クロス張りの案件で、現場に入ってからあっと思った。開口をアーチ状にしている部分があって、クロス張りでは上手く張れないだろうということに気づいたからだった。

監督さんからクロスやさんに聞いてもらうと「できないことはない」みたいな曖昧な答え。どうしよう、いっそアーチ状の見切りを入れるか迷った挙げ句、クロスやさんのワザに賭けてみることにした。

結果この仕上がり。すごい、3次元に張っている!継ぎ目もほとんどわからない。どうやって張ったの?と聞いた私が間違いだった。職人さんはそう聞くといつも嬉しそうに教えてくれるのだけれど、理解できたためしがない。結局私にはちんぷんかんぷん。

へぇなるほど~!と大げさにリアクション取りながら、かくして私の中でこれは「普通にできる」ものとなった。