先週通知があり,今日は県の建築安全センターというところが事務所の立入り検査にやってきた.
埼玉県では3~4年ほど前から,県内の全建築士事務所を対象として,立入り検査を実施している.何を検査するかというと,建築士法等で義務づけられている書類をちゃんと備え付けているかどうかということらしい.
しかし余計なお世話だ.正直あってもなくてもいいような書類ばかり.だから何なのと言いたくなる.
たとえば「帳簿」や「業務実績の閲覧書類」.帳簿といっても経理上保管している帳簿のことではない.いつ誰とどんな設計契約を結んだかがわかるリストのこと.それを一体何の目的で,法的に作成を義務づけられなくてはいけないのか未だに理解できない.
また閲覧書類に至っては,こんなお上が決めたような堅い書式の書類を,我々建築家に仕事を依頼するようなクライアントが閲覧を望むことなど考えられない.眺めたところで,その人がいったいどんな作品を作り,どんな仕事をしてくれるかなんて何一つわからないのだ.
繰り返すようだけれど,余計なお世話だ.こういう実情をわきまえないお役所仕事というのは,僕は昔から大嫌いである.
ただ救いだったのは,やってきた係員もルーチンで「しょうがなく」やってきた感が見え見えだったこと.一通りパスした後で,雑談しながら「まぁ,余計なお世話ですよね」とこぼして帰って行った.そう,だから言っている.本当に余計なお世話なのだ.
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