埼玉には二つの誇るべき近代の名建築があり、ひとつは埼玉会館、そしてもうひとつは埼玉県立博物館、ともに前川國男氏の設計によるものだ。今日はそのうちのひとつ、県立博物館にて松隈洋氏、橋本功氏ら登壇によるシンポジウム「前川國男は埼玉で何を考えたか」と建物見学会があり参加させて頂いた。
今年は埼玉会館創立100周年の年で、県内では前川國男関連のシンポジウムやセミナーが続いていて可能な限り足を運んでいるのだけれど、今回は県外の人も含めて思いのほか多くの知人にも会い、関心の高さに驚いた。
私は高校が大宮にあり、弓道部の練習や試合でよく隣接の弓道場には足を運んでいた。その隣の地味な博物館が、まさかそんな名建築であったとは当時の高校生には思いもよらなかった。
当時の印象で“地味”と感じたその佇まいが、今日の話では前川氏にとってはある意味“本意”であったことに腑に落ちたとともに、あれから40年を経て隣の博物館にこのような形で足を運ぶことになるとは、これも思いもよらなかったことだった。
外部と内部をほぼ等価に考え、豊かな環境に溶け合うようなその佇まいは、埼玉会館の街にひらかれたプロムナードと同根の思想にあることも、久しぶりに訪れた空間を解説付きで眺めたことでしみじみと理解に落ちた。前川國男さんの建築は、埼玉県民に本当に愛されていると思う。
このたびは素晴らしい企画をありがとうございました!
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