設計することは哲学することとと同じ、と書くと大げさに聞こえるかもしれないけれど、実際に設計するということは常識を疑うことだと思う。すべてのことに「?」マークをつけて考えていくと、これまで当たり前だったことが当たり前ではなくなる瞬間がある。
だから所内の私とスタッフとの設計打合せは、はたから見たら「禅問答」をしているように見えるかもしれない。
スタッフ「ここは〇〇にしました」
私「なんでそうしたの?」
スタッフ「なんでって、、いつもそうやってますよね?」
私「なんでいつもそうしているの?」
スタッフ「えっと、、なんででしたっけ?」
スタッフは面倒くさいだろうなと思うけれど、私は問いをやめない。そんな素朴な問いかけから、瓢箪からコマみたいなアイデアが生まれたり、目から鱗のディテールが産み落とされたりすることが無数にあるからだ。
少し前まで、ラジオのJ-Waveで哲学者の永井玲衣さんとナビゲーターの長井優希乃さんが「哲学対話」というコーナーをやっていて、毎週それを聞くのが楽しみだった。
毎回素朴な日常の「あたりまえ」について、どうしてそうなのか?本当にそうなのか?と問いを発しながら、女性ならではの視点でモヤモヤに輪郭を与えながら核心に迫っていく。まさにジャズセッションのようにどんどん話が展開していくのがとても面白くて刺激的だった。今はコンテンツがポッドキャストに移っているので、ご興味がある人は是非聴いてみて頂きたい。
>> 『Wナガイと哲学対話』 (Spotify)
最近で秀逸だったテーマは「レトルトカレーを温めるのは自炊なのか?」
そもそも自炊とは何か?趣味は料理と言うと高尚な感じがするのに、趣味は自炊と言わないのはなぜか?など、どんどん問いがドライブしていく。一人で運転する時はこれを聴いていると頭の中がぐるぐる回転して眠くならない笑
先ほどの「建築対話」に話を戻すと、スタッフを相手にこれをやると1〜2ターンくらいで簡単に相手が論破されてしまってちっとも面白くない。そりゃそうか。あまりやるとパワハラって言われそうだけど、私はやり込めるのが目的ではなくて、対話によってどんどん意味を深めていきたいだけなのだ。
こんな私に付き合ってくれる骨のあるヒト、どこかにいないかなあ?
だから所内の私とスタッフとの設計打合せは、はたから見たら「禅問答」をしているように見えるかもしれない。
スタッフ「ここは〇〇にしました」
私「なんでそうしたの?」
スタッフ「なんでって、、いつもそうやってますよね?」
私「なんでいつもそうしているの?」
スタッフ「えっと、、なんででしたっけ?」
スタッフは面倒くさいだろうなと思うけれど、私は問いをやめない。そんな素朴な問いかけから、瓢箪からコマみたいなアイデアが生まれたり、目から鱗のディテールが産み落とされたりすることが無数にあるからだ。
少し前まで、ラジオのJ-Waveで哲学者の永井玲衣さんとナビゲーターの長井優希乃さんが「哲学対話」というコーナーをやっていて、毎週それを聞くのが楽しみだった。
毎回素朴な日常の「あたりまえ」について、どうしてそうなのか?本当にそうなのか?と問いを発しながら、女性ならではの視点でモヤモヤに輪郭を与えながら核心に迫っていく。まさにジャズセッションのようにどんどん話が展開していくのがとても面白くて刺激的だった。今はコンテンツがポッドキャストに移っているので、ご興味がある人は是非聴いてみて頂きたい。
>> 『Wナガイと哲学対話』 (Spotify)
最近で秀逸だったテーマは「レトルトカレーを温めるのは自炊なのか?」
そもそも自炊とは何か?趣味は料理と言うと高尚な感じがするのに、趣味は自炊と言わないのはなぜか?など、どんどん問いがドライブしていく。一人で運転する時はこれを聴いていると頭の中がぐるぐる回転して眠くならない笑
先ほどの「建築対話」に話を戻すと、スタッフを相手にこれをやると1〜2ターンくらいで簡単に相手が論破されてしまってちっとも面白くない。そりゃそうか。あまりやるとパワハラって言われそうだけど、私はやり込めるのが目的ではなくて、対話によってどんどん意味を深めていきたいだけなのだ。
こんな私に付き合ってくれる骨のあるヒト、どこかにいないかなあ?

