【建て主アンケート】 小川の家|2021年竣工
[小川の家]
DATA
○家族構成:3人家族/ご夫婦+お子様(3歳)※設計当時
○竣工写真:https://www.riotadesign.com/works/21_ogawa/
◇
■この一年を暮らしてみて
Q. 良かったこと/気に入っているところは何ですか?
【良かったこと】
庭の木々や植物から季節の移ろいを感じ、日々の生活が満たされるようになりました。また、庭で焚き火や果物の収穫が出来るようになったので、子供に様々な経験をさせることが出来るようになりました。あと、集合住宅に住んでいた時は、ハウスダストのアレルギーで体調が優れない時期があったのですが、それがなくなり健康で充実した日々を送ることができています。
【気に入っていること】
たくさんありますが、住みやすさ、デザイン、性能、周辺環境との調和、サイズ感、家事がしやすい間取り、ルンバ・食洗機・乾太くんなどの時短家電が使いやすい所です。
Q. これは失敗だった/後悔しているところはありますか?
失敗や後悔という訳ではないのですが、中庭を有効に使う方法を考え中です。また、生活してみると、窓を開ける機会が多くなかったので、開けない窓はフィックスでも良かったと思いました。
Q. 生活してみて、それまでの生活と変わったことはありますか?
エアコン1~2台で快適に生活出来るようになりました。また、太陽光パネルやパッシブな要素を入れて頂いたので、季節や天気に応じて家電を使う時間やスクリーンの開け閉めを考え、家じゅうの温度・湿度をコントロールすることを意識するようになりました。
■リオタデザインについて
Q. 設計事務所で家づくりをしようと思ったのはなぜですか?
最初はモデルハウスにも見学に行きましたが、ハウスメーカーだと自分が良いと思える家がなく、一生に一度の買い物なので、後悔したくないと思ったからです。
Q. リオタデザインをどのような経緯で知りましたか?
様々な設計事務所を調べている中で、リオタデザインのHPを見つけて興味を持ちました。
Q. リオタデザインに決めた理由は何ですか?
リオタデザインのHPや関本さんの本を読んで、ここなら理想の家が建てられるのではないか感じました。そして、関本さんに直接お話を聞いたり実際にオープンハウスに伺ったりして、その思いが強くなり依頼することに決めました。
Q. 弊社以外に検討した選択肢(ハウスメーカーや他の設計事務所)はありましたか?
工務店に直接依頼することも検討しましたが、最終的に間に設計事務所が入った方が、検査体制やデザイン性などがより良いものになると感じました。
Q. 設計依頼前と依頼後で、印象が変わったことはありましたか?
大きく印象は変わりませんでした。
Q. 家づくりのプロセスで大変だったことや、印象に残っていることはありますか?
書籍やネットで情報収集をしているうちに、性能の数値を意識するようになり、どこまで追求するのかについて悩みました。
Q. リオタデザインに改善してもらいたい点はありますか?
改善ではありませんが、デザインと性能の両立を更に突き詰めていってほしいです。
■その他思うことがありましたらなんなりと!
夜、庭で焚き火をして、家の中から眺めていると、とても幻想的で時間を忘れてぼーっと出来ます。この贅沢な時間は、リオタデザインで家を建てたからこそ得られた時間だと感じます。それから、関本さんをはじめ担当して頂いた元スタッフの矢嶋さんには大変お世話になりました。ありがとうございました。
◇
[竣工2年目を迎えて] ~関本から
建て主のSさんがはじめて弊社にご相談にお見えになったのは2018年のこと。ご実家の所有地に家を建てたいというご相談でしたが、法的な問題などもあり、その後2年近くの中断期間を経て2020年に敷地を変更して設計が再開されました。
控えめな建て主ご夫婦からは特殊なプラン上のご要望は特にありませんでしたが、断熱性能や環境性能などについて熱心にお調べになり、住宅には高い性能を求められていました。
弊社もデザインと性能の両立を標榜しつつも、コストの壁もありいつも”ほどほど”のところで筆を置くことが多かったのですが、この案件ではもう少し踏みこんで、充填断熱など一般的な工法の枠組みの中でどこまで性能が上げられるのか、大きなチャレンジとなった案件でもありました。
わずかな小数点の数字を上げるのにこんなにも苦労するのか!と当時は戸惑いもありましたが、それゆえにこの家での設計経験は我々にとっても大きな経験値となり現在の設計にも活かされています。Sさんにはそういう意味からも大変感謝しています。
一方で、キッチン周りの収納についても事細かに条件を整理して下さり、我々も精度の高い設計をまとめることができました。生活感は残しながらも凛とした美しさのあるSさんのキッチンは、その様子を竣工写真からも窺うことができますが、この家に流れるSさんの美意識が端的に現れた場所であるようにも思っています。
繊細さと大胆さ、緻密さとざっくり感とが入り交じった「小川の家」は、我々にとってもお気に入りの仕事でもあります。本アンケートへのご回答、ならびに雨が続いて延期が続いた撮影にも根気強くお付き合い下さいまして誠にありがとうございました!引続き、末永いお付き合いをお願い致します。
また精度の高い施工を涼しい顔でご対応下さった(いや、我々の見ていないところで相当な苦労があったはずですが!)、松本建設さんにもこの場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。こちらもありがとうございました!
