ソフトクリームくださぁい
お昼コンビニのレジに並んでいると、一人のおじいちゃんがレジにやってきた。あぁ、おじいちゃんそこクローズしてるレジだから。こっちに並ばないと!でもおじいちゃんは気づいていない。
ふぁぁ、ソフトクリームくださぁい
「並んで下さい!」
列のできている私のレジの店員はテンパりながら、そう冷たく言い放った。
ふぁぁ、並んでんのかよぉ
そこでおじいちゃんもようやく列に並び始めた。
その後クローズしたレジも開かれ、列が動き始めた。私のお弁当がレンジにかけられると、ようやく隣のレジに先のおじいちゃんが辿り着いた。
ふぁぁ、ソフトクリームくださぁい
「味は何になさいますか?」
若い女性店員がそう尋ねると、おじいちゃんがフリーズしたのがわかった。
味?そう、きっとおじいちゃんはソフトクリームといえばバニラなのに違いなかった。けれども、その若い女性店員は容赦なかった。
「味は何になさいますか?」
気持ちイラッとしている。お姉さん察してあげなよ。バニラだよ、きっと。
隣のレジでちょっとドキドキしながらやりとりを聞いていると、ようやくおじいちゃん何を聞かれているのか理解したようだ。しかし追い詰められてテンパったのか、私の予測を裏切り”ミックス”を頼んだ。たぶん、たまたまその文字と目が合ってしまったのだろう。
しかし、その後も非情なお姉さんの攻撃はやまない。
「カップとコーンどちらになさいますか?」
かっぷとこーん??・・・
「カップとコーンどちらになさいますか?」
明らかにイラッとしてる。
あぁ、お姉さん無理だよ。黙ってコーンでいいんじゃない?おじいちゃん、ソフトクリームが食べたいだけなんだよきっと。
ふぁぁ、どっちでもいいやぁ
なかば投げやりにおじいちゃんがそう答えると、次のひと言が店に響き渡った。
「どっちか決めて下さい!」
えええっ!?
なにこの緊張感。もう店にいる客は全員このやりとりから目が離せない。手に汗握る展開。そして次のおじいちゃんから発せられる言葉を、皆祈るような気持ちで待っている。ほら、おじいちゃん、コーンコーン。全部食べられるやつ。
じゃぁ・・えっと・・全部食べられるやつで
ジーザス!
店中の客の願いが通じた瞬間、ふたたび時間が動き出したっていう、そんなお話。それにしても、おじいちゃんもチャレンジャーだけど、ちょっと可愛いかったなあ。
あのコンビニはもう行くのやめよう。
お昼コンビニのレジに並んでいると、一人のおじいちゃんがレジにやってきた。あぁ、おじいちゃんそこクローズしてるレジだから。こっちに並ばないと!でもおじいちゃんは気づいていない。
ふぁぁ、ソフトクリームくださぁい
「並んで下さい!」
列のできている私のレジの店員はテンパりながら、そう冷たく言い放った。
ふぁぁ、並んでんのかよぉ
そこでおじいちゃんもようやく列に並び始めた。
その後クローズしたレジも開かれ、列が動き始めた。私のお弁当がレンジにかけられると、ようやく隣のレジに先のおじいちゃんが辿り着いた。
ふぁぁ、ソフトクリームくださぁい
「味は何になさいますか?」
若い女性店員がそう尋ねると、おじいちゃんがフリーズしたのがわかった。
味?そう、きっとおじいちゃんはソフトクリームといえばバニラなのに違いなかった。けれども、その若い女性店員は容赦なかった。
「味は何になさいますか?」
気持ちイラッとしている。お姉さん察してあげなよ。バニラだよ、きっと。
隣のレジでちょっとドキドキしながらやりとりを聞いていると、ようやくおじいちゃん何を聞かれているのか理解したようだ。しかし追い詰められてテンパったのか、私の予測を裏切り”ミックス”を頼んだ。たぶん、たまたまその文字と目が合ってしまったのだろう。
しかし、その後も非情なお姉さんの攻撃はやまない。
「カップとコーンどちらになさいますか?」
かっぷとこーん??・・・
「カップとコーンどちらになさいますか?」
明らかにイラッとしてる。
あぁ、お姉さん無理だよ。黙ってコーンでいいんじゃない?おじいちゃん、ソフトクリームが食べたいだけなんだよきっと。
ふぁぁ、どっちでもいいやぁ
なかば投げやりにおじいちゃんがそう答えると、次のひと言が店に響き渡った。
「どっちか決めて下さい!」
えええっ!?
なにこの緊張感。もう店にいる客は全員このやりとりから目が離せない。手に汗握る展開。そして次のおじいちゃんから発せられる言葉を、皆祈るような気持ちで待っている。ほら、おじいちゃん、コーンコーン。全部食べられるやつ。
じゃぁ・・えっと・・全部食べられるやつで
ジーザス!
店中の客の願いが通じた瞬間、ふたたび時間が動き出したっていう、そんなお話。それにしても、おじいちゃんもチャレンジャーだけど、ちょっと可愛いかったなあ。
あのコンビニはもう行くのやめよう。
