私のブログでもオンライン打合せ(WEB会議)のことをたびたび書いていますが、今はこれしかつながれる手段がないこともあり、ここ一ヶ月は所属団体の会議や建て主さんとの打合せ、在宅スタッフとの情報共有など、ほぼ連日のようにオンラインのお世話になっている状況です。
一方で毎回が試行錯誤の連続です。
たとえば背景の問題。
本当は、私のメインのデスクトップPCにWEBカメラを取り付けるのがベストなのでしょうが、背景に煩雑なカタログやスタッフの背中なども映り込み、同業者ならともかくクライアントにはあまり見せたくない光景になってしまいます。やはりオンラインであっても場所はゲストを招くミーティングスペースで、モバイル端末を使って行うのが良いという結論に至りました。
しかし今度はそんな際の使用端末にも悩みが。ノートPCが良いのか、はたまたiPadが良いのか、はたまたiPhoneを併用してみたりなど、いろいろ試してきたのですが、ようやくコレと思える端末とその設定の組み合わせに辿り着いたので、この場を借りて情報共有しておきたいと思います。
◇
まず上の写真が、私のオンライン打合せ(おもにZOOM)に使う基本端末と周辺機器の組み合わせです。内訳は以下の通り。
①… ノートPC
②… Webカメラ
③… iPad Pro 11inch
④… Apple Pencil(スタイラスペン)
⑤… LANケーブル
■ノートPCを親機として使う
iPadでもZOOMはできますが、ノートPCの良いところはLANケーブルと電源を同時に使用出来て、動作が安定しているところです。WiFiがあっても通信が不安定になると音声が乱れたり、ビデオ画像がフリーズすることがあります。自分では相手にどう見えているかわからないので、接続には有線LANがマストだと思います。
あとは地味ながら大きな理由の一つに、スピーカーをワンタッチでオフに出来るということがあるのですが、このことはまた後で触れます。
ノートPCにカメラが付いているのにWebカメラを併用しているのは、私のノートPCがやや古くて、カメラの画像が少し粗いという問題によるものです。明るいカメラが内蔵されていればこちらは不要です。相手から見たらカメラ越しの姿がその人のすべてになるので、カメラ映りにもある程度こだわりたいと思います。
■サブ機にはiPad
そしてサブ機としてのiPad。これがミソです。はっきり言って一番大きな働きをしてくれます。iPad側も同時に会議にログインします(招待された場合は、同じアドレスから入ります)。つまりPCとiPad両方でログインする形ですね。
このiPadは画面共有専用端末として使います。
私の場合、対外的な打合せのために、iPadに過去の写真データなどをすべて入れているため、これらを相手に見せるのにiPadが一番適しているというのがひとつ。そしてもう一つはPDFデータの画面共有のためです。
PDFの図面や書類を画面共有するだけなら、デスクトップPCやノートPCでもできますが、iPadの場合はこれを直感的に指でスワイプして相手に見せたい部分をズームして見せることが可能です。マウスではなく指でこれができるというのがiPadならではのアドバンテージです。
■iPadはスタイラスペン使いがマスト
このPDFファイルはいわゆるAcrobatではなく、スタイラスペンで線が上書きが出来るアプリで開くことを強くお勧めします。私は「GoodNotes」というアプリを使用しています。
これは画像のように、スタイラスペンを使用してPDFの上からマーキングしたり、レーザーポインタのように部分を指し示すことができるため、相手と画面上で情報共有するのにとても便利です。画面に描いたり、ポインターで示している状態はそのまま相手の画面にも表示されるので、目の前で図面に描き込みながら説明している状態とほぼ変わらない感覚だと思います。
傍らにあるノートPC側は、そんな画面共有の状態を横目で確認したり、相手の表情や反応を確認したりというモニタとしても使えます。画面共有していると相手の表情が読みづらいので、こういう場面にも意外に役立ちます。
■なぜ端末を2つ使うのか?