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以前「建て主インタビュー」という名目で、2017年竣工の[DECO]という住宅の建て主に、家づくりの経緯や住み心地などをヒアリングさせて頂き、その記事をアップさせて頂いたことがありました。
【建て主インタビュー】DECOの場合 (2018.2.11 update)
https://www.riotadesign.com/blog/interview_deco.html
この時はこれだけで終わってしまったのですが、今読み返すと設計事務所で家を建てようという建て主さんにとって、先輩建て主の話はとても役に立つ情報になるように感じました。そこで今後もシリーズ化して、お引渡しをした住宅の1年点検時などのタイミングで、我々の業務上のフィードバックも含めたアンケートを定期的に実施させて頂こうかと考えています。
今回はそんな新装開店【建て主アンケート】シリーズ(続くのか?)の第一弾として、2021年に竣工した「通り土間の家」の建て主さんにご協力を頂きました。公開の許可も頂きましたので以下に共有させて頂きます。
【建て主アンケート】 通り土間の家|2021年竣工
[通り土間の家]
DATA
○家族構成:5人家族/ご夫婦(30代)+お子様3人(0~5歳)※設計当時
○竣工写真:https://www.riotadesign.com/works/21_toridoma/#wttl
◇
■この一年を暮らしてみて
Q. 良かったこと/気に入っているところは何ですか?
家族全員が心地よく暮らせていること。皆それぞれ家の中に好きな場所が沢山あり、集まって団欒したり、1人の時間を楽しんだりしています。
Q. これは失敗だった/後悔しているところはありますか?
気になるところは事前に色々と説明していただきましたので特にありません。
Q. 生活してみて、それまでの生活と変わったことはありますか?
「日々の暮らしがとても豊かになった」と感じています。植栽が季節ごとに姿を変えたり、自邸にくる鳥や虫を眺めたり、土間を素足で歩いたり、庭で採れた野菜を皆で食べたり、などなど・・・色々ありますが五感に響く生活だと感じます。
■リオタデザインについて
Q. 設計事務所で家づくりをしようと思ったのはなぜですか?
私も妻も昔から家に対する希望が沢山あり、将来それを全部叶えてみたいと話していました。また子供たちにとって良いスタート地点となる家を作りたいとも考えていました。既成概念にとらわれず、「家に対して本当に求めている事」についてじっくり話し合ってくれる方が必要だと思い、設計事務所での家づくりを希望しました。
Q. リオタデザインをどのような経緯で知りましたか?
数多の設計事務所HPやハウスメーカーを調べた末に辿り着きました。どの会社さまもHPはみな素敵に仕上げているので選ぶのはとても大変だった記憶があります。リオタデザインさまのHPは心地よい雰囲気でとても優しい印象ですが、その中に職人的なこだわりや頼もしさを強く感じました。またHP内のblogは次々と読み進めてしまう面白さがあり、一度お会いしてみたいと思うきっかけになりました。
