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蔡國強展

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sekimoto

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昨日はオークラの前に横浜美術館の蔡國強展へ。
蔡國強(ツァイ・グオチャン/さい・こっきょう)は今気になる作家さんの一人。皆さん知ってますか?蔡國強。すごいんです、もう強烈に!

中国出身で、間違いなく今アジア最強の美術家だと思いますが、北京オリンピックの開会式の演出も彼の手によるものだと聞けば、少しはイメージしてもらえるかもしれません。

火薬という中国の4大発明品の一つを操り、人類が殺戮の道具として使ってきたそれをアートの手段として使います。そのスケールの凄さは、もはや美術館の中では納まりきれません。是非会場でその映像を見て頂きたいと思います。

私はアートとは、「人類がその叡智や創意、努力を結集させて、ようやくその指先がちょこんと触れることのできるもの」だと思っています。それはいわば、一般の人から見たらもう人知を超えているわけです。超人的仕事。

それは美術家でなくとも、市井の仕事の中にも稀に見ることができます。一部の建築家や職人さん、料理人やエンジニアも含めて、人智を越えた仕事を見るたびに私はそこに”アート”を感じるのです。

蔡國強の仕事にはそれがあります。ああ人間は創造する力によって、ここまで限界を超えることができるのだと思わせてくれる。アートの力ですね。そのたびに仕事で「そんなの無理」とか思っていた自分が恥ずかしくなるのです。

そうか無理なんてないんだ。自分を縛り付けている仕事のリミットを外して、もう一歩前に!私が時間を惜しんでアートを見に行く理由がここにあります。この日もまた、大きな勇気をもらいました。

蔡國強展『帰去来』|横浜美術館
2015年 開催中~10月18日(日)まで 
http://yokohama.art.museum/special/2015/caiguoqiang/