14. 08 / 20
建築知識9月号
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sekimoto
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> メディア
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友人建築家のFB投稿を見て,建築知識も相変わらずエグいタイトルつけてんなーとウケていたら,私の元にも届きました.あ,私も編集協力していたんだった.
では私もご紹介を.今回いくつか監修させてもらったもののひとつにハーフユニットバスの納まりがあります.使い始めた初期は,それこそ建築知識を読み込んでトライ&エラーを繰り返していました.うん,確かに10年とは言いませんが,紆余屈折,長年かけて導き出した納まりの最適解ではあります.今ではうちのテッパン.
みんなこれ真似しちゃうの?えーずるいなあ.
14. 08 / 18
掘りごたつ
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sekimoto
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> 仕事
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渋谷区のビルの谷間にひっそりと佇む古いお米屋さんがあった.
引く手あまたの建設会社や設計事務所からの建替えの声を,頑なに拒み続けてお米屋さんを続けてこられたAさんのお店兼住居を,集合住宅に建て替えるという大任を任されて早1年半.とうとう今日からその解体工事が始まった.
歳は70に近いそのご夫婦は人情味に溢れ,足を運ぶたびにその気遣いと優しさに心を打たれた.仕事を離れて,このご家族のためならと私に思わせたのは,そのお人柄に加えて,その家が私にとっても実家のような温かさや,居心地の良さがあったからかもしれない.お店から上がった場所にある掘りごたつが,いつもの打合せの定位置だった.
これまでいくつの古家を解体し,更地にしてきただろう.壊される古家に感傷を覚えたことはない.けれどもこの日の私は胸が締めつけられるようだった.
都内には私の祖母の家がある.今は祖母はなく,叔父や叔母が住む家ではあるのだけれど,私は幼い頃から盆暮れに泊まりに行ったその家が大好きだった.木造平屋で縁側があり,和室には珍しい鉱物の置物があって異国の風景画が掛かっていた.
食卓は掘りごたつ.そう,掘りごたつがあったのだ.私は優しかった祖母をその施主に重ね,掘りごたつにあの家を思い出していたのかもしれない.
祖母の家はだいぶ前にハウスメーカーによって建て替えられた.祖母の習慣もあり,新しい家にも掘りごたつは設えられた.だからそこに家族の顔が揃えば,以前と変わらぬ光景があったはずなのに,私の中では何かが決定的に損なわれた気がする.
私はあの家が持っていた”匂い”が好きだったのだ.
ちょっとおどろおどろしくて,混沌としたあの家の闇が.
果たして我々が1年半もの歳月をかけて積み上げてきた対話と図面の束は,この家が持っていたもの以上の空間を,時間を,ここに作れるのだろうか.普段なるべく考えないようにしているその問いが,今日は頭から離れなかった.
山形から来ていた学生Sさんの,のべ8日間に及ぶオープンデスクが昨日終了しました.同時に我々も今日から束の間の夏休みに突入です.
以前も書いたように,今年のオープンデスクは現場からクライアントの打合せに至るまで同席させ,住宅が作られてゆくリアルな空気を学んでもらいました.
この短い期間で彼女は,それぞれ別々のプロジェクトではありますが,『設計打合せ→見積調整→基礎工事→木工事→竣工検査→オープンハウス』とほぼ全工程に立ち会ったことになります.これは本来設計事務所に入って,1年以上実務を経なければ体験できないことです.
加えて彼女にはその前段階のプロセス,現在進行中のとある住宅の要望書を渡し,プランニングから立案という作業も行ってもらいました.
スタッフのデスクは現在満席のため,彼女の定位置はミーティングデスクの隅っこ.毎日現場とこのデスクを往復し,時に現場ではリアルなスケールを採寸し,夕方には私の指導を受けるという日々でした.
そして昨晩は最終案の発表と講評会.
スタッフからは容赦ないツッコミが飛びました.けれどもどうしてどうして.これは彼女の案がようやく我々の批評に載るレベルに達したということを意味しているのです.(前日は宿泊先で明け方まで作業していたようです)
彼女には特別に(門外不出?)私のエスキーステクニックからプランニング手法に至るまで,余すところなく伝授しました.最初はシングルラインで頼りなかった彼女のプランニング(この時点ではまだお施主さんの描く間取り図レベル)は,みるみる変貌し,日々バージョンアップを繰り返してゆきました.もちろんまだまだなところはいっぱいあるのですが,一週間でここまで人は成長できるのだということに,正直私も感動を覚えました.
