我が事務所の初代スタッフである二宮一平くんが、郷里愛媛で改修設計に携わった「少彦名(すくなひこな)神社参籠殿」が、アジアユネスコ文化遺産の受賞を受けたとのこと。国内の建物では「赤レンガ倉庫」「大多喜町庁舎」に続く3例目だそうです。
アジアユネスコ文化遺産
http://www.unescobkk.org/culture/heritage/awards/previous/2016/
二宮は私が独立後間もない時期に、文字通り”無給”で事務所の黎明期を支えてくれたスタッフでした。愛媛県八幡浜市にある松村正恒氏設計の木造校舎・日土小学校が彼の母校で、自身日土小学校の保存運動にも地元建築家として関わってきました。
少彦名神社は清水寺と同じく、「懸け造り」と呼ばれる伝統的構造様式で作られています。改修設計は経験ある年配の設計者もいたそうですが、あえて地元では若い二宮が指名されたそうで、曰く若い世代に技術を繫ぐためと、「若い人が困っていたらみんな協力してくれるだろうから」だったとか。
資金集めも難航したようで、彼自身この仕事ではほぼ無報酬だとか。いまだに”無給”でも明るく笑い飛ばすところが彼らしい。
首都圏と違い、地方では建築家が建築家として生きていくのは至難の業と聞きます。その中で彼は人づての仕事を地道に丁寧にこなしながら、地元の建築のためにローカル・アーキテクトとしての使命を果たしていると思うと、私は彼を誇らしく思えるのです。
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