少し前に「キングオブ余計なお世話」こと、田口彰さんが代表を務めるTAGKENのオープンハウスに行った話を書きました。

田口さんと言えばアメリカ仕込みの(えげつない)デジタルツール使いとしても有名ですが、先日のオープンハウスでもその一端を見せて頂き、初めて見るようなデジタルツールの使いこなしに目を丸くしました。

そこで、是非弟子入りさせて下さい!とばかりに、今日はスタッフも連れてさいたま市にあるTAGKENさんにお邪魔してきました。弟子入りと見せかけて実は企業スパイをする気まんまんです。ふふふ…。

TAGKEN(田口建設)| http://www.tagken.co.jp/

もはや時代は3Dです。古来より図面は立体情報をいかに平面情報に変換するかであり、私などが大学で非常勤講師として学生に教えているのもそれです。

従って、建築教育を受けていない一般の人が、図面を見てありありと立体を思い浮かべることができたとしたら、相当の才能の持ち主と言えます。(正直、専門家でも少々怪しいときがありますので…)

少なくとも、建て主さんや現場の職人さんと情報共有をするのに、3Dをいかに使いこなすかはこれからの時代のマストアイテムになるに違いありません。


田口さんはそんな平面の図面情報を3Dソフトで立体化し、それをレンダリングソフトにかけながら、リアルな陰影や素材感をそこに付加してゆきます。

この3Dレンダリング自体はかなり昔からありますので、それ自体はとりたてて新しい技術ではないのですが、何がすごいって時代のスピードと田口さんの使いこなしっぷりです。


田口さんの流れるような操作を見ていると、「これ自分でも今すぐにできるんじゃないかなぁ、、」と思わせてくれます。田口さんはPCソフトの実演と販売をさせたら、きっと売り上げ日本一になれると思います。

私は前のめりで、お勧めのソフトやPCの性能など聞きたかったことも聞きまくり。結果、うちのショボいPCの性能ではまったく話にならないことも判明…泣。


ここからがすごい。田口さんがかけているかぶりもの、そうVR(バーチャルリアリティ)です。よくテレビなどでやっていますね。ビルから落ちそうでキャー!みたいな。

私はまだ未経験でしたので、これを機に体験させて頂きました。これ本当にバーチャルに作られた空間の中を歩き回れるんですよ。正直もうちょっとショボい感じをイメージしていたんですが、全然違います。とにかくリアルなんです。実際の空間体験そのままという気がしました。

これは建て主さんと設計の空間を共有するのに役立つのは言うまでもないのですが、所内の設計検討にもかなり使えそうです。あまり大きな声で言えないんですが、図面でいくらシュミレーションしていても、実物ができると「あれ?」みたいな。これ以上は建て主さんに怒られちゃうんでやめときますが…。


そしてこれが360度カメラ、リコーの「シータV」。今回のお目当ての一つでした。

これを敷地や現場で撮影すると360度すべてぐるりと撮影できます。例えば、敷地に行くと我々は東西南北をぐるりとコマ送りのようにして写真を撮るのですが、意外と肝心なところが撮れていないことがあるんですよね。この写真の外にある部分はどうなっているんだろうとか。

このカメラで撮影すると、周囲はもちろん上から真下まですべて網羅して撮影が出来るのです。もう現場でも撮りこぼしなしです。ただ、このカメラで撮影するだけなら誰でもできるのですが、田口さんのここからの使いこなしがすごい。もったいぶって、ここから先はナイショということで笑


私も昔からデジタル系ツールは大好きなもので、今すぐに取り入れたいものばかりだったのですが、いかんせんお金もかかるので(汗)導入できるところから少しずつ導入してゆきたいと思います。

直近で私に会う現場の人や建て主さんには、きっとドヤ顔で「こんなことできるんですよぉ」なんて、さも自分で考えたかのように田口さんの受け売りをすることと思います。リオタデザインの伸びしろはまだまだありますよ~!ということで今後も進化を続けたいと思います。

田口さん、今日はご丁寧にいろいろご教示頂きましてありがとうございました!!もしこのブログを見て、「私も教えてください!」といううちのライバル会社が来ましたら、高い指導料をふっかけて追い払うと良いと思います。