昨年の暮れですが、我々が川越市で設計した「越屋根の家」が埼玉建築士会主催の「埼玉建築文化賞」の住宅部門において最優秀賞を頂いたことをお伝えしました。
https://www.riotadesign.com/blog/241225.html
こちらの受賞は受賞式典がなかったこともあって、当時は表彰状も手元になかったのですが、ここにきてようやく表彰状が送られてきました!建て主さんには、クリスタルのトロフィーも。(設計者と工務店にも表彰状を頂きました)
昨日はこちらをお届けに「越屋根の家」まで。ようやく半年遅れの「表彰式」を玄関先で行うことができました!



サプライズに建て主さんにも大変喜んで頂きました。Aさん、あらためておめでとうございます!!また埼玉建築士会さま、誠にありがとうございました!
◇
さて「越屋根の家」は農家さんなのですが、少し前に別のご相談を頂き、付属の事務棟の外壁を塗り替えたいのだけれど、どんな色にすれば良いか相談に乗ってほしいとのこと。
もともとは黒っぽい外壁でしたが、確かに少し色がくすんできているようです。工務店に「黒」と伝えると本当に真っ黒にされてしまいそうですしね。「黒」も「白」も無限のグラデーションがあって我々もそこにこだわっていつも仕事をしています。
私の方で、母屋やほかの建物との調和を考えて各所の色を選定してみました。その塗装工事がようやく終わったそうなので、こちらの確認も同時に行いました。
■こちらが元の外壁(BEFORE)↓↓



■そして改修後がこちら(AFTER)↓↓



建物自体は変わっていませんが、キリリッと引き締まったような気がしますね。
寝ぼけまなこで顔を洗ってシャキッ!みたいな笑。ちょっと色を考えるだけで、建物の印象は変わるということを知って頂けて嬉しかったです。
Aさん、また用がなくても無駄に遊びに行きますね!!笑

埼玉県内で進めてきましたTreeTerraceと名付けた住宅が今月竣工します。以下日程でオープンハウスを行いますので、もしご興味ある方は個別にご連絡ください。折り返し、詳細のご案内をお送りさせて頂きます。
TreeTerrace(S邸新築工事)
7月20日(日)10:00〜16:00
7月23日(水)11:00〜15:00
場所: 埼玉県北本市 | JR北本駅より徒歩15分
ご希望の方はこちらまでメールをお願いします
info@riotadesign.com


元伊礼智設計室にいらした福井典子さんの住宅を見に北鎌倉まで。
アーキロイドによるAI設計支援のもと、私から見るとおおよそAIとは真反対にいる(ように見える)福井さんが、彼らとどのような協働と設計の着地点を見出したのかにとても興味があった。
出来上がった空間は拍子抜けするくらいアナログで、伊礼さん譲りの丁寧なディテールの中に見え隠れする彼女らしい素材の選択や設計判断を見つける。しかし話を聞いても極めて感覚的で掴みどころがない。やっぱりAIとは対極にある人だと思う。
アーキロイドの佐々木さんとの立ち話がとても面白かった。我々は近い将来、我々の仕事はAIに取って変わられるのではと密かに危機感を感じている。しかし、その世界のトップランナーである彼の口から聞くAIの限界と人間の優位性の話には大いに勇気をもらった。
つまり何億通りもの可能性のうち、瞬時に数種類の解を掴み取るザルの網目は我々の感性そのものであり、その掬い方そのものに個性があらわれるということ。
だからこれからのAI設計支援によって最もクリエイティブな成果を出せるのは、彼女のように言語化されない自由な感性なのだろうとも思った。逆に性能など定量化された入力のもとでは、画一的な結果しか生まないこともわかった。であれば、それはじきにAIに取って変わることだろう。

