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消費増税その2

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sekimoto

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> 社会


昨日の投稿を受けて,とある方より早速ご丁寧に情報を頂きました.
それによると,消費増税後でも,総合的には建築費が同じか安くなるというケースもあるとのこと.ある意味私も納得したのでここでもご紹介したいと思います.

【ローン金利の問題】
十分な頭金がないままに消費増税前に建てようとすると,結果的に借りるローン額が大きくなります.とあるファイナンシャルプランナーさんの試算によると,頭金なしで税率5%で建てるケースと,頭金を建築費の2割ほど用意してから税率10%で建てるケースでは,後者の方が圧倒的に安上がりなのだそうです.

これはローン額が大きくなると金利分も当然大きくなるからですが,仮に2000万で建てる場合だと消費税よりも金利の方が70万ほど高く付き,3000万で建てる場合だと同じく110万ほども金利の方が高く付くそうです.

自己資金を十分(2割程度)に確保するというのは消費増税に限らず,スムーズな家づくりの鉄則とも言えますが,自己資金が少ないままに増税前に慌てて建てると,逆にそちらのほうが高く付くということもあるようですから,どうかご注意ください.

【需要に伴う建築コストの変動】
これはとある工務店さんの話だそうですが,消費増税直後は一時的に仕事が減り,結果的に値引きも引出しやすくなるとのこと.過去の例でも,消費税が3%→5%に増税された直後はマンション販売や住宅着工件数も大きく落ち込み,軒並み大きな価格下落があったそうです.

今回のケースではなんとも言えませんが,仕事が集中する時期は高くつくというのは建築業界に限らず市場の原則とも言えます.需要が落ち込む時期に涼しい顔で建てるというのもまた賢明なやりかたと言えるかもしれません.

いずれにしても,「消費税が上がるから家を建てる」のではないはず.
たまたま増税前に最善の建て方ができた方はラッキーだと思いますが,増税前に間に合わないなら意味がないとは思わず,世間の動きに惑わされないで,じっくりと満足のいく家づくりをして頂きたいと思います.