Q. リオタデザインに決めた理由は何ですか?
理由はいくつもありますが、
・これまで設計された家がとても素敵だったこと
・最初に描いていただいたデッサンに対して「ここに住みたい!」と感じたこと
・仕事に対する熱意や責任感など、一生住む家をお任せしたくなる方だったこと
・(大変な事も沢山あるとは思いますが)楽しそうに仕事をされていたこと
・建物の快適性や防災性などについてもしっかりと考えてくださったこと
・大事な場面では忖度しない妻が「ぜひ頼もう!」と乗り気だったこと
などなど・・・
Q. 弊社以外に検討した選択肢(ハウスメーカーや他の設計事務所)はありましたか?
沢山調べて話も聞きに行きましたが、具体的な話まで進んだところはありませんでした。
Q. 設計依頼前と依頼後で、印象が変わったことはありましたか?
印象が変わらないことが印象的でした笑
最後まで最初の雰囲気で丁寧に仕事をしていただきました。
Q. 家づくりのプロセスで大変だったことや、印象に残っていることはありますか?
どのプロセスも楽しさや感動の連続でした。設計の段階では、この家族が本当に求めていることはなんだろうかと常に考察していただいているのが伝わってきました。自分達が言葉にした要望だけでは本当に納得いくものはできなかったと思います。
現場が近かったこともあり、作業が開始されてからはほぼ毎週のように様子を見にいきました。上棟時は初めて現した姿にとても感動しましたし、その後も家が生き物のように成長していく姿を見守れたことは今の強い愛着につながっていると思います。
Q. リオタデザインに改善してもらいたい点はありますか?
特にありません。皆様にとても良くしていただきました。
■その他思うことがありましたらなんなりと!
自分達はこうやって生活して、こうやって生きていきたいんだというのを見事に形にしていただいたと思っております。このような出会いは本当に偶然の出来事ですが、私たちはとても運が良かったと思います。共に創っていただいた住まいのポテンシャルを最大限活かせるよう、これからも大切に住まわせていただきます!
◇
[竣工1年を迎えて] ~関本から
建て主のUさんが最初に事務所にいらした時はまだ土地が見つかっておらず、土地探しからのご相談でした。はじめていらして頂いたときご主人のお名前が私の息子と同じで、息子の名前の由来を話すと深く共感して下さり話が盛りあがったのを覚えています。
ご家族の皆さんに共通しているのは「動物好き」「虫好き」であるということ。虫は苦手な奥様も多い中で、Uさんの奥様は昆虫も素手でつかまえてしまうくらい!お子さんがどろんこになって遊んでいる姿も、とても楽しそうに優しく見守る姿も印象に残っています。
そんなワイルドで賑やかなUさんご一家の住まいは、Uさんそのものの懐の深さで、いろんなところに設えた居場所をお子さん方も使いこなしてくれている様子(ダイニングで話していても、家中に響き渡るお子さんの2階を駆け回るドタバタ音、、笑)。
土間コンクリートに入った経年のひび割れもなんのその。すべてを受け入れて日々の発見を楽しみながら暮らして下さっているさまは、1年点検でもこちらにビンビン伝わってきました。なんでも楽しんでしまうUさんご一家に、設計者としても励まされ、そして癒やされました。
どうかご家族の成長とともに育ってゆく住まいでありますように!
このたびはご協力ありがとうございました。
【建て主インタビュー】DECOの場合 (2018.2.11 update)
https://www.riotadesign.com/blog/interview_deco.html
この時はこれだけで終わってしまったのですが、今読み返すと設計事務所で家を建てようという建て主さんにとって、先輩建て主の話はとても役に立つ情報になるように感じました。そこで今後もシリーズ化して、お引渡しをした住宅の1年点検時などのタイミングで、我々の業務上のフィードバックも含めたアンケートを定期的に実施させて頂こうかと考えています。
今回はそんな新装開店【建て主アンケート】シリーズ(続くのか?)の第一弾として、2021年に竣工した「通り土間の家」の建て主さんにご協力を頂きました。公開の許可も頂きましたので以下に共有させて頂きます。
【建て主アンケート】 通り土間の家|2021年竣工
[通り土間の家]
DATA
○家族構成:5人家族/ご夫婦(30代)+お子様3人(0~5歳)※設計当時
○竣工写真:https://www.riotadesign.com/works/21_toridoma/#wttl
◇
■この一年を暮らしてみて
Q. 良かったこと/気に入っているところは何ですか?
家族全員が心地よく暮らせていること。皆それぞれ家の中に好きな場所が沢山あり、集まって団欒したり、1人の時間を楽しんだりしています。
Q. これは失敗だった/後悔しているところはありますか?
気になるところは事前に色々と説明していただきましたので特にありません。
Q. 生活してみて、それまでの生活と変わったことはありますか?
「日々の暮らしがとても豊かになった」と感じています。植栽が季節ごとに姿を変えたり、自邸にくる鳥や虫を眺めたり、土間を素足で歩いたり、庭で採れた野菜を皆で食べたり、などなど・・・色々ありますが五感に響く生活だと感じます。