今回の設計打合せをすべてVRで行ったというプロセスにも大きな可能性を感じた。それを見せてもらうのも今回の目的のひとつだった。VRゴーグルによる空間追体験は、建主だけでなく設計者にとっても設計の微修正や納まりの不具合を発見するのに大いに役立つに違いない。
あとはすべていつも通り。けして建築家はAIに脅かされることなく高いレベルで共存する。何より空間が気持ちよかった!良かった、もう少しこの仕事続けていけそうだ。


よくご質問を頂く内容があります。
これらはおそらく家を建てようという方にとって一番知りたい情報であろうと思いつつ、前提条件のないままお話しすると数字が一人歩きすることもあるので、なるべく対面でお話しするようにしているのですが、とはいえ、まずはそこが知りたい(けど聞けない!)という方が多いような気もしますので、端的にこちらにもご案内しておこうと思います。
繰り返しますが、あくまでケースバイケースですので、より具体的にご検討の際は、ご面談の際などにより詳しくお話しさせて頂きます。
◇
■耐震性能・断熱性能(UA値)はどのくらいでしょうか?
正しいお答えとしては、「工法と予算次第でいかようにも」ということになりますが、我々が日頃設計させて頂いている住宅の平均的な性能値としては、耐震等級2~3、UA値0.43~0.49程度というのが多いです。
断熱性能は、より高価で高性能な断熱材を使ったり、付加断熱をしたり、サッシュもトリプルガラスにするなどより高性能なものを使えば0.4を切ることも可能だと思います。ただその場合は当然コストも上がります。
我々は関東の6地域といわれるエリアでの設計が多いため、コストを釣り上げずに実現できるバランスの良い性能という意味でこのようなスペックを標準にしています。一般論としては十分な性能かと思います。
耐震等級に関してはまずは3を目指しますし、3がマストだと言われればそれを前提にもしますが、それをすることで不合理な位置に壁ができたり、建て主さんが望んでいる空間とのあいだに不整合が起こることもあるので、その場合はご説明してあえて等級2で進めることもあります。
なお、性能評価申請や長期優良住宅申請などは追加費用や申請スケジュールもありますので、ご希望を頂きましたらオプションとして対応致します。
■想定しておくべき予算(坪単価)は大体どのくらいでしょうか?
弊社のHPなどに載せているここ数年の実例では、首都圏の案件ですと仮に30坪程度の新築住宅で、工事費のみで坪単価130~140万(税別)程度というのが多いです。(設備機器や最小限の外構などは含んでいますが、設計監理料や造園費用はこちらには含みません)
面積が大きかったり、建設エリア、設計仕様などによっては坪単価をもう少し抑えることができることもありますが、弊社のような設計仕様の場合既製品を並べるような家ではないので、上記を極端に下回るような価格帯は難しいかもしれません。
■スケジュールはどのくらいかかりますか?
新築の場合、最短でご相談から竣工までで約1年半ほどとお伝えしています。
スタッフがほかの案件にかかりきりの場合は、恐れ入りますが約2年ほどお時間を頂くこともあります。こちらは日々アップデートするため、都度お問い合わせ下さい。
リフォームであれば短期間でできると思われるのですが、設計作業に入れば確かに内容によっては実質の設計期間は短いこともあるのですが、そこに担当を充てられるスタッフがいない場合は、やはり新築と同様に設計にかかるまでのお時間を頂くことがあります。
ですので、中古住宅を買ったので今すぐリフォームしたい、というような場合は対応しかねることもありますので、どうか都度ご相談頂ければと思います。
◇
我々の事務所の仕事は、実施設計と呼ばれる詳細設計により多くの時間を費やします。こちらがハウスメーカーさんや工務店さんの設計との大きな違いです。
