きれいすぎず、木質感がとてもよく映えています。

左隅に棚板のようなものがシナベニヤの中に貫通していますが、ここからは猫がニャーと顔を出す仕掛けとなっています。このような細工が家中の所々に仕掛けられていて、今から猫たちがこの家をどう住みこなすのかとても楽しみです!

あ、忘れていました。人間もです。


今回、内部と広がりのある外部をどう繫ぐかという試みの中で、手法としてはベタですが、パーゴラを作りました。パーゴラ、すごくいいです!

特にダイニングの中から眺めた感じが部屋がもう一つできたような感じで、まさに室内でもなく屋外でもない中間領域。これからうちの設計で定番化してゆきそうな気配すらあります。


クライアントと一緒に選んだタイル。とってもきれいです。色違いのタイルが洗面所にも張られています。イメージはアールトがデザインしたテキスタイル「SIENA」です。


最後に、これは何だと思います?
これこそが、この家のアイコン。最初のプランニングの時から、これだけはやりたかったことでした。

適当なパーツがなく、とうとうクライアントがご自身で角パイプを溶接し、焼き付け塗装までして自作されました。すごすぎます。この答えは、どうか現地でご確認ください!

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昨日をもちましてA-FLATは無事竣工し、午後にオープンハウスを開催させて頂きました。本当にたくさんの人にご来場頂きました。足をお運び下さった皆様、誠にありがとうございました。

オープンハウスのご案内文にも書きましたが、ここには以前より古いお米屋さんがあり、不思議なご縁もあって、今回我々が計画に携わらせて頂くことになりました。まさに一期一会です。

ただ、このご夫婦にお会いしたときから私の中では他人事ではないシンパシーのようなものがあり、時に自分がその家族の一員であるような、自分の両親のために家を建てているような、そんな気持ちにすらさせられました。



企画にはデザイナーズ賃貸で有名なタカギプランニングの名前が連ねられていますが、これは私からお願いして、費用もお支払いして企画に入って頂いたものです。

もちろん私も建築家ですから、賃貸の仕様を決めたり、デザインすることはいくらでも可能なのですが、賃貸住戸は建築家の作品ではありません。いかに市場の感覚とズレのない器を作るか、そのためには第三者にプロデュースしてもらう必要があると考えました。

今回のタカギプランニングさんのお仕事は、それは素晴らしいもので、業界をリードするプロフェッショナルの仕事というものを垣間見させて頂いたような気がします。


また山田憲明構造設計事務所、設備設計のYMOといった、有数の実力事務所と協働できたことも、今回の仕事が刺激的なものになった要因でした。

今回はいつもより規模が大きく、我々設計者の裁量も大きかったことから、外注する構造・設備事務所は妥協しないで実力のある方にお願いしたいと思っていました。

それは結果的に我々にとっても大変勉強になりましたし、蓄積にもなりました。我々が今後も大きく成長してゆくためには、協働する事務所の存在はとても大きな存在なのです。




そして何より、施工を担当して下さった辰の技術力の高さ、トータルの仕事力には本当に感心させられました。

業界の人なら肌感覚としてわかると思いますが、昨今の建設費高騰と職人不足には、肌がヒリヒリするくらいの苦労をさせられますが、そんなマネージメントも含めて、今回辰さんがいなかったら間違いなく建たなかっただろうと、現場に足を運びながら何度となく思わされました。

辰の現場事務所に行くと、壁に『日本一の建築屋になる』と標語が掲げられています。この”建築屋”というのがとても辰を体現している言葉のように思えてなりません。ツベコベ言わず、もの作りにかける真摯な意気込みのようなものを、最後までヒシヒシと感じさせてくれました。




今回は全体を通して、そんな”人”に恵まれたプロジェクトでした。こういう仕事は本当に幸せな気分にさせてくれます。

正直、まだいろいろ残工事も残っているのですが汗、早くスッキリさせて、クライアントには一日も早く落ち着いた生活を送って頂きたいと願うばかりです。私にとっては第二の実家ができたような、そんなプロジェクトでした。

1階のテナントも素敵なお店が入ると聞いています。
こちらも今からとても楽しみです!

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敷地には60年ほど前より、この地で精米業を営んできた小さなお米屋さんが、ビルの谷間に挟まれるように建っていました。昔は小さな軒を連ねた商店街も、時代の流れの中で商業ビルに建て替わり、辺りの景観はすっかり様変わりしたそうです。

計画は、これを期に隠居をされるご夫婦とそのご家族という2戸のオーナー住宅、4戸の賃貸住宅、そしてバレエスタジオとテナントといった複合用途を内包した集合住宅として進められました。設計においては、富ヶ谷という街の歴史を作ってきた商店主に対する敬意、そしてそこにあった精米店の面影を残す温かみを、この場所に深く刻むものにしたいと考えました。

