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sekimoto

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> 思うこと


先日とある番組で脳科学者の中野信子さんが、困難に直面したら弱音を吐いた方が良いという主旨のことをおっしゃっていた。弱音を吐くと脳が現在の状態を自己認識できるので、気持ちが落ち着くのだという。

確かに人は悩みを抱えたとき、人に話すことで楽になれることがある。迷いがあったときに人に相談すると、考えがクリアになることもよくあることだ。自ら悩みの根っこを論理的に認識することで、問題点が整理されて脳が問題を解決しやすくなるのかもしれない。

一方で不安を抱えたまま、「大丈夫だろう」と根拠なく楽観すると、それが油断となって手痛い失敗をすることも多い。

アスリートなどがよく「成功するイメージしか持たない」という主旨のことを発言するけれど、それは彼らは日々無数の不安の種を持っていて、それを不断の努力で一つづつ潰してきているからそのようなことが言えるわけで、練習を怠ってはけして吐けない言葉だろうと思う。

仕事でも失敗のイメージを持つことはとても重要だと思う。失敗する、必ずミスをするに違いないという前提があると、そこを出発点として、それを回避するためには何をすれば良いかと考えるようになる。

仮にミスをしても、織り込み済みだから深く落ち込むこともない。何事も常に想像しうる最悪の想定からはじめると、結果は必ずそれよりは良くなる。上手く行くわけがないと思っていればプレッシャーもないし、結果も自分が思っているよりは上向くものだ。

けれどもネガティブは伝染するから、口に出すときは相手を選ばないといけない。本当はこのブログにももっとあけすけに書きたいのだけれど…。