TEEMA


iittala | TEEMA
(designed by Kaj Franck 1952)
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事務所で愛用するカップ&ソーサー.
フィンランドの名作デザインのひとつだ.

TEEMAは日本の売り場ではティーマと表記されるが,正しい発音はローマ字読みでテーマである.ブランドのiitalaはイッタラではなく,イイーッタラ.人からずっと呼び間違いをされている人のようで,少しかわいそうだ.

デザインはフィンランドデザインの”良心”と評される巨匠カイ・フランク.
僕の大好きなデザイナーだ.

このTEEMAを眺めているといつもデザインの原点に戻ることができる.
何のためのデザインか,誰のためのデザインか.ある人はこのカップを見て,ずいぶん退屈なデザインだと思うかもしれない.なにこれ,普通じゃない?

しかし,このカップに足りない要素はあるだろうか.
奇をてらわず,握りやすい取手と使い勝手の良い大きさ.丈夫さとリーズナブルな価格.ソーサーにはカップのへこみがないので,そのままお皿としても使える.
何も足さない,何も引かない.

おそらく,意気盛んなデザイナーは常識を壊すところからデザインをはじめることだろう.世間をあっと言わせるサプライズこそがデザインであると.
否定はしない.あるいは非日常を演出する商業デザインならその通りかもしれない.

しかし,生活のデザインは違う.生活に向き合う視点.
北欧デザインの本質は常にそこにある.

ではデザインはシンプルで機能的であればそれでいいのか.それは断じて違う.
そこには思想がなくてはならない.生活へと向かう誠実で確かな思想が.

平凡なデザイナーには平凡な日常に向き合うことはできない.
TEEMAは究極のデザインだと思う.フィンランドデザインの思想がそこにはある.

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