日銀総裁の先日の失言ではないけれど、こういう見出しを見ると「え、どういうこと?」って思ってしまう。我々庶民の肌感覚とあまりに乖離していると思ってしまう。
ウッドショックで木材価格は昨年だけで約2倍になった。価格高騰は建築価格のほぼすべてに及び、工事期間中に契約価格を大きく超えて高騰する原材料費に、建て主への価格転嫁ができない工務店はその差額をある程度呑み込まざるを得ない状況だ。実際に悲痛な声を上げている工務店経営者を何人も知っている。もちろん、これから家を建てようという方も、こういう状況では尻込みしてしまうというのも頷ける話だ。
材料を握っている商社は強気だ。皆横並びで値段を吊り上げれば、それがなくては家が建てられない現場は言い値でそれを買わざるを得ない。まるで戦後の闇市のようだとすら思う。
そんな材料の川上にいる大手建材商社が今期、軒並み過去最高収益だという。
これは業界新聞の記事なのでむしろめでたい空気すら漂っているけれど、消費者の受け止め方は真逆ではないだろうか(商社の社員さんを除けば)。そんなに儲かっているのなら、値上げしすぎた分の価格を今すぐ下げて欲しい。
原材料費が高騰しているから、ウクライナが、石油が、円安が、北米の木材が、と我々は必死に建て主さんに説明をしているというのに、これでは説得力がないではないか。
唯一の救いは、このウッドショックで潤った商社の社員さんのお給料が2~3割増しになって、巡り巡って潤沢な予算でマイホームを建ててくれることだろう。
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