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親はなくとも

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sekimoto

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> 子ども


以前うちの子(小2)の朝の行動について書いた.
シャツを首まで通した状態で,テレビに釘付けになりフリーズしている息子.
集中力散漫で,いつまでたっても朝食を食べ終えることのできない息子.

その姿は言いたくなくても何かを言わざるを得ない状況で,時計を見るという習慣がないので,行動はいつも遅刻ギリギリ.我々の怒号に背中を押されるようにして家を飛び出してゆく姿はまさに「のび太くん」そのもので,親としても頭痛の種にもなっていた.

そんな折り奥さんが仕事をはじめた.週の何日かは朝早くから出てゆくので,当然子どもにも付きっきりで面倒を見るわけにはいかない.その代わり僕が面倒を見ているのだけれど,所詮は男親.そんなに細かくフォローをするわけではない.

ところが母親が朝いなくなってからというもの,我が子が目覚ましい変化を見せるようになった.朝は起こされる前に誰よりも早起きする.朝食と着替えをさっさと終えて,準備もばっちり.余った時間で好きなゲームに没頭するほどの余裕ある朝を送るようになった.

僕は彼が学校に行く前には下の事務所に下りてしまう.うちの子の場合,ゲームに没頭しすぎてついつい時間を忘れてしまう傾向があるので,さりげなく注意を払っているのだけれど,しっかりと時間通りランドセルを背負って玄関を飛び出してゆく.その姿を見送るたびに,感慨深い思いにかられる.

親はなくとも子は育つというけれど,親は時にいない方が子は育つのだということを実感する今日この頃でもある.