25. 04 / 30
回廊の家、上棟しました!
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sekimoto
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> 仕事
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坂戸市で進める「回廊の家」が先週末に上棟しました。
構造はAtledの小倉直幸さん。ほぼ平屋の構成を覆う大屋根の切妻頂部は棟木を省き、垂木が合掌の形で接合されます。
今回はスラストを抑えるテンションロッドも折半構造も使わずにこれを成立させているのですが、一番の懸念は垂木の合掌部。
木の反りやクリープによって接合部がずれたり、ひらいたりする不安があったのですが、工務店の方でモックアップを作って検討して下さり、梁に手刻みで契りをつくり上から楔を打ち込むという方法で精度の高い、非常に美しい架構に仕上げて頂きました。松本建設さんの技術力に脱帽です!




構造家の小倉さんはプレカット打合せ用に架構模型まで作って下さり、今日もこれを現場に持ち込んで一緒に検証しました。
この合掌垂木を見上げるリビングは天井高5m。両妻壁はガラス張りになるので、この美しい架構の連続が通りからもこぼれる予定です。これからの現場の進捗が楽しみです!


昨日は永福の家のオープンハウスでした。
スケジュールの関係で1日だけのご案内となり、人数集中のため事前申込みも早々に締め切ってしまったので、あまり広くお知らせできずすみませんでした。
敷地は46坪ほどあったものの、建蔽率は40%、壁面後退1.5mという厳しい建築条件があり、建蔽率目一杯を使いながら1.5mの後退空地をいかに使い切るかも同時に考えた計画です。結果として、下町の路地のようなかわいらしいアプローチと庭先が生まれ、奥へと延びる空間は非日常感のあるシークエンスにもなったように思います。
ひっきりなしに見学者がいらしたため、何度かに分けてルームツアーも行いました。ただ設計条件は語れても、どうして設計がそうなったのかは私にも謎ばかり、、。最近どんどん設計が感覚的になっていくのを感じます。
今回は普段あまり使うことのない障子を空間に取り入れたことで、空間に予期しない変化が生まれたことも発見でした。建主さんの持つ教養と文化度が、今回の空間に品格を与え、いつもとは違う場所に連れて行っていただけたような気もします。
お越しくださった皆さま、ありがとうございました!



◇
また建築ウェブメディアの architecturephotonet 編集長の後藤連平さんもいらして下さり、SNS上にて丁寧なレビューを寄せて下さいました。
建築ディテールの話というより、我々の住宅設計への向き合い方に対して、かなり核心的なことを書いて下さっています。
詰まるところ、私のモチベーションのコアは建築そのものというより、人との関わり方のようなことなので、そのようなお話ができて楽しかったです。はじめて来てちょっと見ただけでここまでのことを感じて頂けるとは、やはり後藤さんはすごい方だなと思いました。
以下にもリンクさせて頂きます。
後藤さん、ありがとうございました!
25. 04 / 20
浅野さんの内覧会に
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sekimoto
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> 建築・デザイン
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昨日は浅野智史さんのご自邸の入居後の内覧会に。住戸は内井昭蔵氏の設計した名作、桜台コートビレッジの一住戸をリノベーションしたもの。
最近見た住宅の中でも印象に残る住まいだった。ご家族の丁寧な暮らしぶりに加え、浅野さんの内井建築に寄せるリスペクトや生活に注がれた眼差し、繊細なディテール、そして熱意が引き寄せたミラクルの積み重ねが、オリジナルで唯一無二な空間へとつなげていたように思う。
素材や色彩の選択の的確さもまた、浅野さんの建築家としてのポテンシャルを証明していた。山中祐一郎さんの事務所から独立され、これからきっと活躍されていかれる方に違いない。
ただこの満たされた静かな余韻の由来を思うと、生後半年の赤ちゃんを抱えながら、彼の熱弁を嬉しそうに聞いていた奥さんの姿がすべてだったような気がする。とても幸せな光景だった。若い夫婦の住まいにあるのはそれだけで良いのだ。
浅野さんおめでとうございます。どうかお幸せに。そしてこれからも期待しています!



先月引渡したS/Yは、入間市に建つ小さなヘアサロンを併設した店舗併用住宅でした。
以前ブログにも書きましたが、サロンオーナーのIさん(奥様)は私の髪を以前より切って下さっている方で、ヘアサロンの設計ははじめてでしたが、設計依頼もある日髪を切って頂いていた時という、こちらも初めての体験でした笑
こちらのヘアサロンが、昨日ようやくオープンの日を迎えました。Iさんの5年越しの夢がいよいよ叶った瞬間です!私としてもとても感慨深くこの日を迎えました。私は記念すべき第1号のお客さんとして、昨日も足を運ばせて頂きました。
この日は開店に合わせて多くの方からお花などが届いていて足の踏み場もないほど。こうやって祝福されてお店がオープンするというのは、やっぱりいいですね!

サロンはわずか5坪程の極小空間なのですが、Iさんがひとりで営むにはちょうど良い大きさ。席もたったひとつしかありません。
席がたったひとつしかないということは、髪を切って頂いているときはお店が貸し切り状態になるということですよね。宿でも最近一棟貸しの宿などもありますが、これはなんと贅沢なことだろうと思います。

先月の引渡しまでは、私は設計者として関わっていましたので、随所の納まりや竣工までの段取りなどに気を配る日々でしたが、この日はあらためて”お客さん”として足を運んだことで、別の視点からの発見もたくさんありました。
空間は極小なのに天井高は5mもあるのと、視線の抜ける窓を随所に設けているので閉塞感はなく、髪を切って下さるスタイリストのIさんとの気詰まりな感じもありません。
また照明は髪の色がわかりやすいように色温度が変えられるスポットライトを設けていて、昼白色などにすると冷たい印象などにならないかなど懸念していましたが、実際にお使いの状況を見ると、外の光と同化していてまったく違和感がなく、窓から覗く植栽とあわせて、むしろ外で髪を切ってもらっているような気にすらなりました。

また髪を洗ってもらう時のお客さんの目線の泳ぎ方、その時に無意識に捉える空間のディテールや窓からの景色など、設計時には気がつかなかった部分も多々あり、設計の答え合わせをしているかのようでとっても興味深かったです。
なにより、隣にほかのお客さんもいないので大きめの声で話しても迷惑にならなかったり、聞かれたくない話を聞かれることがなかったり笑、なによりIさんもとってもリラックスしていて、なんだかIさんの家に遊びに来ているような感じでもありました。サロンの天井が家型になっていることも、この”おうち感”を高めているのかもしれませんね。
一日3組だけのサロンなので、終わった後もすぐにお会計をして帰るというより、この日も少し窓辺でおしゃべりをして帰りましたが、うちから片道1時間かけて行くという行為も含めて非日常感を楽しむような、特別な癒やし体験になっているような気もしました。
ご興味ある方は是非一度ご予約の上訪れてみて下さい。
私は、はやくも来月の予約まで入れてしまいました笑
すみれ美容室
(埼玉県入間市内・ご予約や詳細な場所はDM等でお問い合わせ下さい)
https://www.instagram.com/sumire.biyousitu/
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こちらはオープン前のものです
