12. 07 / 04

東電に思う

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sekimoto

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> 思うこと


原発を稼働させなくても,自然エネルギーだけで十分にやってゆけ​るというコメントをよく耳にする.政府の発表はウソばかりだと言って​いる人もいる.東電にはもっと厳しくすべき,解体すべきだとの過​激な声も飛ぶ.

そういう話を聞く度に,その通りだと思ったり,本当にそうなの?​と思ったりする.僕にはどこまでが本当で,誰を信じれば良いのか​正直よくわからないのだ.

でも,少なくとも今日事務所に来て下さった東電社員さんは悪い人​ではなかったし,徹底した合理化で支社の経費は極限まで削られて​いるようだった.給与も減らされ,お子さんには親が東電社員であ​ることを口外しないよう言い含めているという.我が子が無用ない​じめを受けないようにだ.

目の前に座っている東電社員さんには何の罪もないのに,大きな罪​の意識を抱え頭を下げてまわっている.僕はこの人を前に,大上段​に振りかざした正論を吐くことなどできなかった.

個人的な感傷を原発問題に持ち込むつもりはないけれど,東京電力​という巨大企業を支えているのは,我々と同じように家庭を持ち,​社会貢献を第一に考えている真面目で誠実な社員たちなのだ.少なくとも僕は,東京電力という企業というよ​り,そこで働く人たちを心から応援したいと思う.