15. 04 / 30

銘板

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sekimoto

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うちでは住宅が竣工すると”銘板”を作って取り付ける。
これはビルに良くある「定礎」のようなものだとも言えるし、画家が最後に行う署名のようなものだとも言える。

いつもはリオタデザインの名前のみなのだけれど、今回はクライアントの意向もあり、工務店の名前も入れてみた。

これまでどうしてそうしなかったのだろう。この家は俺が作ったんだ、とみんなが言えるといい。そして同時に責任も感じてもらいたい。

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sekimoto

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先に書きました中庭改修の足場がようやく外れ、中庭が生まれ変わりました。

外壁の打合せではよく「メンテナンスフリーでお願いします」というご要望を頂きます。メンテンスフリー、いいですね。まったくをもって賛成です。

ですが私の家はそれに反して本当に手のかかる家なんです。なんといっても外壁に木を張っているんですから。定期的に再塗装も必要です。しかも足場を掛けないと高所には手が届きません。

一体なんてことしてくれたんですか!こんな手のかかる家を。
これがクライアントなら今にもお叱りのお言葉を頂戴しそうです。
でもいいんです。だって私んちなんですから。

でも思うんですけどね、手かければいいんじゃないですか?

手のかからないお子さんがご希望ですか?ドラマに出てくるような。でも自分の子供はかわいいでしょ?まったくをもって手がかかる。でもそれが愛着なんです。

というわけで、私としては少々傷みの目立ってきた我が家の外壁に、オイルを塗る日を実はとても楽しみにしていたんです。実は我が家の外壁、竣工以来”無塗装”です。何にも塗ってません。レッドシダーに何も塗らないで何年持つかの壮大な実験をしていたんです。

結論…8年。正確に言うともっと持つと思うんですけどね。ヒビが入っているところもありますし、もう見るに見かねてというか、これ以上引き延ばすと取り返しのつかないことになるような気もして、ここらで塗装に踏み切ることにしました。

待ってろよ、今塗ってやるからな!



わかるでしょうか?上がBeforeで、下がAfterです。
もうちょっと寄りで見てみましょうか。



だいぶきれいになりました。今回調色にもちょっとこだわりまして、いつもはキシラデコールを単色で塗るのですが、現在のちょっとくすんだ外壁も意外と気に入っていまして、これを単色で塗りつぶしてしまうのはちょっともったいないなあと思っていました。

そこでキシラデコールの色を薄めて、やすらぎ(乳白色)とチーク色を9:1に配合してもらいました(チークが1ね)。チークが1なのに、案外しっかり色が付くこともわかりました。この実験結果はまた今後に活かしたいと思います。

玄関もこの通り。



こちらは、やすらぎとピニーを5:5に配合しています。もうちょっと黄色くなるイメージだったんですが、自分でもちょっと予想外の色になりました。これはこれですごくいい感じです。

足場が外れてなんだか家を新しくしたような気分です。
リフレッシュして、家も喜んでいるように見えます。



今回施工は、この家を建ててくれた堀尾建設さんにお願いしました。堀尾さんはいつも本当に対応が良くて、その後も何かと細かいお手入れをお願いしています。

これから家を建てようという方は、工務店さんとの関係は本当に大切にした方が良いと思います。いったん関係がこじれてしまうと、困ったときにもう電話できなくなっちゃいますから。

それは設計者とも同じですけどね笑

我が家も9年目に入りました。最近ますます魅力が増してきたなあとしみじみ思います。空間の魅力って愛着なんでしょうね。

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今日は間もなく竣工予定の「粕谷の家」の施主検査がありました。

朝から、いや正確に言うと先週くらいからずっとドキドキしていました。施主検査を受けるときはいつもそうですが、まるで受験当日を迎える受験生の気分です。
「あんなにがんばったんだから大丈夫」という思いと、「想定外の問題(しかも致命的なやつ)が出たらどうしよう」という不安な気持ちが相半ばします。

結果から言うと全体にはさほど大きな不具合はなく、検査は無事終了しました。
そりゃあ毎週目を皿のようにして、胃をキリキリさせて?、現場チェックに勤しんできたわけで、ここで何かあったら困るわけですが。何よりクライアントに喜んで頂けたことで、やたらと重い何かをようやく肩から(半分くらい?)下ろせたような気分です。

