
今週は『しだれ桜の家』の施主検査/設計検査があり、来週末が引渡し。つまり提出。大学4年生の卒業設計も来週末が最終提出らしい。奇しくもふたつの進行は完全にシンクロしているようだ。
昨日の監督さんも相当疲れが溜まっているようだったけれど、まだまだ終わらない。一見するとほぼ完成のように見えて、実は本当のクオリティを伴った完成とはまだまだ先にあるものなのだ。
見た目8割の完成はまだまだ全体の2割でしかない。残り2割の完成を達成するためには、まだ8割の労力と時間を費やすという事実を忘れてはいけない。これは現場でも、また大学でも繰り返し言い続けてきたこと。ここからが本当の勝負である。
13. 01 / 23
立体架構の屋根
author
sekimoto
category
> 仕事
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48

今日の大工さんとの打合せ,複雑な架構をどう説明するか.模型を作るか.殺気だって仕事しているスタッフには声がかけづらく,所長自ら作りました.格好いい!額に飾っておきたい.
「隅切りの家」いよいよ着工です.柱をなくした内部空間に,立体架構の屋根がふわりと浮かびます.構造は山田憲明さん.ただ相当難易度が高いようで,早くも工務店さんや大工さんの頭をう~ん,う~んと悩ませております.
今から組み上がった架構を夢見て.上棟が楽しみです!
13. 01 / 17
【しだれ桜の家】オープンハウスのご案内
author
sekimoto
category
> 仕事
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48

2月初旬に永福町にてオープンハウスを予定しております.
袋小路の奥に位置するこの敷地には,隣地にはみ出さんばかりに茂ったしだれ桜がありました.この木をこの土地を住み継ぐ象徴として残し,家族を招き入れるようなアプローチとするところからこの計画ははじまりました.また,施主の愛車であるジープに流れる徹底した合理性や機能主義もそのフォルムに踏襲し,四間四方のプランに六寸勾配の方形屋根という,極めてシンプルかつストイックな構成としています.
構造はSE構法とすることで,耐震強度を担保し,欠損が大きく複雑な方形の架構を金物を使った最小限の部材によって構成させています.まだ土壌蓄熱床暖房の採用による深夜電力を利用した暖房システムや,夏期の日射コントロールのために外付けブラインドなども採用しています.家族のつながり,土地とのつながり,しだれ桜の古木との時間のつながりをテーマに据えた「継ながる家」です.
【しだれ桜の家】オープンハウス
日時:2月2日(土)13:00~17:00くらい
場所:京王井の頭線・永福町駅より徒歩8分
ご興味ある方は,以下までご連絡下さい.追ってご案内をお送りします.
関本竜太 riota@riotadesign.com
13. 01 / 14
kuppi kahvia
author
sekimoto
category
> 仕事
Warning: Undefined array key 1 in /home/riotadesign/riotadesign.com/public_html/wp-content/themes/rd/blog/cat_sekimoto.html on line 48

クライアントがご要望やその求める空間のイメージを設計者に伝える方法は実に様々だ.時に口頭で,時に箇条書きにして渡されることもあるし,ある美術品に託して渡されることもある.
私の独立後の初仕事となったカフェmoiの岩間さんの場合,まだ私がフィンランドに留学中だった頃,そして岩間さんもテナントもまだ見つからず,オープンの見通しも何も立っていない頃に,無名の私にその夢を託し二枚のコンピレーションアルバムを贈って下さった.
「kuppi kahvia (a cup of coffee)」とタイトルが書かれたお手製のラベルに,岩間さんがセレクトしたボサノヴァの名曲がびっしり詰まった手作りのCDだった.岩間さんは一言「こういう曲が流れるお店にしたいんです」とおっしゃった.それは当時の私にとって,空間を設計するのに必要にして十分な情報だった.実際それ以外のことは何もおっしゃらなかったと記憶している.
当時はもうすり切れるくらい(実際はCDだからすり切れることはないのだけれど)聞き込んだ.そして今でもこんな雪の降る日にiPodから流れてくる曲は,やっぱり岩間さんの選曲なのだった.あれからずっと聴き続けているのに飽きないというのはすごいことだと思う.それはmoiというお店そのものであり,岩間さんが淹れてくれるコーヒーそのもののような気がする.
