20. 03 / 31

スローダウン

author
sekimoto

category
> 仕事
> 思うこと


コロナウィルスの包囲網が高まり、活動がスローダウンしている。活動だけでなく、頭の回転もなんとなく。これもウィルスのしわざかもしれない。

我々のように設計を生業とする者はもともと室内で粛々と作業するため、今回のように外出自粛やテレワークといった要請には比較的容易に対応できる。実際、所内ではスタッフたちはマスクを着用し、黙々と作業を続けている。来客や現場も減り、さぞや設計もはかどっていることだろう。一方の私は…。

先月くらいまでのあの忙しさは何だったのだろう。一週間のうち事務所の席に座っていられたのはわずかな時間で、毎日のようにどこかに飛び回っていた。

事務所では私はもっぱら事務所の仕事以外のことをやっていて、JIAやSADIといった他団体でのお役目があったり、毎月のように都内や地方などで講演やセミナーのようなものを頼まれて、そのスライドの準備をしたり、考えがまとまらず焦ったりしていた。

このコロナウィルスの問題で、それらがピタッとなくなった。4月のスケジュール帳が白い。こんなに白いスケジュール帳を見るのは記憶にないくらい。

ではやることがないのかと言われるとそんなことはなく。実は今、幸か不幸か書かなくてはいけない原稿が山ほどあるのだった。

この時間は神様がくれた時間だと思って原稿に向き合いたいのだけれど、これまた不思議。忙しい忙しいといって飛び回っていた方が、頭はよく回転し言葉も出てくる。結果的に短い時間で原稿が書けるのだ。

これがじっくり時間があると書けない。どうしてかというとやる気が起きないからだ。無理やり書こうとすると、面倒くさくなってやっつけ仕事のようになる。ただただ苦痛である…。

この話にはオチはない。ただ、原稿サボってもこんな駄文書く気力だけはあるんだとツッコんで欲しいだけである。