端末を2台使わずに、iPadだけでも上記のような作業は出来るのですが、画面上のビデオ通話からスタイラスペンを持ち替える際に、端末を倒したり起こしたりという動作が入るので、そのたびにカメラが乱れたり、あたふたしてしまうということがあります。会話する端末と画面共有する端末を分けると、これがとてもスムーズになります。
そしてもうひとつは、動く視点を獲得できるということ。iPadはそのまま移動カメラとしても使えるので、模型を写したり事務所内を写したりする際にもとても便利です。その際も、親機のノートPCは動かさずに置いておくことで、移動視点からまたすぐに定点カメラでの会話に移行することが出来ます。
その際のiPadはWiFi接続になるため、通信が不安定になる可能性もあります。その際でも、ノートPC側はつながっているので、打合せが急に途切れてパニックになることを防いでくれます。
■音のハウリングを防ぐ
やっとここまできました。笑
本当はここを一番書きたかった。この2台設定で一番問題になるのが音のハウリング問題です。二つの端末から別々に音が出てくるので、エコーの効いた音が響いて相手の声が聞き取りづらくなってしまうのです。そこで音声とビデオ(映像)の設定は以下のように設定します。
○ノートPC側
・「音声はOFF」「ビデオはON」
・PC本体のスピーカーもオフにする
○iPad側
・「音声はON」「ビデオはOFF」
二つの端末で、オンとオフの設定がそれぞれ逆転するようにします。音声とビデオの設定をこのように入れ違いにするというのは、試行錯誤の末にようやく行き着いた設定なのですが、私が方法を知らないだけなのかも知れないのですが、iPadはスピーカーを完全にオフにすることができず、またボリュームボタンを何度も押さないと音を小さくすることが出来ないのがいつも煩雑に思っていました。
ノートPCの場合はワンタッチでスピーカーがオフに出来るので、iPadで拾った音声をスピーカーから流さないということが簡単にできるんですね。
■まとめ
長々と書いてきましたが、ちょうど今日も建て主さんとのオンライン面談があったのですが、上記設定にすることでこれまでで一番スムーズにできたような気がします。なんといっても、途中からiPadを移動端末にして私の自邸の内部をご案内したり、中庭を見て頂いたりなどオンライン見学もして頂くことができました。
以前も書きましたが、実施設計における仕上げのサンプル確認や複雑な図面打合せには限界があると思いますが、初回面談やプレゼン、基本設計打合せ程度でしたらかなりスムーズに運用できる気がします。
今後も工夫を重ねてゆきたいと思います!
一方で毎回が試行錯誤の連続です。
たとえば背景の問題。
本当は、私のメインのデスクトップPCにWEBカメラを取り付けるのがベストなのでしょうが、背景に煩雑なカタログやスタッフの背中なども映り込み、同業者ならともかくクライアントにはあまり見せたくない光景になってしまいます。やはりオンラインであっても場所はゲストを招くミーティングスペースで、モバイル端末を使って行うのが良いという結論に至りました。
しかし今度はそんな際の使用端末にも悩みが。ノートPCが良いのか、はたまたiPadが良いのか、はたまたiPhoneを併用してみたりなど、いろいろ試してきたのですが、ようやくコレと思える端末とその設定の組み合わせに辿り着いたので、この場を借りて情報共有しておきたいと思います。
◇
まず上の写真が、私のオンライン打合せ(おもにZOOM)に使う基本端末と周辺機器の組み合わせです。内訳は以下の通り。
①… ノートPC
②… Webカメラ
③… iPad Pro 11inch
④… Apple Pencil(スタイラスペン)
⑤… LANケーブル
■ノートPCを親機として使う
iPadでもZOOMはできますが、ノートPCの良いところはLANケーブルと電源を同時に使用出来て、動作が安定しているところです。WiFiがあっても通信が不安定になると音声が乱れたり、ビデオ画像がフリーズすることがあります。自分では相手にどう見えているかわからないので、接続には有線LANがマストだと思います。
あとは地味ながら大きな理由の一つに、スピーカーをワンタッチでオフに出来るということがあるのですが、このことはまた後で触れます。
ノートPCにカメラが付いているのにWebカメラを併用しているのは、私のノートPCがやや古くて、カメラの画像が少し粗いという問題によるものです。明るいカメラが内蔵されていればこちらは不要です。相手から見たらカメラ越しの姿がその人のすべてになるので、カメラ映りにもある程度こだわりたいと思います。
