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想いの総量

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sekimoto

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> 思うこと



とある更新書類で過去の仕事をまとめていて,それによると過去5年間で23件の仕事(ほとんどが住宅)をしていることがわかった.けれどそのどれもが途方もなく時間と手間をかけた仕事で,当時を思い出すとどれも目眩がしてしまうほどだ.

事務作業だから,床面積とか工事費とかどんどん打ち込んでいかないといけないんだけど,このたった一行だけの記載に,走馬燈のようにいろんなことを思い出してしまう.あんなことやこんなこと.とても一行では書き切ることのできないあんな事件やこんな修羅場の数々….そんなことを考えていたら本当に気持ち悪くなってしまって,人の想いの総量に押しつぶされそうになってしまった.

その時その時は逃げ出したくなるほどの重圧や途方もない作業量だったりしたけれど,過ぎ去ってみればみんな過去の出来事.そして最後に作品だけが残る.一生これを繰り返していくのかと思うと,これまた気が遠くなる思いがする.今大変なあの仕事やこの仕事も,未来にはたった一行で記載されるのだろう.

あぁ,早く未来から今を振り返りたいものだ.