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sekimoto

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> 思うこと
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ビストロ・ド・タニをご存知でしょうか?

いえ、この場合は知らないと答えて下さった方が好都合です。浦和にあるフレンチレストランで、我々が長年通うお店です。昨日は身内で集まり食事会がありました。

このお店でお料理を頂くといつも思うことがあります。これ都内の有名店で食べるよりずっと美味しいんじゃないかということ。

いや私もそこまでの食通ではありませんから、都内の有名店を制覇しているわけではありません。専門的なこともわかりません。けれども素人ながら言わせてもらうと、これまでいろんなものを食べてきた中でも、ここの料理は確実に数本の指に入ります。それが浦和の目立たぬ街角にぽつねんとあるのです。

こうしたことを、すぐに自分の仕事に結びつけてしまうのは私の悪い癖ですが、それでもやはり思うのです。あぁ我々の仕事と同じだなと。

私の事務所リオタデザインは埼玉にあります。私自身生まれも育ちも埼玉です。独学で建築を学びテレビにも引っ張りだこな安藤某さんと異なり、私の名前を出しても一般の方はきっと誰も知らないでしょう。同業の建築家だって怪しいものです。知らないと言われたって文句の一つも出てきません。

でも私のクライアントにはもしかしたら思って頂けているんじゃないかと思うことは、これ都内の著名事務所に頼むよりずっといいんじゃないかということ。(図々しいですが…)

たぶん私の事務所が青山や六本木にあったら、ちょっと状況が違うんじゃないかと思うんですね。ビストロ・ド・タニが青山や六本木にあったら、私はわざわざ食べに行かないのと同じように。

誰でも知っている有名店ではなく、知る人ぞ知る近所の美味しいお店。料理界的にはどんな位置づけかは知らないけれど、自分にとってはどこよりも美味しいと思えるお店。

今日のビストロ・ド・タニは予約客でいっぱいで、一般客はお断りの札が出ていました。予約を入れてある我々にとっては、優越感を持って入店する瞬間でもあります。

清潔感に溢れ、スタッフの目が行き届いた店内。過不足ないホスピタリティー。そういうお店っていいなと思うのです。

14. 09 / 23

やりたいように

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sekimoto

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> 仕事
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先週末は竣工検査.なのに現場は絶賛工事中・・
植栽はおなじみの湊さん.

せきもと「いつもこうなっちゃうんですよね.設計がわるいのかな」
みなと「でしょうね」
せ「やっぱ細かすぎるんでしょうか」
み「尋常じゃないですね」
せ「・・・」
み「先生とは3回くらい仕事しないと無理ですよ」
せ「でしょうか・・」
み「でもそうやりたいんだからしょうがないですね.
人間やりたいようにやるのが一番です」

やりたいように・・
最近私にズケズケ言ってくれるのは湊さんだけです.

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> OPENHOUSE
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茨城の守谷で進めていた住宅が間もなく竣工します.
敷地は通りから少し奥まった位置にあり,南側の斜面には一面の笹と竹林があり,一見すると緑に囲まれた砦のような,不思議な雰囲気を持つ場所でした.

愛犬が走り回れるドッグランのような庭をつくるため,建物は北側に寄せ,通りからの圧迫感を軽減するために,屋根はやや急傾斜の切妻屋根としました.
南側の庭とはフルオープンの引戸とウッドデッキによってつながり,吹抜けからはふんだんに自然光を採り入れています.

【竹林(たけばやし)の家】オープンハウス
日時:2014年9月28日(日) 13:00~17:00ごろまで

場所:茨城県守谷市本町
車:常磐道谷和原ICより約10分
電車:つくばエクスプレス『守谷駅』より徒歩約18分

見学ご希望の方にはご案内をお送り致します.関本までメール下さい.
riota@riotadesign.com


現在現場は急ピッチで施工中!(終わってないんかい)
以下現場の様子をチラ見せ.どうです,イイ感じでしょう?