■リオタデザインについて
Q. 設計事務所で家づくりをしようと思ったのはなぜですか?
私も妻も昔から家に対する希望が沢山あり、将来それを全部叶えてみたいと話していました。また子供たちにとって良いスタート地点となる家を作りたいとも考えていました。既成概念にとらわれず、「家に対して本当に求めている事」についてじっくり話し合ってくれる方が必要だと思い、設計事務所での家づくりを希望しました。
Q. リオタデザインをどのような経緯で知りましたか?
数多の設計事務所HPやハウスメーカーを調べた末に辿り着きました。どの会社さまもHPはみな素敵に仕上げているので選ぶのはとても大変だった記憶があります。リオタデザインさまのHPは心地よい雰囲気でとても優しい印象ですが、その中に職人的なこだわりや頼もしさを強く感じました。またHP内のblogは次々と読み進めてしまう面白さがあり、一度お会いしてみたいと思うきっかけになりました。
Q. リオタデザインに決めた理由は何ですか?
理由はいくつもありますが、
・これまで設計された家がとても素敵だったこと
・最初に描いていただいたデッサンに対して「ここに住みたい!」と感じたこと
・仕事に対する熱意や責任感など、一生住む家をお任せしたくなる方だったこと
・(大変な事も沢山あるとは思いますが)楽しそうに仕事をされていたこと
・建物の快適性や防災性などについてもしっかりと考えてくださったこと
・大事な場面では忖度しない妻が「ぜひ頼もう!」と乗り気だったこと
などなど・・・
Q. 弊社以外に検討した選択肢(ハウスメーカーや他の設計事務所)はありましたか?
沢山調べて話も聞きに行きましたが、具体的な話まで進んだところはありませんでした。
Q. 設計依頼前と依頼後で、印象が変わったことはありましたか?
印象が変わらないことが印象的でした笑
最後まで最初の雰囲気で丁寧に仕事をしていただきました。
Q. 家づくりのプロセスで大変だったことや、印象に残っていることはありますか?
どのプロセスも楽しさや感動の連続でした。設計の段階では、この家族が本当に求めていることはなんだろうかと常に考察していただいているのが伝わってきました。自分達が言葉にした要望だけでは本当に納得いくものはできなかったと思います。
現場が近かったこともあり、作業が開始されてからはほぼ毎週のように様子を見にいきました。上棟時は初めて現した姿にとても感動しましたし、その後も家が生き物のように成長していく姿を見守れたことは今の強い愛着につながっていると思います。
Q. リオタデザインに改善してもらいたい点はありますか?
特にありません。皆様にとても良くしていただきました。
■その他思うことがありましたらなんなりと!
自分達はこうやって生活して、こうやって生きていきたいんだというのを見事に形にしていただいたと思っております。このような出会いは本当に偶然の出来事ですが、私たちはとても運が良かったと思います。共に創っていただいた住まいのポテンシャルを最大限活かせるよう、これからも大切に住まわせていただきます!
◇
[竣工1年を迎えて] ~関本から
建て主のUさんが最初に事務所にいらした時はまだ土地が見つかっておらず、土地探しからのご相談でした。はじめていらして頂いたときご主人のお名前が私の息子と同じで、息子の名前の由来を話すと深く共感して下さり話が盛りあがったのを覚えています。
ご家族の皆さんに共通しているのは「動物好き」「虫好き」であるということ。虫は苦手な奥様も多い中で、Uさんの奥様は昆虫も素手でつかまえてしまうくらい!お子さんがどろんこになって遊んでいる姿も、とても楽しそうに優しく見守る姿も印象に残っています。
そんなワイルドで賑やかなUさんご一家の住まいは、Uさんそのものの懐の深さで、いろんなところに設えた居場所をお子さん方も使いこなしてくれている様子(ダイニングで話していても、家中に響き渡るお子さんの2階を駆け回るドタバタ音、、笑)。
土間コンクリートに入った経年のひび割れもなんのその。すべてを受け入れて日々の発見を楽しみながら暮らして下さっているさまは、1年点検でもこちらにビンビン伝わってきました。なんでも楽しんでしまうUさんご一家に、設計者としても励まされ、そして癒やされました。
どうかご家族の成長とともに育ってゆく住まいでありますように!
