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sekimoto

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所蔵していたミッドセンチュリー家具の名作が復活しました。写真左側が、ラージダイアモンドチェア(デザイン:ハリー・ベルトイア)、右側がRAR(デザイン:チャールズ&レイ・イームズ)。今では安価なレプリカが出回っていますが、ともに当時の貴重なオリジナルピースです。

当時の購入価格も、人に話すとドン引きするような値段だったのですが、今ではその倍くらいしているようです。もちろん人に売るつもりはありませんが。

ともに購入したのは結婚してすぐのことでしたので、18年くらい前になるでしょうか。当時は北欧などには目もくれず、イームズをはじめとしたアメリカのミッドセンチュリー家具が大好きで、コレクションとしても部屋中が椅子で埋まるくらいありました。その後だいぶ数を減らしまして、その片鱗が事務所のミーティングチェアがすべてイームズチェアというあたりに残っています。

話を冒頭のダイアモンドチェアたちに戻しますが、買った時点で相当古かった家具が、さらに経年にさらされるとどういうことになるかというと、


ショックゴムが破断したり、


パットマウントがことごとく外れたり、


ロッキング脚の溶接も外れるし、


カバーは原形を留めないくらいグズグズになったりと、早い話が座ることすらできず、かといって捨てるわけにもいかず、長い間無用の長物として部屋の片隅を占拠していたのでした。

どれもアンティークのため、修理などできないのだろうと諦めていたのですが、最近ようやくその気になって、当時購入した Mid-Century Modernさんにダメモトで相談すると、前向きに相談に乗って下さいました。これにはまさに渡りに船!

といっても、アドバイスを頂いて半分くらいは自力で解決しました。まずはダイアモンドチェアの破断したショックゴム。これはどうにもならないだろうと思ったら、英国にこういうマニアックなパーツを扱っている個人の方がいるんですね。教えて頂き、案外スムーズに英国から交換パーツを取り寄せることができました。

ロッキング脚の溶接は、現場に持っていくと監督さんが快く再溶接を引き受けて下さいました。Aさん、ありがとうございました!この通り、見事復活です。


残りのシェルのパットマウント再接着と、ラージダイアモンドのカバーはMid-Century Modernさんの関係先で修理してもらえることになりました。特にカバーは、中のウレタンが劣化でボソボソの状態になっており、新品のウレタンに入れ替えて頂きました。こういうことができると思わなかったので、これにはかなり感激しました。

そしてようやくすべてが整い、冒頭の復活となったわけです。


やはりラージダイアモンド、美しいです。

このオリジナルパッド(+オットマン)が揃っている状態のピースはとても貴重なのだそうです。しかも購入時もとても状態が良い物でした。ここでもう一度若返りを果たすことができ、とても嬉しいです(この感覚も私が歳を取ったからでしょうか!?)。この椅子は座り心地も抜群にいいんですよ。

実は後日談として…。
修復されたイームズのRARは子供が喜んで座っていたところ、また再び溶接が破断しまして…。トホホ、また再び入院生活に逆戻りです。次の復活はいつになることやら。


最後にこれは蛇足ながら懐かしい写真。こんな時期もあったんですね…。もうすぐ小学校も卒業です。