本日のプレゼンはクライアントの反応に、こちらのテンションもつい上がってしまいました。ご予算が厳しく、建築家に頼みたいけど頼めない。だけど頼みたい!ということで最後にエイヤッとうちの事務所に飛び込んでいらした方です。
コンパクトなプランに納め、ローコストに抑える提案もしていますが、話をしていると盛り上がり、ケチケチしたこと言ってると良いものはできないな、、とつい思ってしまいます。
住宅に限らず何でもそうですが、世の中のものは「いま」と「ここ」で成立しています。「身の丈に合った」とは良く言ったものですが、本当にそれで良いのでしょうか。予算が限られているから、手が届けばそれで良いのでしょうか。
人は無理をしないで、手を伸ばせば届くものを求めたがりますが、少し無理をすれば手が届くものは世の中にはいっぱいあると思うのです。お金はかかるかもしれません。リスクもあります。でもそれを避けていては何も手に入れることは出来ません。
私は仕事を辞めてフィンランドに渡ったことで得がたい経験をしました。横着をしないで、立ち上がればいいのに。勇気を出してエイヤッと飛び込めばいいのに。尻込みした人を見るといつもそう思います。あともう少し…と指の先が触れるかどうかのものを手に入れるからこそ尊いのです。
このクライアントにとっての冒険はここからはじまります。けれども、不安そうに事務所を訪れた日の顔ではなく、希望に溢れた今日の表情を見る限り、この家はきっと大丈夫でしょう。
家づくりは、未来に希望を描けた人だけに微笑むのでしょうね。
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