14. 06 / 27

プロと

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sekimoto

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> 思うこと


我々は建物の規模や難易度に応じて、構造や設備などの外注事務所に専門的な設計を依頼することがある。外注費もばかにならないので、できれば安いところにお願いしたいと思うのはけして悪いことだとは思わない。

けれどもつくづく思う。一流の人たちの仕事はすごい。本当に勉強になる。うちがお願いする人は皆トップクラスの方達ばかりで、設計料も正直あまりお安くない。けれど最後にいつも思うのは、本当にこの人達にお願いして良かったということだ。

先日出てきた見積りでは、建設会社の方も驚愕していた。凝った設計なのに、鉄筋やコンクリート量が通常よりも少なく、コストパフォーマンスが極めて高いということ。いかに無駄を省いて、合理的な設計を極めているかがよくわかる。

構造もただ頑丈に作ればいいというものではない。優秀な構造家は力の流れがわかっている。だから最小限の力でバランスさせる方法をわきまえているのだ。それをいつも目の当たりにしては、プロだなあといつも惚れ惚れする。

なにが言いたいか。そう、我々はプロだということだ。

私は自分がプロだと思える方には喜んで報酬を差し出したい。本物のプロとの仕事は心底刺激的で、幸せに満ちたものになる。そして、自分をプロと認め報酬を払ってくださるクライアントのためにも、私も惚れ惚れするような仕事をしなくてはといつも思う。