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今日は昨年9月に竣工した「くじらハウス」(小平市)の撮影に行ってきました.この日の撮影は私自身が担当.

ご入居して約半年になりますが,旅先で集められた雑貨が家のあちこちを飾っていて,賑やかで楽しくお住まいになっている様子が印象的でした.この日は快晴で,2階からフル開口でつながるバルコニーも最高に気持ちが良く,これからの季節にどのように使われていくかが楽しみです.

この日は撮影中もお子さんが楽しそうに走り回り,期せずしてカットにも程よく動きを演出してくれました.撮影の後はお昼までごちそうになってしまい,お互いの近況などお話ししながらの楽しいひとときでした.Tさん,本日はご協力ありがとうございました.写真は近日サイトにもアップする予定です.どうかお楽しみに!

-ちなみにこちらは施主のTさんのブログ.
センスの良いTさんが,旅先で見つけた雑貨や写真など沢山アップされています.
"my own style"
http://hihanaco.blog.fc2.com/

  

12. 04 / 15

手紙

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土曜日は春のつめたい雨の降る中,白岡町にて地鎮祭が行われました.Sさん,おめでとうございます.そしてお疲れさまでした!「白岡の家」いよいよ着工です.

地鎮祭の終わる頃,お施主さんから筒状の”プレゼント”を手渡されました.なんだろうと後であけてみると,なんとそれは便箋にびっしりと手書きされたお手紙でした.お施主さんより嬉しいコメントをメールで頂いたことなどは何度かありましたが,このような長文のお手紙で頂くことは初めての経験でした.

このお施主さんとは去年の5月,震災直後の先行きの不透明な中で初めてお会いしました.とても熱心なお施主さんで,我々を含めて6組もの設計事務所に声をかけてお話をお聞きしているとのこと.それだけでも異例のことでしたが,初めての面談では「あなたにとって建築とは?」など,どきっとするような鋭い質問を投げられ,思わず冷や汗が出たことも思い出します.

最終的にうちの事務所を選んでくださり,我々との濃いやりとりの末にようやく着工にこぎつけた,そんな住宅でもありました.

お施主さんからの手紙には,そんな我々を選んだ理由や設計打合せを振り返って感じたこと,そして我々の仕事に対する信念のようなものを受け止め,心から信頼して下さっていたことなどが書かれており,嬉しくて何度も読み返してしまいました.

今回許可を頂きましたので,我々にとって特に心に響いた言葉を以下に引用させて頂きたいと思います.

『個人の住宅を設計するという仕事は,建築家にとって日常かもしれません.しかし施主にとっては一生に一度のことです.ディズニーランドで働いていた妻は「キャストにとっては日常でも,ゲストにとっては特別な一日.だから毎日が初演」(Walt Disney)と今の仕事でもよく口にします』

『まさに家づくりは,私たちにとって特別な毎日でした.関本さん達が初心を忘れることなく,私たちに本気で向き合い,仕事に本気で取り組んでくれたからこそ,私たちの心には,この満足感と達成感があるんだと思います』

『リオタデザインの皆さんを見ていると思う言葉があります.これもWalt Disneyの言葉ですが, ”Everything is a team effort” (全てはチームワークで成り立っているんだ)』

本当に素敵な言葉をありがとうございます!
"a team effort"良い言葉ですね.これらの言葉を胸に刻み,これからも前を向いて仕事に向き合っていきたいと思います.

最後はオマケで,お施主さんによる我々のイラスト.
なかなか特徴をつかんでいますねー.

12. 04 / 04

30

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今日,スタッフの牛島(ウッシー)が30歳の誕生日を迎えました.
私と三浦で現場帰りにケーキを買い,サプライズで事務所の電気を消して,三浦がろうそくを立てたケーキ持って入ってくるという演出付き.とりあえず喜んでくれたようで良かったです.

ちなみに今から10年前,私の30の誕生日はヘルシンキで迎えました.
そして友人と食事中に,あの衝撃的な歴史的事件が起こったことを知らされたのでした.「9.11」そう私の誕生日は9月11日なのです.あれから10年か.
ウッシーはまだ若いな.がんばれ,ウッシー!

12. 03 / 28

作品写真追加

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作品ページに写真を追加しました.どうかご覧下さい.

[オープンテラスの家] OF邸全面改装・2011
https://www.riotadesign.com/works/11_openterrace/
[crann] カフェ・2012
https://www.riotadesign.com/works/12_crann/

オープンテラスの家の写真は,今回は写真家の新澤一平さんに撮影をお願いしました.
美しい写真をどうもありがとうございます!お施主さんも美しく暮らして下さっていて嬉しかったです.

日曜日にオープンハウスを開催した「川風の家」の,昨日は引渡しがありました.今日は今頃お引越しをされている頃でしょうか.

この仕事は,もともとうちの子とお施主さんの息子さんが幼稚園の同級生で,通称”問題児2人”を子に持つ親同志が結束したところから話がはじまりました.
というのは冗談ですが笑,私にとっても地元で,面識のある方の住宅を設計するというのはとても楽しみで,実際お施主さんのお人柄もあり,スタッフ共々最後までそのプロセスを楽しく堪能させて頂いたお仕事でもありました.

今回の仕事で強く感じたことが二つあります.

ひとつは「素材」について.
素材と言っても仕上げのことではありません.敷地が置かれている状況や地域性,近所の人達との目に見えないつながり,そしてお施主さんの持つ個性や世界観のようなもの.それらをひとまとめにして「素材」と呼ぶならば,我々はそれらを使って料理する料理人であり,素材が良ければ良いほど,そこには余計な味付けはいらないのだということを今回は強く感じました.

我々の設計の特徴でもある「余計な線は省き,シンプルに構成する」というアプローチも,言い換えれば素材に軽く塩を振っただけで出しているにすぎないのかもしれません.しかし素材に対していかに謙虚でいられるかということは,建築を作る上ではとても大切なことのように思います.

もう一つは「波紋」ということについて.
今回のオープンハウスでは,何人かの人に「近所の人たちは,みんなこういう家に住みたいと思うんじゃない?」と言われました.私もそうあってほしいと思いますが,実際一件の住宅が地域に及ぼす影響というものは計り知れないものがあると思います.

一つの小住宅を建てるという行為は,例えると水面にひとつの小石を放るような行為かもしれません.そこに生じた波紋やさざ波は,やがてその地域を意識/無意識にかかわらず包みこんでゆくことになります.我々はそうした波紋が跳ね返ってできた複雑なさざ波の重なりを受け止められる存在でありたいと思います.

街並みに放られた”小石”による「ハウスメーカーじゃない家」という波紋が,やがて「じゃあ,うちも」になっていったら街は少しずつ変わってゆきます.我々建築家が真にやらなくてはいけない仕事はそこにあるのだと思います.

以下は25日のオープンハウスの様子.この日も沢山の人たちが足を運んでくださいました.最後は我々の家族,スタッフにご主人が手料理を振る舞ってくださり,楽しい宴となりました.最後まで我々の設計に理解と共感を示してくださったお施主さんには,感謝の気持ちでいっぱいです.最後までありがとうございました.