だから結果として皆さまが望まれるような緻密な設計になるのですが、、。ここが我々の仕事の生命線ですので、どうかご理解頂けますと幸いです。
その時々で状況も変わりますので、どうかお気兼ねなくご相談ください。
これらはおそらく家を建てようという方にとって一番知りたい情報であろうと思いつつ、前提条件のないままお話しすると数字が一人歩きすることもあるので、なるべく対面でお話しするようにしているのですが、とはいえ、まずはそこが知りたい(けど聞けない!)という方が多いような気もしますので、端的にこちらにもご案内しておこうと思います。
繰り返しますが、あくまでケースバイケースですので、より具体的にご検討の際は、ご面談の際などにより詳しくお話しさせて頂きます。
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■耐震性能・断熱性能(UA値)はどのくらいでしょうか?
正しいお答えとしては、「工法と予算次第でいかようにも」ということになりますが、我々が日頃設計させて頂いている住宅の平均的な性能値としては、耐震等級2~3、UA値0.43~0.49程度というのが多いです。
断熱性能は、より高価で高性能な断熱材を使ったり、付加断熱をしたり、サッシュもトリプルガラスにするなどより高性能なものを使えば0.4を切ることも可能だと思います。ただその場合は当然コストも上がります。
我々は関東の6地域といわれるエリアでの設計が多いため、コストを釣り上げずに実現できるバランスの良い性能という意味でこのようなスペックを標準にしています。一般論としては十分な性能かと思います。
耐震等級に関してはまずは3を目指しますし、3がマストだと言われればそれを前提にもしますが、それをすることで不合理な位置に壁ができたり、建て主さんが望んでいる空間とのあいだに不整合が起こることもあるので、その場合はご説明してあえて等級2で進めることもあります。
なお、性能評価申請や長期優良住宅申請などは追加費用や申請スケジュールもありますので、ご希望を頂きましたらオプションとして対応致します。
■想定しておくべき予算(坪単価)は大体どのくらいでしょうか?
弊社のHPなどに載せているここ数年の実例では、首都圏の案件ですと仮に30坪程度の新築住宅で、工事費のみで坪単価130~140万(税別)程度というのが多いです。(設備機器や最小限の外構などは含んでいますが、設計監理料や造園費用はこちらには含みません)
面積が大きかったり、建設エリア、設計仕様などによっては坪単価をもう少し抑えることができることもありますが、弊社のような設計仕様の場合既製品を並べるような家ではないので、上記を極端に下回るような価格帯は難しいかもしれません。
■スケジュールはどのくらいかかりますか?
新築の場合、最短でご相談から竣工までで約1年半ほどとお伝えしています。
スタッフがほかの案件にかかりきりの場合は、恐れ入りますが約2年ほどお時間を頂くこともあります。こちらは日々アップデートするため、都度お問い合わせ下さい。
リフォームであれば短期間でできると思われるのですが、設計作業に入れば確かに内容によっては実質の設計期間は短いこともあるのですが、そこに担当を充てられるスタッフがいない場合は、やはり新築と同様に設計にかかるまでのお時間を頂くことがあります。
ですので、中古住宅を買ったので今すぐリフォームしたい、というような場合は対応しかねることもありますので、どうか都度ご相談頂ければと思います。
◇
我々の事務所の仕事は、実施設計と呼ばれる詳細設計により多くの時間を費やします。こちらがハウスメーカーさんや工務店さんの設計との大きな違いです。
だから結果として皆さまが望まれるような緻密な設計になるのですが、、。ここが我々の仕事の生命線ですので、どうかご理解頂けますと幸いです。
その時々で状況も変わりますので、どうかお気兼ねなくご相談ください。