我々が得意とする木造戸建住宅とは作法が異なり、いつも以上の産みの苦しみも味わいましたが、2年半の時間を費やしようやく着地点を見い出すに至りました。クライアントの志を受け継ぎ、建物がこの界隈のあたらしい顔を作り、良い波及効果をもたらしてくれることを願っています。


【A-FLAT】オープンハウス(内覧会)
日時:2015年9月5日(土) 13:00~18:00
ごろまで

☆建築関係者のみならず、一般の方も自由にご見学頂けます。
☆お引渡し後の内覧会となります。小さいお子さんをお連れの方は、お渡しする手袋着用の上どうか手を離さずご見学下さい。

場所:東京都渋谷区富ヶ谷

小田急線『代々木八幡』駅
メトロ千代田線『代々木公園』駅
より徒歩1~3分


見学ご希望の方にはご案内をお送り致します.関本までメール下さい.
riota@riotadesign.com

☆現場は現在絶賛工事中!?





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本日「はねだしテラスの家」オープンハウス、無事終了しました。大変な猛暑の中、また少々不便な立地ではありましたが、お越しくださいました皆さまに感謝申し上げます。

住宅はわずか18坪強の敷地に、計4つのフロアをスキップさせながら積層させた住宅です。高い吹き抜けと、将来子ども部屋となるロフトが空間を特徴づけています。


いつもこういうロフトを作ると、子供たちに大人気となります笑。子どもは猫に近いのでしょうか。少し高くて小さな空間があると、そこに自分の居場所を作ろうとします。

今回はそれに加えて、スキップした中間階にも小部屋を作り、来場者の方からは「ここは何の部屋なんですか?」と訊かれましたが、それは私にもわかりません笑。きっと住まい手の生活が定まった頃に、その部屋にも用途が与えられていることでしょう。


ダイニングから延びた先には、今回のタイトルにもなっている”はねだしテラス”があります。外壁から2mもはね出したテラスというのはあまり見ないかもしれません。しかも北側に。

北側のテラスって、結構いいんですよ。テラスは単に洗濯物干す空間だと思っていませんか?ここには洗濯物は干しません。植物を置いたり、ここでお茶を飲んだりします。小さな子どもを遊ばせるのもこんな場所が良いかもしれません。秋になると涼しい風が吹き抜けることでしょう。


ご来場下さった方は、この掟破りのテラスがどのように構造的に処理されていたかお分かりだったと思います。意外とシンプルにやっています。

こういう”庭”のような余剰空間があるだけで、住宅というのは一段と広がりのある表情を見せてくれるものです。


さて、そろそろこの住宅の核心に迫りましょうか。

この住宅はとてもローコストにできています。ご来場下さった人の目にはそう見えなかったと思いますが、実はそうです。いくらだったかは言いませんが。(工務店に口止めされています笑)

そんなにオトクならお願いしようかしら、と思われるかもしれません。ただ我々は安請負をしません。なんといっても完成させなくてはいけない責任がありますから。だから「それじゃ無理」と思えるときは、お仕事を安易にお引き受けしないようにしています。

実はこのクライアントさんがうちにいらした時、とてもご予算が厳しく、今だから言えますが、正直「それじゃ無理」って思いました。責任持てないと思ったんです。でもすごく純粋で、まじめな良いクライアントさんだったんですね。

それでも心を鬼にして、ずっとお断りしていたんです。はっきりとは言いませんでしたが、それじゃ無理です的なニュアンスをずっと含ませてお話ししていました。


すると、ある時ぷつりと連絡がなくなったんですね。あぁ諦められたのかなあと思っていたら、メールが届きました。そこにはこう書かれていました。

「関本さんにお願いできないんだったら、もう家は建てなくていいと思っています」

これは効きました。もうガツン!という感じです。
このクライアントはここまで覚悟を決めている。ここで受けなくてどうする?そう思いました。


そうなんです。家づくりは覚悟なんです。家を建てるという覚悟。その人にお願いするという覚悟。そしてその覚悟を決めた人に対して、我々も覚悟を決める。そういうものだと思います。私は腹をくくりました。そこからはトントン拍子で話は進みました。

このクライアントさんがすごいなと思ったのは、覚悟ともうひとつ、相手を信じる力です。我々の提案をすべて受け入れ、全幅の信頼でお任せ下さいました。

なにより、我々がご提案する度に目を輝かせて感激して下さるんですね。我々も気づけばずいぶん乗せられてしまいました笑。いつしかこのクライアントさんに喜んでもらいたいと、心から思うようになっていました。


私が思うに、家づくりで得をする人というのはこういう人だと思うんですね。人を信じることの出来る人。文字通り、得というのは徳なんでしょう。すべては人徳がなせる業なんですね。

今回の仕事では我々も勇気をもらいましたし、貴重な経験もさせて頂きました。
やればできるんだなあ、とも笑。

そんなクライアントさん、そして意気に感じて素晴らしい施工をして下さいました和光建設さんに、この場を借りてあらためて感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました!