
本日「トンガリの家」の引渡しがありました.
通常引渡しといえば,修正箇所をチェックして,鍵を渡しておしまいなのですが,この家にはまだまだ大切な儀式が残っています.そう,アートピースの挿入です.
クライアントの知人であり,ミラノ在住の美術家・廣瀬智央さんとは計画段階で渋谷でお会いし,今回の住宅とコラボレーションできるとしたら,どのようなことが可能かについて話し合いました.
もちろんアートの制作には途方もないお金がかかることもあるので,そんな大それた事はできませんが,外部にも開かれたものであること,ご家族の生活の一部になる場所に設けることなどを確認し,トンガリ窓の脇に開口部と共に設けることにしました.
作品は「ビーンズコスモス」.豊穣のシンボルである豆(大豆や小豆など)をアクリルの中に閉じ込めた廣瀬さんの代表作品ですが,今回はこれに加えクライアントのご家族や,日野の場所性を暗示した情報をタイムカプセルのように封じ込めてあります.
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工務店さんとのお引き渡しが終わった後,厳かにそれは行われました.

そうっと取り出されたアートは静かに壁の中に・・

壁にぴったり!よかった.嵌まった瞬間,難解なパズルの最後の鍵(ピース)がやっと差し込まれたような気がしました.
隣家の緑が室内に飛び込んできます.とってもきれいです.不思議な視覚効果ですが,このキューブが壁を貫通して,向こうの景色が室内に滲み出してきたかのような錯覚を覚えます.この敷地の場所性,空間,そしてご家族がひとつになった瞬間でした.これにはクライアントも大喜び!

実はこの壁の中には小型LED照明も仕込まれています.これが夜になるとぼうっと光るのです.ただ,あまりに繊細なので昼にはわかりませんが.これを早く暗くなってから見たい!
この照明検討では照明器具メーカーのDAIKOさんや,照明デザイナーの梅田かおりさんにもご協力頂きました.たくさん,色んな人を巻き込んでこの家はできています.

明日はいよいよオープンハウスです.
クライアントは2012年暮れの「DONUT」オープンハウスに初めていらしてから,我が事務所のオープンハウスは一度も欠席なしの皆勤賞.リオタデザインの熱烈なファンと言い切って憚らない,こんなクライアントに恵まれ私も幸せ者です.
当然今回のオープンハウスにも気合い十分!
オープンハウスに向けて家具も全て揃えて下さり,明日はかなり完成度の高いお披露目になりそうです.どうかお楽しみに!
情報はこちらより.
https://www.riotadesign.com/blog/141007.html

こんなところも・・笑