そしてふと気が緩んだところに、植栽がドカドカと運ばれてきました。
いよいよ”ストライカー”こと、湊さん(真打ち)の登場です。


湊さん、持ってくなぁといつも思います。
おいしいとこ、みんな持って行っちゃう。

植物ってすごいです。私は住宅も、がらんどうよりも家族や家具がそこにあった方が何十倍も引き立って見えると思っていますが、植物の持つ力はそれを凌駕しています。

我々も設計から現場まで1年半にも及ぶ期間、途方もない労力を一件の家にかけてきているわけですが、最後に乗り込んできた植栽仕事にあっけなく「負けた」と思わされるのは、もう慣れっことはいえ複雑な思いです。

もちろん勝った負けたではないのでしょうが、建築は時に植栽を活かすための背景にしか過ぎないのではないかとすら思うのです。極論ですが、美しい庭さえあれば、人間は十分幸せに暮らしてゆけるような気がします。


植物が大好きなFさんご家族も大喜び。次々と運ばれてくる植栽を楽しそうにいつまでも眺めていました。

そして私も…よく海を眺めると自分をちっぽけだと感じると言いますが、建築のちょっとした傷だとか、汚れだとか、納まりの不具合にちょっと前まで目を吊り上げていた自分が情けなくなるくらい、大らかな気持ちで植栽に癒やされている自分がいるのでした。

ここでお気づきでしょうか?
まだ一枚も「粕谷の家」の内部写真を公開していないことに。

ムフフ、この家脱いでもスゴいんです。でもまだ見せませんよ。
来週のオープンハウスは申し訳ありませんがクローズで行います。
幸運なご招待者はどうかお楽しみに!



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昨年竣工した「トンガリの家」の写真を[作品]にアップしました。
>> https://www.riotadesign.com/works/14_tongari/#wttl

写真家は新澤一平さんです。

撮影日を設定して、ずっと快晴の日が続いているのに、撮影日になると雨、というのが3日くらい続きまして、日延べに次ぐ日延べ。撮影日がズレると、スケジュール調整もさることながら、クライアントも”その状態”を維持しないといけないので精神的にも堪えることになります。とくに元気盛りの男の子がいる家庭はなおさらですよね。

今回は根気強くお付き合い頂きました。なんなら、定期的にこういう機会作りましょうか?という。常に美しさが保たれますから笑


新澤さんには、「是非お子さんを入れたカットを」とお願いしたのですが、とても素敵な写真を撮って下さいました。クライアントさんも良い記念になったことと思います。

さてトンガリの家、敷地が三角なので、建物も三角です。いや、正確には三角でもなくて、多角形平面に多角形屋根を乗せています。設計もさることながら、施工もかなり大変だったと思います。でもできました。

基礎的な要素をキチンと積み上げてゆくと、ちゃんと最後にはできあがるというのが物づくりの面白いところです。


こういう写真だけ見せられると、建築家の家って斬新だなあという印象を持つ人がいるかもしれませんが、それは誤解です。普通ですよ。ごく普通に、あたりまえのことをコツコツ解決していった形がこうなっているということなんです。

だって、敷地が三角なんですよ?そこにどこにでも建つような四角い家建てたら、そっちのほうが空気読んでないってことになりませんか?読もうよ空気。熱湯が張られていたら、自ら飛び込めって事ですよ。

と上島竜平を見ながら思うわけです。

15. 03 / 21

馬事公苑の家

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本日プレゼンがあり、馬事公苑の近くでまたあらたな家づくりが始まります。
去年の暮れからたまりに溜まっていたプレゼンをこれでようやくすべて消化し、私としては夏休みの宿題をようやく片付けた心境でしょうか・・。

このクライアントとは3.11の震災前に一度ご相談があり、震災により一旦全てがリセット、そして去年の暮れにようやく再スタートを切った案件ですので、ある意味4年越しの計画ということになります。

今回は珍しく、お子さんも要望書にたくさんコメントを書いて渡してくれました。これはそれにも応えないとと子供室も工夫し、模型も作り込んで臨んだのですが、「わぁ!」というリアクションを期待していた当の子供たちは、なんだか興味なさそうに終始ゲームに夢中で・・涙。

ともあれ、賑やかな家づくりが始まりそうです。
Sさん、よろしくお願いします!