1週間学生さんに模型を作ってもらっていました.某所計画.ちょっと変わった屋根が載っかっています.これがなかなか難しくて,学生さんもずいぶん苦労していた様子.
うちは伝統的に模型のエキスパートと呼べるスタッフがいるので,それらに比べたらまだまだx3なんだけど,不器用にも一生懸命作ってくれている姿を見ていたらなんだかこっちも癒やされました.
きっとこの一週間,彼女はかなり生々しい設計事務所の内情を見ることができたと思います.一言で言えば「殺気」のようなもの.”楽しそう”だけでもし来ていたとしたら,その落差にさぞやびっくりしたことと思います.でも仕事は本気で取り組むから楽しいのです.殺気も感じられないような仕事場なんて生ぬるいと私は思います.
「作ってくれた模型はね,1年後には本物が建っているんだよ.課題じゃなくて,本物が建つんだよ」という私の言葉に,ようやくその重みを理解してくれたようです.我々には絶対に間違いは許されない.常に崖っぷちに立たされている思いで日々設計に向き合っているのです.考えて考えて,そこからもっと考えて,それでようやく向こう岸に爪の先が触れるような,そんな日々の繰り返しなのです.
最後に「とても勉強になった.設計をするということがどういうことか,設計の仕事がどういうものなのかよくわかった気がする」と嬉しそうに話してくれたことが救いでした.1週間お疲れさまでした!
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