16. 09 / 03

路地の家

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sekimoto

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> 仕事
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阿佐ヶ谷に計画中の「路地の家」が、一昨日ようやく設計アップし図渡しを終えました。閉鎖的に閉じがちな路地に向けて大きく開いた開口部が特徴の家ですが、本当のハイライトは三層吹き抜けのこの本棚にあります。

吹抜け上部にある本はどうやって取るの?
地震の時に落ちてこない?

大丈夫、すべて解決済みです。
例えば今回の渾身ディテールの一つに、手摺りが吹き抜けの方にパタンと倒れて床のようになるというのがあります。

倒れた手摺りはどうやって復帰するの?
重くて持ち上がらないんじゃないの?

大丈夫、すべて解決済みです。
あとは高くそびえる金額調整の山さえ乗り越えられれば!

今年新卒で入ったスタッフ砂庭渾身の初担当案件ですが、よくもまぁ初めてで私の厳しいダメ出しにも耐えて図面を描ききったものです。素晴らしい。おつかれさまでした!

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sekimoto

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> STAFF
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我が事務所の初代スタッフである二宮一平くんが、郷里愛媛で改修設計に携わった「少彦名(すくなひこな)神社参籠殿」が、アジアユネスコ文化遺産の受賞を受けたとのこと。国内の建物では「赤レンガ倉庫」「大多喜町庁舎」に続く3例目だそうです。

アジアユネスコ文化遺産
http://www.unescobkk.org/culture/heritage/awards/previous/2016/

二宮は私が独立後間もない時期に、文字通り”無給”で事務所の黎明期を支えてくれたスタッフでした。愛媛県八幡浜市にある松村正恒氏設計の木造校舎・日土小学校が彼の母校で、自身日土小学校の保存運動にも地元建築家として関わってきました。

少彦名神社は清水寺と同じく、「懸け造り」と呼ばれる伝統的構造様式で作られています。改修設計は経験ある年配の設計者もいたそうですが、あえて地元では若い二宮が指名されたそうで、曰く若い世代に技術を繫ぐためと、「若い人が困っていたらみんな協力してくれるだろうから」だったとか。

資金集めも難航したようで、彼自身この仕事ではほぼ無報酬だとか。いまだに”無給”でも明るく笑い飛ばすところが彼らしい。

首都圏と違い、地方では建築家が建築家として生きていくのは至難の業と聞きます。その中で彼は人づての仕事を地道に丁寧にこなしながら、地元の建築のためにローカル・アーキテクトとしての使命を果たしていると思うと、私は彼を誇らしく思えるのです。

16. 08 / 29

JL341

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sekimoto

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> 仕事
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今日はお願いしていた照明器具が入荷したため、伊勢原にある北欧家具taloさんへ足を延ばしてきました。

照明はJL341のブラス(真鍮)モデル。これはフィンランドのアルテックが販売しているもので、日本では非売品のラインナップになります。デザインは私が敬愛する建築家、ユハ・レイヴィスカ。

実はこれは3月にヘルシンキに行った際、街のアンティークショップにぶら下がっていたのを見つけたのですが、あまりのサイズに持って帰るわけにもいかず泣く泣くあきらめたものを、ちょうどフィンランドに買い付けに行くというtaloの山口太郎さんに頼んで買い付けてきてもらったというもの。

ちょっと傷がありますが、taloさんのクリーニングのおかげでピカピカになっていました。しかも中古品なので安い。taloさんありがとうございました!こちらは私の自宅に下げようと思っています。

今週上棟する別の住宅にも、同じくtaloさんに買い付けてもらったこれと同じタイプのものを下げる予定です。直径が56cmと少し大きいのですが、もし我が家もこの照明を使いたいという方は、うちのクライアントさんに限り注文をお受けしたいと思います。

さて過去にも北欧家具taloさんのことについて書きました。taloオーナーの山口太郎くんとは幼なじみの関係です。奇しくも二人とも北欧に関わることになったわけですが、これにも深いワケがあり、話すと長くなるのでまたの機会にお話ししたいと思います。

ところで、うちのクライアントや周りの方などに、私と山口太郎さんはよく似ていると言われます。外見や、話し方も似ているとか。そうでしょうか?

ただ今日もいろいろ話をしましたが、物の考え方や価値観もとてもよく似ているとあらためて思いました。同伴したうちのスタッフも、私が幼なじみだというのでずっと血のつながった従兄弟か何かだと思っていたようです。血はつながっていません、念のため。

16. 08 / 28

ルーツ

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sekimoto

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> 仕事
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吉祥寺にあるカフェmoiは私が設計し、今や北欧好きや吉祥寺通の間ではちょっとした存在のカフェとなっています。ですが、吉祥寺に移る以前は荻窪にありました。これこそが私の独立後はじめての仕事であり、リオタデザインのルーツと呼べるものです。

本日吉祥寺経由の打合せ帰りに荻窪近くを通り、ふと懐かしく思い出して(魔が差してとも言う)、この旧カフェmoiがあった場所に行ってみることにしました。なんでしょう、学生時代ひそかに思いを寄せていた子の家の前を、偶然通りかかった体でわざとらしく通りかかってみるみたいな。

遠くから見えてきたのは「定食」の幟。はは~ん、やっぱり老舗北欧カフェ創業の地は今や定食屋さんになっちゃいましたかと、懐かしさの混じる思いで正面に立つと、定食屋じゃなくて「飲み喰い処」とあります。はは~ん、夜はお酒も出してるのね。確かに庶民的な店構えです。

実は昔ここにはカフェmoiというカフェがあってね、というところで嫌な予感がしました。あれ…?もしかしてこれ、カフェmoiのファサード使い回してる!?

ショックでした。記念すべき処女作を前にしても、自分でも気づかなかったことに。そして私ですら気づかないほどに変わり果てた姿に…。学生時代ひそかに思いを寄せていた子が、厚化粧して場末の夜の街に立ってたみたいな。邪険にあしらってよく見たらその子だったみたいな。

人生いろいろ。
世の中知らない方が幸せだったことってあるよねっていう、そういう話。

16. 08 / 27

夏休みもわずか

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sekimoto

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> 子ども
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さて8月も終盤にさしかかり、子どもの夏休みもあとわずかです。

以前は夏休みといえば8月31日までと相場は決まっていましたが、最近は数日早く始まり、今年は29日に始業式とのこと。そうすると問題は宿題です。お約束ですが、我が家も漫画の一コマのような状況で、この週末は締切に追われる作家のように家の中にカンズメとなることでしょう。

さて宿題の一つに理科の自由研究がありました。お約束の「朝顔の観察」的なことかと思っていたら、それでもいいし、あるいは身近にいる動物や植物の絵を細密画で描いても良いそうです。冒頭はそんな彼の一枚。妙にリアルです。東南アジアとかにいそう。

あとは職業調査ということで、私が建築士の仕事について答えました。子供に自分の仕事のことを話すのは、はじめてのことかもしれません。間接的にですが、彼へのメッセージも含まれています。