
先日書いた子供のイラストとスマホカバーの件、スマホカバーはプリントした紙をクリアケースの裏に入れるというシンプルな方法でしたが、今度は本物を作ってみました。もちろん、完全な遊びとしてです。
上の写真右側が先日のクリアケースカバー、そして左側が今回製作した実作モデル。実際にプラスチックに印刷されています。

ちょっと感動的なのが、エッジのまわりこみ部分にまで印刷がしっかり連続していること。この包まれ感がなかなかイイ感じなのです。
製作はもちろん素人にはできませんので、業者に依頼しました。
ACCEA(アクセア)
といっても難しいことはなく、かなり簡単に頼めます。イラストレータなどのソフトが扱えて、データ入稿の基本知識がある人であれば、レイアウトもかなり凝ったことができると思います。
お値段、1ケ¥2,900(税別・送料込み)で、納期はわずか2日くらいでした。
便利な世の中になりましたね~!
いろんなオリジナルケースを作ってみたくなります。

先生の新作です。なにこれ細胞?と訊いたら、そう細胞、とまさかの答え。
こんなカラフルな細胞見たことありません。
でも微妙に線が歪んでいたりして、そのあたりが実に味があっていいなあと。
これデザインパターンとしても使えるんじゃないかということで、使ってみました。
クリアカバーの下に、プリントした紙を挟んだだけなんですけどね。ちょっとSOU・SOU風


我が家ではこの時期、クリスマスに欲しいものをサンタさんに手紙を書くことになっています。手紙を書かないと、当たり前ですがサンタさんに届きませんから、プレゼントをもらうことができません。
うちの子は6年生になりますが、毎年これだけは守っています。幼い頃からサンタ教育(フィンランドにはサンタさんが実在していて、ちゃんと届けてくれる)を徹底してきましたので、我が家では恒例の行事となっています。
今年もずいぶん悩んでいたようですが、結局これ。難しすぎてなんだかわかりません。でもきっとわかるのでしょう、サンタさんには。
「サンタの住所を教えて」というので教えました。フィンランド・ロバニエミにあるサンタクロース村です。ここにはちゃんとフィンランド公認の本物のサンタさんがいます。私も会いに行ったことがあるのですから間違いありません。
さて今年も望み通りのものをもらえるでしょうか。
クリスマスイブの夜をお楽しみに!


2007年に自邸を建てた際、リビングに畳の家具を入れました。
けして広くはないリビングを広く使う工夫として、当時友人の家具デザイナー・野木村敦史さんにお願いして、座ることのできるような可変の収納家具を作って頂いたのでした。
上の写真は、当時とある取材で撮影して頂いたものですが、日常がこんなにオシャレなわけはなく、実際にはそれはもう…という状況(惨状?)で、子供がいるご家庭はどこもそうだと思いますが、我が家とてそれは例外ではありません。
そしてこれが今の状況。


畳の下はこんな風に引き出しになっていて、主に子供のおもちゃ箱になっています。この家具を作ったことは本当に大正解で、さもなくばこの大量のおもちゃはどうなっていたことか…。
そうでなくとも、上の畳奥の一角のように、ここには収まりきれないものが溢れています。一過性のものではあるかもしれませんが、子供はある時期までは自分の部屋ではなく、家族の空間の中に自分の領域を作ろうとします。これは片付けろと言ってもダメなんですね。子供にとって、そこに自分の領域があるということが重要なのでしょう。
それはさておき、この畳家具、少し掟破りな畳の使い方をしています。縁なし畳の小口をそのまま見せているのです。この処理によってデザイン的にもとてもスッキリすると同時に、子供がぶつかっても怪我をすることがありません。手触りも座り心地も良いです。野木村さんによる思慮深いデザインです。
ところが案の定というべきか、竣工してもうすぐ9年になろうかというこの時期、だいぶ畳が痛んできました。


そこで畳替えをすることにしました。
幸い畳床はとてもしっかりしたものを使ってくれていたので、ベースはそのままで、畳表だけを交換すればなんとかなりそうです。ただ野木村さんは静岡の方なので、送るにも一苦労です。そこで、自邸でお世話になった堀尾建設さんに相談することにしました。


