26. 07 / 29

思想が大事

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sekimoto

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> 仕事
> 思うこと


過去事務所のスタッフには新卒もいれば転職組もいる。ただ私の経験上、新卒に比べて転職組の定着率は低いという傾向がある。これは私の偏った考えかもしれないけれど、構わず進める。

新卒に比べて転職組は前職の積み上げた経験が活かせるので、即戦力としてカウントできるのは採用者にとっては大きなメリットだ。一方の新卒は右も左もわからないところから地道に仕事を教えていかないといけないので、バリバリ仕事をこなしてくれるまでには1~2年の育成期間が必要になる。根気も必要だ。

ところがそのあと実力が伸びて、長く事務所に貢献してくれるのは圧倒的に新卒の場合が多い。転職組も、新卒で入った会社を1年以内に辞めて来た人は新卒と同じ傾向を見せるけれど、3年以上勤めて転職してくる人はちょっと厳しい。

もちろん仕事は一通りできるし、社会人としての常識も備えているのでその点は問題ないのだけれど、あえて言うなら「思想が違う」と感じてしまう。

それくらい、大学を出て初めて勤める会社の影響というのは大きい。とてつもなく大きい。人はそこで社会を教え込まれる。

同じ業界であればどこに行っても同じような慣例はある。けれど会社が変われば思想が変わる。昨日の当たり前が、今日から非常識になる。サッカーがバスケになるくらい変わる。多くの場合、そのパラダイムシフトに苦しむ。

ある程度個人に裁量が与えられた組織系の会社なら、転職してもあまりギャップはないと思う。でも我々のようなアトリエ事務所は違う。主宰者が個人で積み重ねた仕事観や価値観が、思想の前提にあるからだ。

大学を出て最初の会社に勤めようというとき、人はすごく考えると思う。自分の得意分野や、やりたいこと、将来の夢など。それを踏まえて選んだ会社に入社する。

つまりその時点でその人は「思想」を選んでいるのだ。それが数年経ったら思想が変わるなんてあり得ない。よく分からずに入ってしまったとしても、その環境に3年以上もいたということはそれなりに居心地が良かったからで、つまりその職場選択は間違っていなかったとも言える。あるいは相当に鈍感だったかのいずれかだ。

だからその人が転職するとしたら、その思想の延長線上にあるものを選ばないと後悔する。人の好みは変わっても、思想はなかなか変わらないからだ。

何が言いたいかというと、転職の話ではなく、最初に選ぶ仕事がいかに大切であるかということ。

嫌だったら辞めれば良いなんて絶対に思わない方がいい。終身雇用の時代ではないとしても、一生その会社に骨を埋めるくらいの覚悟で仕事や会社を選ばないと後悔する。人生何度でもやり直しは利くけれど、最初に良い選択をした人には敵わない。それは私が人生で学んだことだ。

転職で失敗する人を見ながら、ちゃんと最初に良い会社選ぼうよって思う。会社の規模とかお金じゃなくて、思想が大事。学生さんにはそう言ってあげたい。