宇都宮市で進めて参りました「パーゴラテラスの家」を本日お引渡し致しました。着工が昨年の7月末でしたので、工期は結果的に8ヶ月もかかったことになります。またひとつ大きな仕事が終わりました。

この住宅の建て主さんはなんと20代。私にとっても歴代最年少クライアントでした。ブログに載せた立派な住宅の佇まいから、もしかしたら特別なお仕事のクライアントさんだと思われた方もいらっしゃったかもしれませんが、一般企業にお勤めの方です。家づくりにかけられた総費用も、他の住宅とさほど大きな違いがあるわけではありません。

この仕事を長くやっていると、時折このようなとても恵まれた(ように見える)方に出会います。こういう方に共通しているのは、思いがとても強く、そして常にポジティブであること。状況を素直に受け入れ、率直に喜べる方だということかもしれません。

我々との打合せでも、お二人とも我々の小さな提案の数々に毎回小躍りして喜んで下さいました。その姿を見ていると、我々ももっと喜ばせたいという気持ちになってくるのです。こういう人の周りには人が集まります。成功される方の特徴かもしれません。

今日も心から喜んで下さり、関係者一同本当に清々しい気持ちになりました。Kさんのためにお仕事ができたことを、我々も誇らしく思います。


そんな建て主さんのポジティブなオーラに引き寄せられるように、今回の計画には施工、構造、造園と、各業界を代表する豪華な仕事人たちが集まりました。この顔ぶれが一同に会するのは私にとっても奇跡に近いことでした。

中でも施工を担当下さったCOMODO建築工房さんには、本当にお世話になりました。また大変なご苦労もおかけしたことと思います。もともと、COMODOさんは建築家でもある飯田亮さんの主宰する工務店で、我々の設計する住宅を施工だけお願いするというのは少し申し訳ないとも思っていました。

しかし、うちの仕事を是非やってみたい!とおっしゃって下さり、前向きに、積極的に取り組んで頂けたことは本当にありがたかったことでした。いわゆる工務店の施工というより、設計事務所が施工下さっているという感覚で、細部まで我々のこだわりを忠実に実現して下さいました。

中でも現場を担当下さった石川弘樹さんは、COMODOでも設計実務の主軸を担うスタッフさんであるにもかかわらず、おそらくは他のCOMODO案件以上に?我々の現場に張り付いて、実に細やかな対応を続けて下さいました。しかもいつもニコニコと…。石川さんを思い浮かべると、いつも笑顔しか浮かばないというのもすごいことです。あの大変な現場を進めながら、本当に頭が下がる思いです。


あらためて建築をつくるのは人だということ。そのことを身に染みて思います。性能やデザインなどは後からついてくることなのです。今回のプロジェクトを構成するメンバーの、誰一人欠けても今日の日を迎えられなかったでしょう。人との出会いに感謝します。

建て主のKさん、COMODOの飯田さん石川さん、そして弊社担当スタッフの矢嶋くん、みなさまお疲れさまでした!そしてありがとうございました。

またあらためて打ち上げでもやりましょうね。