北欧は冬に限る、なんてたまにツウぶって言う人がいます。スミマセン私もたまに言いますが、そんなわけないじゃないですか。北欧に行くなら夏に限ります。夏に行けなかった時は前述の発言になりますが、それはいわゆる負け惜しみってやつです。
ヘルシンキにいます。少し夏休みを早めに頂いて、家族とフィンランドに来ています。私と奥さんにとってはかつて暮らしていたので、里帰りに近い感覚かもしれません。そのくらい、我々にとってフィンランドは特別な国で、ここに来ると「ただいま!」といつも心の中で思います。今では息子もフィンランドが大好きになりました。しめしめと思っています。
幸い去年にも訪れたのですが、まだ3月の寒さが残る時期でしたので、夏はまったく景色が違います。着いた途端、奥さんが「フィンランドの匂いだ」と言いました。私もそう思います。我々にとって思い出のいっぱい詰まったヘルシンキの匂いは、まさにこの季節のこの匂いなんです。
気温は20度。天気は晴れ。日頃の行いが良かったのだと思うことにします。世に言う、世界で一番快適な夏がここにあります。日本のみなさんごめんなさい。でも言わせてください。天国はここにあります。
夏はこちらは白夜ですから夜遅くまで明るい日々が続きます。旅行者にとってはとてもありがたい季節です。ただもう8月ですから、だいぶ日が短くなって、夜8時を過ぎると少し日が陰ってきます。
この日はホテルに着いて少し休んでから街に出ました。市内のARTEK(アルテック)には日本人のスタッフがいて、日下部さんというのですが、いつもとてもお世話になっています。この日もまずはお店に立ち寄りご挨拶。
思えばアルテックってすごいなと思うのですが、アルテックは建築家アルヴァーアールトらが設立したアールトのデザインした家具や照明器具などを中心に製造販売し、今もなお世界中にそのライフスタイルを発信している会社です。
すごく下世話に例えるなら、アールト財団がアールトの権利を守る芸能事務所なら、アルテックはアールト商品を販売する建築家直営ショップみたいなものです。
それが、そのアールトの死後40年近く経っているのに、いまだそのブランド力が衰えていないというのはすごいことです。
アールト財団やアルテックは、アールトのブランド力とイメージを守るために、今なお様々な活動を行っており、そう考えるとアールトってフィンランドの人たちに心底愛されている建築家なんだなあとしみじみ思います。
さてこの日は、去年はまだ工事中で入れなかったLoyly(ロウリュ)という公衆サウナへ行ってきました。Loylyを設計したのは留学時代の友人でVille Haraらの主宰するAvanto Architects。留学時代は一緒に動物園の物見の塔などを作ったりしました。
Loyly http://www.loylyhelsinki.fi
ここは今すごい人気スポットになっていて、今回友人のアドバイスもあって事前に予約していったのですが、当日来て入れなかった人を何人も見ましたので正解でした。もしいらっしゃる方は、是非事前の予約をお勧めします(サイト上でできます)
中には普通のサウナとスモークサウナの2種類があり、両方を楽しめます。Loylyのサウナは正統派かどうかというのは国内でも意見が分かれるようですが、伝統的サウナを巧みに現代的解釈の上で成立させていて、Villeらしい木を使った切れ味のあるデザインも特徴の一つになっています。
個人的に、息子にこのフィンランド式サウナを経験させてあげられたのはとても良かったです。スモークサウナはもちろん、サウナのあと海にドボン!というのも、こんなことフィンランドでなかったらできないですからね。
あと、息子なりに飛行機の中で客室乗務員に英語で受け答えをしたり、活きた英語を体験してくれています。やっぱり英語は「通じた」って思える瞬間が一番楽しいと思うのです。この夏に英語も好きになって欲しいな。
時差ぼけで目が覚めてしまい、朝からこんなブログを書いています。
今日は一日市内のアールト巡りです。
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