■サブ機にはiPad
そしてサブ機としてのiPad。これがミソです。はっきり言って一番大きな働きをしてくれます。iPad側も同時に会議にログインします(招待された場合は、同じアドレスから入ります)。つまりPCとiPad両方でログインする形ですね。
このiPadは画面共有専用端末として使います。
私の場合、対外的な打合せのために、iPadに過去の写真データなどをすべて入れているため、これらを相手に見せるのにiPadが一番適しているというのがひとつ。そしてもう一つはPDFデータの画面共有のためです。
PDFの図面や書類を画面共有するだけなら、デスクトップPCやノートPCでもできますが、iPadの場合はこれを直感的に指でスワイプして相手に見せたい部分をズームして見せることが可能です。マウスではなく指でこれができるというのがiPadならではのアドバンテージです。
■iPadはスタイラスペン使いがマスト
このPDFファイルはいわゆるAcrobatではなく、スタイラスペンで線が上書きが出来るアプリで開くことを強くお勧めします。私は「GoodNotes」というアプリを使用しています。
これは画像のように、スタイラスペンを使用してPDFの上からマーキングしたり、レーザーポインタのように部分を指し示すことができるため、相手と画面上で情報共有するのにとても便利です。画面に描いたり、ポインターで示している状態はそのまま相手の画面にも表示されるので、目の前で図面に描き込みながら説明している状態とほぼ変わらない感覚だと思います。
傍らにあるノートPC側は、そんな画面共有の状態を横目で確認したり、相手の表情や反応を確認したりというモニタとしても使えます。画面共有していると相手の表情が読みづらいので、こういう場面にも意外に役立ちます。
■なぜ端末を2つ使うのか?
端末を2台使わずに、iPadだけでも上記のような作業は出来るのですが、画面上のビデオ通話からスタイラスペンを持ち替える際に、端末を倒したり起こしたりという動作が入るので、そのたびにカメラが乱れたり、あたふたしてしまうということがあります。会話する端末と画面共有する端末を分けると、これがとてもスムーズになります。
そしてもうひとつは、動く視点を獲得できるということ。iPadはそのまま移動カメラとしても使えるので、模型を写したり事務所内を写したりする際にもとても便利です。その際も、親機のノートPCは動かさずに置いておくことで、移動視点からまたすぐに定点カメラでの会話に移行することが出来ます。
その際のiPadはWiFi接続になるため、通信が不安定になる可能性もあります。その際でも、ノートPC側はつながっているので、打合せが急に途切れてパニックになることを防いでくれます。
■音のハウリングを防ぐ
やっとここまできました。笑
本当はここを一番書きたかった。この2台設定で一番問題になるのが音のハウリング問題です。二つの端末から別々に音が出てくるので、エコーの効いた音が響いて相手の声が聞き取りづらくなってしまうのです。そこで音声とビデオ(映像)の設定は以下のように設定します。
○ノートPC側
・「音声はOFF」「ビデオはON」
・PC本体のスピーカーもオフにする
○iPad側
・「音声はON」「ビデオはOFF」
二つの端末で、オンとオフの設定がそれぞれ逆転するようにします。音声とビデオの設定をこのように入れ違いにするというのは、試行錯誤の末にようやく行き着いた設定なのですが、私が方法を知らないだけなのかも知れないのですが、iPadはスピーカーを完全にオフにすることができず、またボリュームボタンを何度も押さないと音を小さくすることが出来ないのがいつも煩雑に思っていました。
ノートPCの場合はワンタッチでスピーカーがオフに出来るので、iPadで拾った音声をスピーカーから流さないということが簡単にできるんですね。
■まとめ
長々と書いてきましたが、ちょうど今日も建て主さんとのオンライン面談があったのですが、上記設定にすることでこれまでで一番スムーズにできたような気がします。なんといっても、途中からiPadを移動端末にして私の自邸の内部をご案内したり、中庭を見て頂いたりなどオンライン見学もして頂くことができました。
以前も書きましたが、実施設計における仕上げのサンプル確認や複雑な図面打合せには限界があると思いますが、初回面談やプレゼン、基本設計打合せ程度でしたらかなりスムーズに運用できる気がします。
今後も工夫を重ねてゆきたいと思います!
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