14. 09 / 20

構造のこと

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> メディア
> 仕事



「建築知識」(エクスナレッジ)にて,構造家の山田憲明さんが木構造についての連載を持たれているのですが,今月10月号では山田さんに構造をお願いした「隅切りの家」の構造解説をして頂きました.眼前の桜並木を取りこむ八角形の屋根をした住宅です.

自分が設計した住宅は,通常取材なども自分が窓口になりますし,その解説や構成のコンセプトも意匠設計者自らがスポークスマンとなるものですが,今回は構造家である山田憲明さんがご自身の仕事の解説として記事を書かれており,このような機会は滅多になく,大変興味深く読ませて頂きました.

実のところ,意匠設計者と構造設計者との間でも,もちろん十分なコミュニケーションはなされているのですが,それらはお互いの業務を補い合う関係であり,それぞれの職務の深い部分まで踏み込んで話すことはあまりありません.

それは「こんな風にできますか?」「できますよ」という関係であって,どういう理屈で,どのようにそれを可能にするかというのはそれぞれの職務になるので,それをわざわざわかりやすく解説しあうなどというのは野暮というもの.プロとプロの仕事というのはそういうものです.

でもそれをこんな風に解説されると,そうかぁと,根っこの部分では理解していたつもりでしたが,あらためてそんなことまで考えて下さっていたのだなぁと(当たり前なんですが)嬉しくなりました.

建築の設計では,より専門的な設計技術が必要になるときは,我々だけでは手に負えず,構造や設備などそれぞれの仕事のスペシャリストに仕事をお願いすることがあります.

その関係は,お互いを尊敬し合える関係でなくてはならず,そうした意味で,山田憲明さんは私が最も尊敬し信頼の置けるパートナーの一人です.今後も私の凡庸な頭ではどうにもならないムズカシイ案件の折には,どうかお知恵を貸して頂ければと思います.


ところで学生時代,私は構造が大の苦手でした.

ピンとか固定端とか,はたまた回転とか座屈とか,算数嫌いの子供のように,それらが出てきた瞬間にチンプンカンプン,いつも拒否反応を示していました.全然楽しくない!自分はデザインだけをやっていたいと何度願ったことか.

けれども自分で仕事をするようになってわかりました.机上の空論ではなく,実際にそこに立ち上がった躯体を見れば,この梁なら大丈夫そうだなとか,このはね出し厳しそうだなということが直感として理解できるようになりました.

やじろべえが良い例です.
両側に等しい重りをつければ,やじろべえはフラフラ揺れながらも倒れることはありません.この時の足元のあり方が「ピン」だということです.

でもやじろべえの足元を台座に突き刺して固定してしまえば,片側に少しばかり重い物を乗せても釣り合っているかのように見せることもできます.この時の足元は「固定端」で,いわゆる剛による構造だということです.

そうかあ,建築の構造はやじろべえなんだ!そう考えたら,なんであんなに単位を落としまくっていたのかわからないくらい構造が楽しく,身近なものになりました.

建築の構造は楽しい!今では心からそう思えます.
そして自分に手に負えないときは,山田さんみたいな優秀な構造家がいるのですから,信じてお願いすれば良いのです笑

山田さん,エクスナレッジさん,今回の執筆ならびに掲載ありがとうございました!

14. 09 / 19

この時期

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sekimoto

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> 仕事
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この時期の現場は酷ですね.
なにが酷って,一度出かけたら帰って来たくなくなる.現場に根っこが生えて,のんびり空でも眺めて,問題が起きたって「なんとかなるさー」とおおらかな対応もできるってもんです.

もっと酷なのはこの時期の事務所仕事.
窓からはそよそよといい風が入ってきて,なんでこんなところで仕事してなくちゃいけないんだろう?という疑問と闘い続けることになります.

もっとも厳しい冬と夏の日は,この上なくこの設計という職業を選んだことを神に感謝してしまうわけですが・・