
宇都宮の現場へと東北道に車を走らせていた。道は空いており、私は考え事をしながらのんびりとハンドルを握っていた。
ハッと我に返ったのは、すぐ後ろから覆面パトカーがこちらに迫ってくるのが見えたからだ。まさか自分ではない。だって時速は100kmだし、携帯電話も握ってないし、シートベルトだってちゃんとしているもの!
道を避けると覆面パトカーの警官がこっちを指差している。まさかの私!?覆面と並走しながら「何?何?」と考えた。いつも何かしらポカをしでかして切符を切られる。ありえない場所での一時不停止とか。でも今回ばかりは何も心当たりがない。こ~わっ。一体何!?
説明を受けて耳を疑った。
容疑は「追越車線を走っていたから」
ハァ?
思わず言っちゃいましたよ。なにそれ。
そんな違反はじめて聞いた!
「追越車線は追い越したらすぐ走行車線に戻る。おたく、ずっと追越車線走ってたでしょ」
ハァ?
また言っちゃいましたよ。なにそれ!
ええ、知ってますよ。知ってますとも。追越車線の意味は知ってますし、なんならいつもはそうしてますけど。でもちょっとうっかり追越車線走りっぱなしで違反って、嘘でしょ。だって、ほかにもみんな走ってるじゃん!道路混み合ってきたら、そんな車ばっかじゃん!!←あ、これは心の中でね。
あの、何か危険運転してたっていうなら反省もしますけど、正直ピンとこないんですよね。追越車線走っていたとして、何か危険なことあります?←これは聞きましたよ。
「あのですね、高速道路の事故の大半は追越車線で起こるんですよ」
ハァ?
ごめんなさい、意味わからない。
私が追越車線を200kmでぶっ飛ばしてたっていうんならわかりますよ。そりゃあ、事故も起こるでしょう。でもね、追越車線を安全に100kmで走っていて一体どんな事故が起こるって言うんですか?←とでも言えばよかった。
結局1点の切符を切られて、罰金6千円也。はぁ…。
◇
皆さんもお気をつけください。高速道路には事故や煽り運転以外にも“危険”がいっぱいあるということを。
その後現場で聞いたんですが、一説によると2km以上追越車線を走っていると切られるんだそうです!なにそれ。こ~わっ。
