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&home Vol.35

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sekimoto

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昨年竣工した「くじらハウス/T邸」の掲載誌が届きました.
くじらハウスは,そのマンサード型屋根の架構をあらわしとした開放的なリビングと,小住宅ながらもリビングからフル開口でつながるバルコニーや,随所に設えた採光窓,個室の将来対応や随所の収納スペースなど,ローコストながらもリオタデザインのスタンダードとも言える住宅かもしれません.

北欧雑貨が好きなお施主さんらしく,至る所に北欧デザインやテキスタイルなどが散りばめられています.でも実は設計中はお施主さんが実はこんなに北欧雑貨が好きな方だったとは知らなかったのです.

取材の切口としても「北欧の」「北欧的な」などと紹介されていますが,でも今回も,また過去においても,設計において北欧を意識したことは一切なく,すべて敷地条件やお施主さんに向き合って導き出された結果としての空間になっています(北欧スタイルって何?て未だによくわかりません).編集者さんにもそんな話をしたら困っていましたが.いつも取材泣かせですみません.

でも結果的にできあがった空間は,お施主さんの嗜好ともぴったり合っていたようです.以前お邪魔させて頂いた際にも,「口には出さなかったけれどこういうキッチンにしたいと思っていて,それが最初の提案で出てきてびっくりした」とおっしゃっていました.

こういう話を聞くと,我々が悩んで辿り着いた着地点もあながち間違っていなかったのだなと思うことができてとても嬉しくなります.住宅設計の醍醐味はこういう,あとで”答え合わせ”をする楽しみだったりもするのですね.

〇&home(アンドホーム)Vol.35/双葉社
http://www.futabasha.co.jp/magazine/and-home.html
〇こちらはお施主さんの北欧雑貨&旅行のブログ
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