
「小田原の家」オープンハウス終了。年末、遠方のところ多くの方にお越し頂きありがとうございました。昨年入社したスタッフ岩田にとってはじめての案件となりましたが、未熟な彼女をフォローして頂いた現場にまずは感謝致します。
彼女の出身大学(武蔵野大学)はけしてメジャーな大学ではないようですが、いつもお世話になっている他現場の監督が大学の親しい先輩だったり、来年入社予定の新スタッフは彼女の後輩だったり。
現在進行中の山田憲明事務所の構造担当者も彼女の後輩だったり、はたまた、今回の造園も担当下さった小林賢二さんと一緒に働く職人は彼女の先輩だったことがわかったり。そんなことあります?というくらいの完全包囲状態。
というわけで、この写真に写る10人のうち8人が同大学出身者という。まさか日大卒がマイノリティになる日が来ようとは。武蔵野大学、おそるべし。

現場でいつも思うのは、監督は職人の翻訳者なんだなということ。職人と監督の会話は未だに何を話しているのかよくわからない。
職人さんが言っていることも、私はいつも意味半分くらいしか理解できなくて、なかば勘で相槌打っている。「そうですね、大丈夫です」なんて言っておきながら、内心ドキドキ。まるで外国人との会話みたい。
そこで監督がすっと入ってくると、“現場語”でゴニョゴニョっと何か言ってまとめあげちゃう。日本語のようにも聞こえるけれど、でもやっぱりよくわからない。監督は私にとっての専属通訳みたいな存在だ。
そして我々は建主さんの翻訳者なんですね。現場では、建主さんはこの現場状況をわかっていないだろうなという場面があって、そんな時我々がそこにすっと入って仲立ちする。そんな時、我々は建主さんにとっての専属通訳になる。
英語なんてろくにできなくても海外旅行はできるように、設計監理者がいなくたって家は建つ。言葉を越えた理解や共感はきっとある。でもやっぱり翻訳者は大事。わかり合えない両者を結ぶ重要な橋渡し役なのだ。
21. 11 / 25
永田さんの杉
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sekimoto
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> 仕事
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小田原の家もあともう少しです。ウッドショックもあって、いつもはツーバイ材を使う化粧垂木に天竜杉の製材を使いましたが、これがまたとても美しい。
材は永田木材さんによるものですが、ウッドショック前ならプレカット会社が手配する「ただの杉」だったかもしれませんが、もう少し川上の製材会社さんと向き合って進めたこの杉は「永田さんの杉」です。
先日しずおか木造塾で顔を合わせた永田さんから、この現場のために骨を折ってくださった苦労話を聞かされて、より愛着が増しました。何より渾身の化粧柱がこれがまた、、これまで見たことがないくらいの逸品でした。本当に素晴らしい!
ウッドショックも悪いことばかりじゃないってことですね。
21. 11 / 22
越屋根の家
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sekimoto
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> 仕事
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川越市のさつまいも農家さんの住宅。ようやく芋掘りシーズンが終わって落ち着いたところで本日のプレゼン。
前回お持ちしたラフプランは、今日お伺いすると部屋の隅に額装して掛かっていました。とても嬉しい。今日お持ちした模型にもとても喜んで頂きました。
農家として周囲から浮き立たない慎ましさと、地域の原風景につながるような佇まいを併せ持つ家であって欲しい。
観光農園を営むクライアントの、人に対してオープンで誰でも受け入れる大らかさを持ちながら、しかしそれは牧歌的な農家の暮らしではなく、都会的でどこかモダンなそれであって欲しい。農家の暮らしって、こんなに豊かなんだって思って欲しい。
着工は来年の芋掘りシーズンが落ち着いた頃から。1年間じっくりと設計に向き合います。




