21. 03 / 25

献身の構造

author
sekimoto

category
> 仕事
> 思うこと


新年度より編集長を引受けることになったBulletin(JIAの支部広報誌)の通年テーマは「協働のかたち」。その第一弾として6月発行の夏号では「エンジニアとの協働」を取り上げ、本日アラップのエンジニア達にインタビュー取材をさせて頂いた。

エンジニアは優しい。昔からそう思う。友達にするならエンジニアに限る。彼らは謙虚なのだ。建築家の言葉に耳を傾け、我々がそこで何をしたいのかを注意深く拾い上げてくれる。優れた建築を作る上で、我々にとって最高のパートナーといえるだろう。

一昨日に拙著の刊行記念として、工務店の監督と出版社の編集者と共に登壇した。そこでも同じ事を感じた。彼らもまた優しいのだ。やはり設計者の、あるいは執筆者の言葉や意図を注意深く拾い上げ、相手がそこで齟齬なく自己表現が出来るように、最高のお膳立てをしてくれる人たちなのだ。

拙著に「我々はどこを向いて仕事をするのか」というコラムを書いた。我々の場合それは建て主であると。社会は献身の構造で出来ている。独りよがりな人には仕事は残せない。そう思う。少なくとも私の周りにはそういう人で溢れている。ただ、感謝しかない。