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スタッフ力

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sekimoto

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> 仕事


先日はちょっとしたトラブルに巻き込まれた.やりとりをしていた担当者が前触れもなく突然辞めてしまい,現場は大混乱.取り次いだ社員の方が皆「申し訳ありません!」と謝罪をされるのだけれど,実はその方は取り次いだ社員さん達の上司に当たる方.発つ鳥跡を濁さずというが,上司ともあろう方が部下に対応を押しつけ一方的に辞めてしまうなんてありえない,と思う.

部下の方には同情を禁じ得ないのだけれど,実はこの会社,上司が上司なら部下も部下なのである.過去には我々も,この方の部下達が担当された事案でもずいぶん悩まされてきた.しかし辛抱強くこの会社を使い続けてもきたのは,競合させるべき会社があまりなく,製品自体には問題がなかったからだ.そしてなんと言っても安かった.だから納品されるまでのプロセスにミスさえなければ,基本的には何も言うことはない会社なのである.

しかしミスというのも,想定しきれない事態ならともかくとして,ちょっと気をつけていれば,いや相当に気を抜いていなければ起こらないような単純ミスばかりで,毎回本当にあきれかえってしまうことばかり.その都度お説教をして,改善の兆しが見え始めたところで再びこの事態である.こんな無責任な人がいるのだということにもびっくりした.

そこであらためて考えた.
ダメな会社というのは,誰をつかまえてもダメなのだということ.ダメだなんて言って申し訳ないのだけれど,これはけして人格を否定しているのではなくて,仕事に向かう心構えだったり,熱意だったり,または会社の体質だったり,あるいはそのすべてだったり,ということを指している.でも実働で動いている部下を育てるというのは上司の重要な仕事であって,その積み重ねが会社という輪郭を作っている.だから上司がダメだと本当にその会社は目も当てられない,ということにもなってしまう.

…とまあ,こんなことを書いた後でなんですが,自分自身もなかなかそれを徹底するのは難しく,そもそも上司である私自身に欠陥が多くあるので,それをカバーしてくれている部下には私自身同情を禁じ得ない.

それでもうちの事務所の仕事が(表向き?)滞りなく流れている理由は,ひとえにスタッフ力.うちのスタッフの仕事ぶりには(もちろん歴代のスタッフも含めて)日々のことながら感心させられることが多い.ダントツなのは各自の持つプロ意識.うちは優秀なスタッフに支えてもらっているなといつも思う.