このたびはご協力ありがとうございました。
DECO 家族構成:ご夫婦(30代)+長女(幼児)
https://www.riotadesign.com/works/17_deco/#wttl
[はじめに]
家づくり中には交わせない建て主さんの本音を深く聞いてみたいという思いと、それを広く共有したいという気持ちから、建て主さんとの対話を記録してみることにしました。今後続くかどうかはわかりません。今回はまずは実験的なものだと思ってください。
趣旨はなにもリオタデザインを持ち上げる記事を載せようということではありません。家づくりを設計者目線で語ると、どうしてもキレイゴトばかりになってしまうような気がします。実際に建てられた方のお話をお聞きして、そこにどんな葛藤や苦労、楽しさがあったのか、これから家を建てようという建て主さんにも参考にして頂けたらと思っています。
◇
Q1. リオタデザインをどのような経緯で知りましたか?
渡辺篤史さんの「建もの探訪」でリオタデザインが設計した住宅「FP」のOAを見て知りました。建もの探訪は当時から毎週欠かさず録画していて、気になった住宅があると最後のエンドロールに出てくる設計事務所をいつもチェックしていました。
いいなと思っても事務所が遠方だったり、なかなか条件が合わなかったのですが、FPを見て気に入り、調べたら事務所が自宅のすぐ近くだったこともあり、それが直接のきっかけになりました。
Q2.設計事務所と家づくりをしようと思ったのはなぜですか?
当初奥さんは設計事務所に頼むことに消極的でした。建築家の家というのは、会社の社長さんとかお金持ちが頼むものであって、自分たちのような普通の家族の家づくりには縁のないものだと思っていましたので。
それでも(ご主人は)建築家が設計した住宅に住むことが夢だったこともあり、奥さんと相談して一度リオタデザインに相談に行くことにしました。奥さんとしては、自分たちの予算では絶対に断られるだろうと思っていたので、会ってはっきりと断られれば(ご主人も)諦めるだろうとも思っていたようです。
どうして設計事務所に頼みたかったかというと、格好良い家に住みたかったという気持ちもありましたが、自分たちの「味方」が欲しかったという思いが強かったように思います。
ハウスメーカーさんなどに頼むと「自分たち VS 業者さん」になってしまうので、その中間に入って自分たちの味方をしてくれる人が欲しかった。ある意味、弁護士さんのような人が欲しかったのだと思います。
Q3.リオタデザインに決めた理由は何ですか?
関本さんにメールをすると、すぐに返事をくれて安心しました。たまたま忙しい時期だったようで、面談時期が約1ヶ月後くらいになったのですが、自分たちも急いでいたわけではないのでそれは問題ありませんでした。
きっと断られるだろうと思っていたのですが、おもいのほか前向きな言葉が聞けたので、希望を持つことができました。
それとホームページがわかりやすかったことも大きかったです。コンテンツもそうですが、ちゃんと設計料も明記されていたのでイメージがしやすかったです。ほかの設計事務所は、設計料についても「ご相談ください」など曖昧に書かれているところも多かったので。
それとなんといっても更新頻度が高く、最新の仕事まですべて写真がアップされているので、検討もしやすく安心感がありました。ほかの設計事務所は数年前に竣工した”代表作”しか載せていないところも多く、それ以外の住宅はどうなんだろう?と勘ぐってしまうところもありました。
Q4.依頼前と依頼後で、印象が変わったことはありましたか?
最初リオタデザインのサイトを見たときの印象は、この人は「デキる人」なんだろうということ笑。”完璧主義者”のようにも感じました。それゆえに、会う前は関本さんは「怖い人かもしれない」と緊張していました。
一方でブログ記事などを読むと、とてもユーモアもあり、親近感も感じていました。毎日の通勤ではブログのバックナンバーをかなり過去まで遡って読んでいました。
実際に会ったら印象はかなり変わりました。ブログの印象そのままだと思います。ただ完璧主義なところはあるし、打ち合わせ中に隣の担当スタッフに図面のダメ出しをする瞬間もあって、そんな時は「こわっ!」と思ったこともありました笑。
Q5.リオタデザインのほかに検討した事務所はありましたか?
当初は他の建築家さんを検討していた時期もありました。ただ、作風の好みが夫婦で分かれたことと、ホームページが少しわかりにくくて、更新頻度が少なく掴みどころがなかったことなどがネックになっていました。
ただ、(ご主人が)建築家に頼む以外の選択肢を考えなかったこともあり、ハウスメーカーのショールームなどには一切行きませんでした。
Q6.家づくりのプロセスはどうでしたか?