初日に渡した新品のエスキース帳は,最終日には1冊とはいきませんが半分以上は使われていたでしょうか.この一週間で彼女が作成したプランは計8案.スタディを含めると10案以上は考えたのではないでしょうか.実のところこれが私が最もやらせたかったことなのです.
大学の課題では,ひと課題につき2ヶ月以上を費やして設計指導をします.けれども学生の図面がようやく図面らしくなるのは最後の1~2週間がやっとというところです.
けれども我々はそんな悠長な仕事はしていられない.時間を惜しんで集中すれば,わずか1週間で8案も作れるということ.千本ノックのように手先を動かせば,それが頭と連動して空間が肉体化するということ.そしてそれが自信となり,最後に揺るぎないプレゼンができるのだということ.
それを経験してもらえたことは,今後の糧にもなるはず.一度できたことは,次からもできるはずだからです.大学の課題も,出題から最初の一週間でここまでできれば,きっとライバルには大きな差を付けられるでしょうね.
「もう一度2年生に戻って,住宅課題をやり直したい!」
そういう彼女には,少しは住宅設計の面白さがわかってもらえたかもしれません.今日は東京見学をして帰るそうです.どうか楽しんでいって下さい.今後の活躍を楽しみにしています!
14. 08 / 12
針の穴
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sekimoto
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> 仕事
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『針の穴を通すより難しい』
それが引渡しであると思っています.時系列で現場が進めば,いつかは完成し,竣工の時を迎えます.しかしそれはモノとしての完成であって引渡しではない.大学なら60点でも単位がもらえます.しかし実際の建築では90点でもクライアントからは痛烈なダメ出しをもらうことがあります.
我々は常に100点を目指しています.クライアントに指摘を受けるようではだめなのです.我々の基準はそのはるか先にあるのですから.しかし現実にはそうはいかない.難問は解けたのに,つまらない引っかけ問題につまづいて90点.そんなのばかり.我々はこれまで一度も100点を取れたことがありません.
細かいなあ,うるさいなあ.現場は思っているかもしれません.でも仕方がないのです.だって引渡しは針の穴を通すより難しいのですから.
嵐のような日々が過ぎ,昨日無事引渡しを迎えました.
台風一過.そんな言葉がぴたりとはまる日でした.
14. 08 / 09
【DIVE】オープンハウス終了
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sekimoto
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> OPENHOUSE
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一時は台風の影響も心配しましたが,天気もそう荒れることなく,DIVEオープンハウスは盛況のうち無事終了しました.ご来場下さった皆様,誠にありがとうございました!
朝イチからは学生さんが大勢来てくれました.今日は午後から発表があったそうですが,皆今日のオープンハウスに行くために,前日までに終わらせて今日は楽しみにして来たという言葉を聞き,ちょっと感動しました.みんなありがとう!
また同業の方から,クライアントまで皆さま熱心にご見学下さいました.これまでの我々の住宅に比べて全体的にグレードの高い仕様で,これまで使ったことのない素材も多く使った住宅でもありました.最後にソファなど家具が入ると,また雰囲気が大きく変わるかもしれませんね.
私の説明は,終始構造・架構のあり方や整合性,施工に関することだったような気がします.実際そこにはじまり,そこに着地した住宅でもありました.敷地に素直に解くことで得られた空間であり,それ以上でもそれ以下でもないという気がします.最後には構造を担当して下さった山田憲明さんも駆けつけて下さいました.
プロデュースして下さったプロトハウスの桑原さん,施工を担当して下さった渡辺建工の渡辺さんにも,共に大変お世話になりました.建工さんに関してはまだお仕事が残っていますね笑.最後まで共にフォローしていきましょう.皆さまお疲れさまでした!
プロデュース:プロトハウス・桑原さん/施工:渡辺建工・渡辺さん
構造設計:山田憲明さん(左).
私のパートナーであり,木構造の分野では国内トップランナーの一人です.
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