出版社のエクスナレッジに「建築知識ビルダーズ」という建築専門誌があります(以下、ビルダーズ)。
おなじみの「建築知識」がどちらかというと設計事務所向けの内容なら、こちらは工務店(ビルダー)さん向けに編集された雑誌という位置付けになるのですが、なんとなく普通に考えると…
建築知識=設計者向け →ビジュアル系
ビルダーズ=工務店向け →ガテン系
こういう図式を思い浮かべてしまうのですが、なぜかこのビルダーズ、かなりのビジュアル系なんです。なんならこれ一般誌ですか?というくらい。(もしかしたら、むしろ「建築知識」の方がガテン系かもしれない!?)
どうもこのあたり、編集長(木藤さん)が女性であるということ、それも業界では(砂かけ○○とか?)いろんなあだ名で呼ばれている名物編集長であることにも起因しているかもしれません。
さて、ビルダーズには去年の5月頃にホテリアアルトについての記事を書かせて頂いたのですが、ちょうどその頃、木藤さんより私の設計した住宅も別の括りで取り上げたいというありがたいお話を頂き、昨年竣工したばかりの「TOPWATER」という住宅にご案内しました。
上の写真がその時の様子です。
もう一度書きますが、これが去年の5月ですね。
これが巡り巡ってようやく掲載して頂きました。これはもうお蔵入りするんじゃないかと思っていましたので、ほぼ奇跡みたいなもんです。良かった、忘れられていなくて!それがこちら。
◇
待った甲斐がありました!
1年寝かしたら利子が付いたらしく、なんと10ページの特集記事になって返ってきました。新連載の「注目の住宅建築家」シリーズの第一弾とのこと。
わ、嬉しい。木藤さんありがとうございます!!
建築知識ビルダーズ VOL.32
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これはもう工務店向けの専門誌ではありませんね。一般の方が手に取って読んでも、十分楽しい記事にして下さっています。
ちなみにタイトルはこんな感じ。
ちゃんと”水玉”も入れて下さっています笑
一応専門誌ですから、詳細なディテール解説と設計アプローチについても触れて頂いています。
ディテールでは苦労して納めた部分は他にも色々あるのですが、ここでは主にキッチン周りについて。プランニングのスタディは、今回は建ぺい率50%、容積率80%、敷地面積23坪、車が2台というかなり極限的な条件だったのでトコトンやりました。
ちなみに、毎回98通りも駐車場をスタディするわけではないのであしからず…。木藤さんによると、私は「詰め将棋タイプ」とのこと。そうかもしれません…。
◇
また今回は誌面全体では「構造特集」ということもあり、TOPWATERの構造についても、構造設計を担当した構造家の山田憲明さんによる解説記事もあります。
興味ある人は読んでください。この住宅の構造はめちゃくちゃマニアックなんですが、とっても理に適っていて私は大好きなんです。
私は意匠設計者なので、どちらかというと直感的なアプローチで設計をまとめているのですが、それが奇跡的に構造の合理性に寄り添っていたり、はたまた不合理なんだけど山田憲明さんの構造設計によって何事もなかったかのように成立させて下さっていたり。
実は構造家も聞かないとどうやって成立させたのか話してくれないことも多いので、正直この記事を読んで「そうだったのか!」とはじめて知る事実もありました笑。構造家との協働案件はいつも刺激を頂くことばかりです。
◇
最後に私の著書についても広告を載せて下さいました。ありがとうございます!!
最近はAmazonランキングでも200位近くまで沈んでいた拙著ですが、ビルダーズ効果で再び売れているようです。皆さま、こちらもどうか(忘れず!)よろしくお願いします。
上質に暮らす おもてなし住宅のつくり方|関本竜太
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