リオタデザインとの打合せは月に一度程度の頻度だったのですが、毎回とても楽しく、次の打合せが待ちきれない!というのが目下の悩みでした笑。
ハウスメーカーさんで建てた知人は、打合せがほぼ毎週のようにあり、膨大なサンプル帳から壁紙などを選ばなくてはならず大変!と言っていましたが、リオタデザインは「壁紙はこれを張ります」と選択肢は一つでした笑。厳選されたものだけを提案してくれたので、その点ではとても楽だったと思います。
ただ打合せは楽しみではありましたが、ハウスメーカーさんのようにあの濃密な打合せが毎週あったらと思うと、それはそれでしんどかったと思います。月一くらいの頻度は、我々にはやはりちょうど良かったかもしれません。
一方で関本さんとのメールのやりとりでは、自分はメールが得意ではないので文面を考えるのが毎回大変でした。関本さんはいつも返信が早いので、それはとても助かったのですが、自分も早く返さなくちゃ!とプレッシャーになっていました。
唯一気持ちが大きく落ち込んだのは、見積もりが出てきて自分たちの支払い能力を大きく超える金額が出てきてしまったときです。その時ばかりは家が建たないと思いましたし、自分たちのような一般の人が建築家に頼んだのはやっぱり間違いだったんじゃないかという思いが頭をよぎりました。
(※結果的には、弊社が別の工務店での見積もりの仕切り直しを提案し、結果としてその別の工務店による見積もりと調整によって、ようやく着工することができました)
Q7.リオタデザインに改善してもらいたい点について
先の予算超過では、ハウスメーカーで建てた知人からは「予算を言ってあるのに、どうして予算オーバーするの?」と素朴な疑問を投げかけられました。
確かに設計と施工が一緒になっているハウスメーカーや工務店の場合は、最初のプラン提案時に見積書まで付いてきて、その金額と設計両方を見て契約できますから、高い業者とは契約をしないということはできますよね。
ただ設計事務所の場合は、設計する人が建てるわけではないので、すべて設計を終えてみないと見積もりが取れず、そういう意味では不安はあるかもしれません。我々はそれは最初から理解していたことだったので、それは仕方がないとは思っていますが。
また、ホームページには設計料は明記されていましたが、工事費がどのくらいかかるかはわからず、その点は不安でした。(※弊社設計の場合、工事費で坪単価@90~95万(税別)の価格帯が多いです。もちろん、それ以上もそれ以下もあります)
あと思ったのは、毎週現場に行かれていたと思いますが、問題があったときだけでなく、何もなかったときも簡単な報告をメールで入れてもらえると、状況が理解できてもっと良かったと思います。我々も正直毎週のようには現場に行けませんし、行っても素人には何が起こっているのか理解ができなかったので。
Q8.リオタデザインの良かったところは何ですか?
とにかくいつもレスポンスが早かったこと。そして質問に対して、その都度いろいろ調べて丁寧に回答してくれたことはとても安心感がありました。
建て主というのは、ほかにもたくさん仕事を抱えているであろう設計事務所に対して、自分たちの家はもしかしたら、ないがしろ(後回し)にされているんじゃないかという懸念を持つものだと思います。そこを丁寧に対応してもらえたことは、そうではないと思うことができて満足度につながっている気がします。
担当スタッフの砂庭さんも、当時入社1年目とは思えないくらい打ち合わせの席でもテキパキしていて驚きました。関本さんの教育もあるでしょうが、リオタデザインのスタッフさんは皆さんとても気持ちの良い方たちばかりで、こういう人材が集まっているというのは関本さんの恵まれているところだとも思います。
◇
[お話を聞いて] ~関本から~
いつも穏やかなUさんご夫婦。自分たちのような普通の会社員が建築家に頼むなんて、という迷いがあったというくだりは、まさに世の中の、建築家に頼みたいけど頼めないという人たちの意見を代表しているように思いました。それでも、それを乗り越えて事務所に足を運んでくださったその”勇気”には、心より感謝申し上げます。
それにしても、「建もの探訪」を見ていなかったら我々の事務所を知ることはなかったというUさん。テレビの影響力をあらためて感じました。建築家をどう探せば良いかわからなかったというUさんですが、検索サイトやポータル系サイトなど、いまどき建築家を探す方法なんていくらでもあるのでは?と思ってしまうのは、それを知っている設計事務所側の人間が思うことなのかもしれません。
建て主さん側のホンネをたくさん知ることができて、とても参考になりました。また久しぶりの語らいの時間もとても楽しかったです!お話をお聞かせくださり、どうもありがとうございました。
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