先週末は打合せ終わりで、友人建築家の若原一貴さんのオープンハウスへ。
玉川上水に抜ける緑道の窓がこの住宅のメインの見せ所だったと思うのですが(みんなFBに写真を上げていた)、私が若原さんらしいなと思ったのはむしろ道路側に抜けたさりげないこの窓でした。
この家何が特殊って、男性の一人暮らしという要件だと思うんですね。緑の見える窓や立体的な構成は、緑道沿いの敷地ならどこでも成立するし、実際この家のプランも若い新婚さんの住まいだと言われても成立すると思うのですが、ダイニングに身を置く時、誰かと向き合うことなく一人で座るならテーブルのこっち側だよな、という視点からこの窓を眺めると、そこにまっすぐ伸びるこの道。
ちょっと感動しました。テーブルの反対に座ったら、この景色は見えないからです。
外観も、実はアシンメトリーなんですよね。ダイニングの窓が少しずれてる。緑道の窓を完璧なシンメトリーに配置したなら、私ならきっとこちらもシンメトリーにこだわりたくなるだろうな。でもそこに囚われすぎずに、徹底して内部の視点から作っていく。
私は住宅設計の真髄はここにあると思います。唯一無二であること。ただ一人の建主に向き合うということ。それが敷地環境にぴったりはまった時、建主はとびきりのフィット感を得るのだと思います。
皆が内部を見学している時もずっと外にいる若原さん。なんで入らないの?と聞いたら、みんな僕に気を遣って好き勝手なこと言えないでしょと。なるほど、やっぱり住宅の名手は気遣いの達人なんですね。
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