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sekimoto

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息子が幼稚園の時から通う美術教室があり、恒例の秋の美術展が近づいてきました。

去年までは毎年油絵を描いてきたのですが、6年生の今年は立体製作が許されており、去年の6年生が作っていた”剣”を、今年は自分も作ってみたいとかねてから思っていたようです。

どんな剣にするのか迷っていましたが、最終的に進撃の巨人に出てくる「超硬質ブレード」なるものを作りたいと言い出し、息子から相談を受け私も手伝うことになりました。

当然、私はそれがどんなものなのか全くわかりません汗。

ところが最近ではググれば何でも出てくるのですね。超硬質ブレードの作り方なるものも某サイトに詳しく載っており、まずはこれを参考にさせて頂くことにしました。(本当に助かりました!)


まずは型紙を作る作業から。

ここは普通にできるでしょ?と思いつつ、あまりのぎこちなさにちょっとびっくりしました。思えば、カッターを握って何かを作るという経験は、これまであまりさせてこなかったように思います。

仕方なく、ここも手取り足取り。はみ出したり歪んだりした部分は作り直しを命じながら、作業は進んでゆきます。


最初はブレードの部分から。

ここは思いのほかすんなりいきました。芯にアルミパイプを通すという本格仕様。厚紙を重ねて強度を高めます。表面にはジェッソを塗って質感も高めてゆきます。(この時点で、既に子どもの工作の域を超えているかもしれませんが…)



これはグリップの部分に、ハンダゴテを使って溝を付けているところです。プロセスの写真はジャンプしていますが、実のところこのグリップ部を作るのが一番大変でした。ソフトボードを重ね合わせ、角を丸め、丹念に処理を重ねてできています。

こういうところが小学生には難しいと思うのは、まだまだラフなのに適当なところで筆を置こうとするところ。いやいやもっとクオリティ高めないとだめでしょ!と脇から私の檄が飛びます。私の物づくりの血が妥協を許しません。子には迷惑かもしれませんが…。

ここはこうやって、やすりをかけて、とここでも手取り足取り。ちょっとうるさそうだったけれど、素直に言うことを聞くところは偉いです。ここまでで、すでに何日かを費やしています。


さて、いよいよ塗装です。マスキングをして、全体にシルバーを吹き付けてゆきます。

スプレー吹くだけなら小学生でもできますが、やはり塗装はマスキングなど段取りが勝負です。こういうところも小学生には難しいので、大人がサポートしてやる必要があります。



マスキングしきれないような細かいところは、細かい筆で色を入れてゆきます。
休憩を挟みながら、少しずつクオリティを上げてゆきます。



できました!超硬質ブレード。
息子も大喜びです。

途中から私のスイッチが入ってしまった部分もありますが、基本的にこれは息子の作品なので、私が手を出しすぎてはいけないという部分で苦労しました。結果的にですが、不慣れな息子の作業がかえって小学生らしい”味”になってくれたと思います。

親が子供の工作に手を貸すことには賛否あるかもしれません。でも私は物づくりというのは成功体験なのだと思います。一度ハードルを越えようとして挫折してしまうと、次からはもうそれは”無理”なんだと諦めてしまうでしょう。小学生ならなおさらです。

息子は私との協働作業ではありましたが、手間をかけたことで、結果的にあり得ないクオリティのものが出来上がったことに大いに満足感を得たようです。次はもっとこだわって、もっと違うものを作ってみようと思うに違いありません。


ということで、めでたしめでたし。

これを美術展に出すということですね?
と思わせといて、違います。これは我々のゴールではありません。

これは実際にあるものをトレースして作ったに過ぎません。アニメの道具を描き写したようなものです。それでは美術とは呼べませんよね?

これを足がかりに、次はいよいよオリジナルデザインに挑戦です。
ワークショップはまだまだ続きます!