11. 05 / 07

止まらないバス

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sekimoto

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> 思うこと


今朝の新聞に,浜岡原発全面停止要請のニュース.思わず新聞に向かって喝采をあげたくなった.今回に限って言えば,政府の英断を称えて良いのではないかと思う.
「なぜこの時期に?」と批判的なコメントをしている人もいるけれど,なぜって今この時期しかないでしょう.

これまで原発を推進してきた政府や電力会社はもちろん,我々もこれまでの誤解や無関心を真摯に反省しないといけないけれど,誤りに気づいたらそれを正す勇気は必要だ.点数稼ぎだろうが,後手にまわっていようが関係ない.それを実行に移したことは評価されるべきだと思う.

仮に浜岡原発を停止させることができたとして,この2~3年を乗り切ることができたら世の中もまた大きく変われるような気がする.逆に推進派はそれがわかってしまうことに恐れを抱いているようにも見える.

今回の政府の要請は,きっと浜岡原発で働く従業員たちをなによりもほっとさせたに違いない.活動期に入ったプレートの上で働く従業員たちは,どんなに恐ろしくとも自分ではそのブレーキを踏むことは許されないからだ.そしてそれは原発周辺に住む人たちにとっても,首都圏に住む我々にとっても同じことが言える.それはさながら,映画「スピード」で疾走するバスに乗せられた乗客のようでもある.

しかしこの期に及んで,まだ原発を推進しようという人たちがいる.止まらないバスを必死に止めようとする人たちと,構わず走らせ続けようとする人たち.政財界の論理と民意は違うということに,永田町の人たちは早く気づくべきだ.少なくとも,今は”菅おろし”などしている場合ではない.