昨日は建築家の佐藤重徳さんの「住宅の骨格」展へ。丸山弾さんとも会場でばったり。次々と関係者が集まってきていました。

重徳さんは、会うといつも「山みたいな人」だと思います。黙ってそこにいる感じ。でも呼びかければやまびこのように確実に返ってくる。それはご自身が元山岳部の主将だったということにも関係するのかはわかりませんが、実際今回の個展でもご自身の仕事を山登りに例えて解説されていました。

骨格というと、例えば内藤廣さんのように、整然とした架構を意匠として表明するような建築を想像しますが、重徳さんの建築は全く違います。むしろ構造は見えない。それは心の中にある、そんな感じがします。それがこぼれ出て全体を整合させる規範になっている。

よく筋を通すという言い方があります。あるべき序列や道理を飛び越えた行動を筋違いと言ったりもしますが、重徳さんの建築にはそれがない。人としてまっすぐの場所に立っている。だから清々しいのだと思います。やっぱり「山みたい」って思います。

会えばそんな説教は一切なし。そこにはいつも温かな心配り。いつかそんな風になれたらと思うのですが、私には一生無理かもしれません、、。いつも居住まいを正して頂く、人としてとても尊敬する建築家です。