畳屋さんも気を利かせて、いろんな畳表を持ってきてくれました。
実にいろんな畳があるんですね。ふだん畳表単体で手に取ることはほとんどないので、とても興味深く勉強になりました。

たとえばこれは「市松表」
い草の根と穂の部位を交互に折り込むことで、このような不思議なパターンが浮かび上がります。当初のこの畳家具に使われていた畳表は、この市松表でした。

次にこれは「目積(めせき)表」
目が詰まった繊細な表情になります。縁なし畳の定番かもしれません。

そしてこれは「琉球表」
いわゆる琉球畳といわれるもので、い草の断面が三角形の形をしていてとても強いのが特徴です(産地は大分だそうです)。表情もゴワゴワしていて、いかにも”南国”な感じが出ています。
今回は強度を持たせたいと思っていたので、この琉球畳にはとても惹かれました。風合いも好みで、空間にも変化が出そうです。ただ、散々迷って決めたのはこちらでした。

いわゆる「和紙表」というやつですね。うちの住宅でも定番としているものです。
琉球表はやはりその「ゴワゴワ感」がネックでした。端部をちゃんときれいに織り込めるか。普通の畳と違って端部が見えるので、ここに固定針を使えないことなどに不安がありました。あとちょっと値段も高かったですね・・。
和紙表はとても強度が強いのが特徴です。強度はい草の3倍くらいあるのではないでしょうか。しかも安価です。
実際この畳家具は、普段はこの上にたくさん物が置かれてしまっていて、表が見えることがあまりないのです…。なので子供が成人するまでは、実用重視でいくことにしました。


ようやく畳が出来上がり、運び込まれてきました。
すっかり見違えるようになりました!端部もこの通り。


今回畳交換に協力して下さいました堀尾建設さんと、その畳屋さんに感謝です。また、相談に乗って下さいました野木村さんもありがとうございました。家具をこうして経年と共に手を入れてゆくと、益々愛着がわいてきますね。
なにより、この畳家具は我が家のトレードマーク!
これからもまだまだ現役でリビングの中心にあり続けることでしょう。

息子がまた何かをつくりはじめました。今度は「三日月宗近」をつくるそうです。
三日月宗近は平安時代に作られた名刀、ということのようですが、おそらく息子としては平安時代の云々という謂われはどうでもよく、ゲームのキャラクターが持っていたこのアイテムが欲しかったのだろうと思います。
欲しかったらお金を出せば何でも買えるこの時代、欲しかったら自分で作るという発想は息子ながらに褒めてやりたいと思いますが、ただこれちょっと難易度が高そうです。週末仕事の傍ら一緒に作ることにしました。

二人で剣を作るのはこれで3回目なので、だいぶ要領を得てきました。材料も揃っています。ということで、ほんの半日ほどで完成。今回は三日月宗近を正確に再現し、刀を少ししならせた形にしています。

今回の力作はこの持ち手の部分。平紐をねじりながら巻いてゆくことで、本物らしい握りとなりました。
これ全部をこのクオリティで作るのは、もちろん息子一人では無理なので私が手伝っていますが、けして私が作ってあげたわけではありません。全体をこうしたいという構想や、色も彼が自分で考えて塗料を買ってきましたし、握りの平紐も彼が手芸店で買い、彼がネットで巻き方を調べて、それを見ながら二人で巻きました。
思えば設計やデザインも、考えるのは我々ですが、作るのは職人さんや専門工なんですよね。
息子はお世辞にも手先が器用とは言えないので、たぶん製作は今後も苦手なんだろうなと思いますが、こういうものを作りたいという意志と、どうすれば良いかを考える頭、そして具体的な方法論だけ身につけることができれば、私のような”職人”の力を借りてでも物づくりをすることはできるということです。
彼にはまだそんなことはわからないかもしれませんが、物づくりの楽しさとともに、どこかにこうした経験を記憶を留めてくれたら良いなと思います。