13. 01 / 30

砂漠の家

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sekimoto

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月の沙漠を…と思わず口ずさみたくなるような.
現在アリゾナ砂漠で計画中の住宅です.なにしろ遠いもので現場監理も一苦労.関越道を飛ばして1時間ほどでしょうか.

うそです.寄居です.緩斜面の家,3月末竣工に向けて鋭意現場進行中.
それにしてもかっこいい!

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sekimoto

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> 仕事
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このようなお知らせをすること自体,大変心苦しいのですが,現在の我々のお仕事の受注状況に関するお知らせです.

昨年よりその傾向が顕著になりはじめてきたのですが,大変ありがたいことに,ここ最近大変多くの設計のご相談ならびにご依頼のお問合せを頂いております.

特に宣伝をしているわけでも,またそんなに頻繁に雑誌発表をしているわけでもないのに,どこから我々リオタデザインのことを聞きつけてくるのか,我々も不思議でならないのですが,とにかく皆さまが興味を持ってコンタクトしてくださることに,本当に心からありがたく感謝しております.

ただ一方で我々は超零細事務所でして,精鋭のスタッフと,ひとつひとつの計画に向き合いながら仕事をしておりますので,なかなか一度に多くの仕事をこなすことができません.

現在十を越える住宅の計画が,少しずつ時期をずらしながらびっしりと事務所のスケジュール表を埋めている状況でして,お待たせしている方達のためにも,新規の計画の場合はどうしてもこのリストの最後尾にまわって頂くほかありません.そのため,通常でしたらご相談から1年から遅くとも1年半程度で竣工に至るところ,現在は2年近くお待たせしてしまう状況にあります.

具体的に申し上げると,現在はっきりと設計依頼のご意志を頂いている一番最後の計画の竣工が,来年(2014年)の9月ごろとなっています.そのため,今後ご依頼を頂く計画に関しましては,竣工は最も早くて2014年11月~年末ごろ となってしまいますことを,どうかご了承ください.また初期の設計提案も,現在は2~3ヶ月ほどお時間を頂いております.(ただし,今現在の状況です)

ここ最近は1日~2日に1件のペースでご相談を頂くこともあり,その度に皆さまには同様のご説明をしているところなのですが,毎回このようなご説明をするのはあまりに心苦しいので,この場をお借りしてご説明させて頂くこととしました.(偉そうに上から目線でお断りするような意図はまったくございません!汗)

比較的スケジュールに余裕がある方,特に急いでいないというケースに関しましては,引き続きご相談やご依頼もお引き受けさせて頂いておりますので,どうかよろしくお願いします.

とうとう手に入れました.これ何だと思います?
スタッフにも同様の質問をすると,皆首をかしげるばかり.かろうじて「取手?」と返した者も,「何の取手だ?」の質問には答えられません.実に嘆かわしい.まあ無理もないのですが.

でもフィンランドにアールトの建築を見に行った人ならすぐにわかります.あるいはヘルシンキ最大の書店,アカデミア書店(中のカフェはかもめ食堂の舞台にもなりましたね)に立ち寄った人なら絶対に見たことがあるはず.いや見たことないとは言わせません!

これはフィンランドの国民的英雄,そして世界的建築家アルヴァ・アールトがデザインした,世界で最も有名なハンドルのひとつなのです.材はすべて無垢の真鍮でできています.ずっしりと重い!このカーブ,このねじれ,そしてこの太さ.すべてが計算され尽くしています.スタッキングして,上下二連使いすることも可能.アールトの美学がここには詰まっているのです!

このハンドル,私が所属する北欧つながりの協会理事にも所有されている方がいらっしゃいます.その方曰く「これを持っている人はねぇ,日本には二人くらいしかいないんだよ」.申し訳ありませんが,三人目としてご登録願います.

これは売りものではありません.アールトの建築に実際に取り付いていたものが,改修などの折に放出され,どのようなルートかは申し上げられませんが,巡り巡って私の元に辿り着いたというわけです.実のところ,留学で滞在中から現地で探し求め続けていた一品でしたので,ついにこの手中に納め感慨無量でございます.

さてこのハンドル,早速スタッフに見せびらかしていたら,開口一番「それ何に使うんですか?」との質問.ハァ?私にはその発想自体が斬新でございます.飾っておくのですよ!家宝として.あるいは建築に行き詰まったら握ってみるも良し.多少はご利益があるかもしれません.

いくらしたんですか?の質問には,いくらだったと思う?と逆質問で返すと,彼らののたまった金額と言ったら(ナメンナ,コラ)の領域でありました.そんな安いわけあるか!奥さんに話したら,開口一番「で,どこにつけるの?」 どこにって・・.皆そろいも揃って発想が斬新でございます.

まぁきっと立場が変わると,鉄道マニアが「これは京浜線の駆動部の一部でねぇ」と嬉しそうにナデナデしながら鉄片を語るのと同じ事なのでしょう.まぁそれもよしです.そこには何があるか.ロマンがあるのです.

[caption id="attachment_6934" align="alignnone" width="560" caption="作品集の表紙を語るハンドル.二連使いの写真も"][/caption]

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> 仕事
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今週は『しだれ桜の家』の施主検査/設計検査があり、来週末が引渡し。つまり提出。大学4年生の卒業設計も来週末が最終提出らしい。奇しくもふたつの進行は完全にシンクロしているようだ。

昨日の監督さんも相当疲れが溜まっているようだったけれど、まだまだ終わらない。一見するとほぼ完成のように見えて、実は本当のクオリティを伴った完成とはまだまだ先にあるものなのだ。

見た目8割の完成はまだまだ全体の2割でしかない。残り2割の完成を達成するためには、まだ8割の労力と時間を費やすという事実を忘れてはいけない。これは現場でも、また大学でも繰り返し言い続けてきたこと。ここからが本当の勝負である。

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sekimoto

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> 思うこと
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家づくりのご相談に乗るときは,よく結婚を例えに出すことが多い.その人の結婚観というものは,そのまま家づくりにあてはまることが多いからだ.

結婚したいと思ってできるものではないのと同じように,家は建てようと思って建てられるものではない.もしかして,お金があれば家は建てられると思ってはいないだろうか.そういう人は同じように,お金があれば結婚ができると思う人である.そしてそれを実現する人もいる.お相手はやはり,相手にお金があるから結婚した人かもしれない.

方法を選ばなければ結婚はできるのと同じように,方法を選ばなければ家は建てられる.そしてもしかしたら宝くじに当たるような確率で,それで大成功する人もいるかもしれない.しかしほとんどの人は自分たちが失敗したことにまだ気づいていない人たちである.その場合は,成功した人を見てはじめて,嫉妬とともに自分たちが失敗したことを知るのかもしれない.

プロセスがあるから恋愛は楽しいように,困難を乗り越えるからこそ家づくりは楽しい.そしてすべては出会いからはじまる.目的があるから出会うのではなく,出会いがあるから目的が生まれるのだ.

結婚と恋愛は違うと言われるように,単に建築が好きということと,自らが建築を建てるということは違う.また賃貸に住むということと,持ち家に住むということも本質的に全く異なる.

賃貸か持ち家かで悩む人がいたとしたら,家を持つのは絶対にやめたほうがいい.結婚とは現実であり意志である.同様に,家を建てようとする者は現実と向き合う意志の塊でなくてはならない.惰性に身を任せようとするならば,賃貸で十分である.

上記の説は,うちのクライアントは例外なく素晴らしい伴侶を持つ”理想のご夫婦”であることからも既に実証済みである.理想の結婚と家づくりは,実は非常に近い関係にあるといえる.